魔法使いとチート八幡の日常   作:しろ@「 」

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魔法使いとチート八幡の日常‐異世界編‐14

八幡「マナ、リリー、あんまり近接戦闘はしないようにしろ。なるべく遠距離で攻撃。モカは集中攻撃を。レイカは全員の援護を優先してくれ。」

 

今、バリジアンレイガーは怒り状態に入ってるから迂闊に近づくのはあぶない。かと言ってモカに遠距離で攻撃させてたらモカが狙われるからな。

 

マナ「ハチ、私達は遠距離攻撃をすればいいの?」

 

八幡「ああ、近距離は危ないから遠距離だ。」

 

今は戦闘開始から25分か。速くても後5分で団長も戻ってくるか。よし!

 

八幡「レイカ!お前も攻撃に参加してくれ!援護は俺がやる!」

 

レイカ「分かりました!」

 

そう言ってレイカも魔法で足を狙って攻撃していった。

それにしてもモカはやっぱり遠距離が強いな。あの精霊は遠距離重視の精霊だからモカも遠距離が得意なのだろうか。まぁそこは後で聞いてみるか。

 

八幡「あまり固まんなよ!バラバラに散らばって攻撃するんだ!」

 

と、バリジアンレイガーの動きが止まりモカの方に向き直った。

 

何する気だ?・・・まさか!遠距離を先に潰すってことか!?第1級になるとある程度賢いやつもいるからな。それだったら不味いな・・・

 

そんなことを思っていると読み通りバリジアンレイガーはモカの方に走り出した。

 

八幡「モカ!」

 

モカ「・・・・・・凍って。『アイスグランド』」

 

モカはバリジアンレイガーの方にグライシア・レイサーを向けレーザーを放った。

そのレーザーは凄いスピードでバリジアンレイガーに飛んでいき当たると足元を凍らせ始めた。

 

八幡「なるほど、あれは俺と模擬戦をした時に使ったやつか。」

 

モカ「うん、相手の動きを止める技。」

 

モカの魔法は動きを止める系が多いな。

 

バキバキバキパリーン!

 

俺はその音がした方を向いた。そこにはさっきの氷を割って自由になったバリジアンレイガーがいた。

 

モカ「嘘!?あの氷を解いたの!?有り得ない・・・・」

 

モカがそんなことを言っている間にバリジアンレイガーは突進する準備をして、モカに突進を仕掛けた。

 

八幡「モカ!」

 

マナ「くっ!初級魔法だけど・・・ウォーターボール!」

 

そう言ってマナはウォーターボールを10個作り放った。

 

レイカ「ギガグラビティ!」

 

レイカもバリジアンレイガーを止めようと魔法を使用している。

 

リリー「フレイムベール!」

 

リリーも2人と同じように魔法を放つ。が、それを食らってもバリジアンレイガーは突進を止めなかった。

 

八幡sideout

 

モカside

~回想~

私はこの街でも有名な王家の血筋だった。私は生まれた頃から勉強や、スポーツなど色々と習わされてきた。しかしそれは無意味だった。なぜなら私は今まで習ってきたものを全て1週間で覚えて来たからだった。

 

私の親は過保護な親だった。危険なことはあまりさせず、家の中でやるようなものを私に勧めてきた。私はやりたくなかったが親には世話になっているから断れるはずもなくずっと親の言う通りにやって来た。

 

それはいきなりだった。私の親は謎の死を遂げた。なぜ死んだかは未だに分かっていない。ただ分かるのは病気で死んだのではなく、殺された。それだけだった。

 

それからずっと私は1人だった。学校もやめ、ずっと家で1人ぼっちで過ごしてきた。

 

そんなある日、久しぶりに外に出た。私は街の中を散歩していた。と、そこに人だかりが出来ていた。なんだろうと思って見てみると1人の女の子が男の人と戦っていた。その子は赤い髪の色をしていて長さはショートロングみたいな感じだった。

 

その女の子の戦いは華麗だった。身長差があるにもかかわらず、動き回って男の人を翻弄し男の人の隙をみて攻撃を仕掛ける。そうやって倒していた。周りからは汚い手だと思われているかもしれない。しかし私にしてみれば華麗だと思った。

 

その戦いが終わると私はその女の子に声をかけていた。それが私とマナの最初の出会いだった。

 

それから私はマナに話を聞いた。マナは討伐軍に入っているという。私はそこで決意した。私はいつかマナを超えて見せると。

 

~回想終了~

 

・・・走馬灯?って言うのかな。昔のことを思い出してた。マナを超える。その夢、叶えたかったな・・・ポロポロ

・・・死にたくないよ。こんな所で死にたくない。

絶対に生きてやる!

 

そう思って私は顔を上げた。しかしバリジアンレイガーはもうすぐそこまで迫っていた。

 

ああ、やっぱりだめだ。私はここで死んじゃうんだ・・・やっぱり私は・・・臆病で弱かったんだ・・・

 

そう思って私は目を閉じた。

ガシッ!

 

いきなり私の体が浮いた。バリジアンレイガーに突進された?違う、全然痛くなかった。そう思って私は目を開けた。そこには私を抱えて飛んでいる八幡がいた。

 

モカsideout

 

八幡side

 

八幡「モカ!」

 

クソッ!このままだとモカがやられちまう。どうする・・・ええい!一か八かやって見るしかねぇ!

 

八幡「雷足!」

 

やるしかない!ここからモカのところまで結構距離がある。バリジアンレイガーはもうすぐモカに当たる。しかし、雷足なら行けるはずだ!

 

そう思って俺は思いっきり走った。

 

あと少し!もうちょいだ!間に合え!

 

ガシッ!

 

そして俺はバリジアンレイガーがモカにあたる寸前でモカをお姫様抱っこして飛び上がった。

 

モカ「八幡!?」

 

八幡「大丈夫かモカ?危なかったぜ間一髪だった。」

 

そう言うとモカは俺に抱きついてきた。

 

八幡「モ、モカ!?」

 

モカ「私、死ぬかと思った。絶対に助からないって。でも、死ななかった。八幡のお陰で。ありがとう。八幡、本当にありがとう!」ポロポロ

 

モカは泣いていた。まぁやっぱり怖かったよな。俺がもっと速く助けに行けば。

 

八幡「ごめんな?もっと速く助けに行けば怖い思いもしなかったのに」ナデナデ

 

モカ「は、八幡。子供扱いしないで?」////

 

あ、やべっ!

 

八幡「ご、ごめん!いきなり撫でて。キモかったよな?」

 

マナ「おーい、イチャついてないでさっさとやるよ!」

 

モカ「い、イチャついてなんか無い!」

 

おお、モカが怒鳴るの初めて見たかもしれない・・・

 

レイカ「さて、もうちょっとで団長も来ます。頑張りましょう!」

 

「その必要はないよ。」

 

と、そこに聞きなれた声が聞こえてきた。

 

アレス「もう付いているからね。」

 

八幡「団長!」

 

アレス「八幡君、ありがとう。君たちの隊のお陰で街の被害も無く済んだ。ここからは僕達に任せてくれ。」

 

そう言って俺達の前に7人くらいの人が立った。

 

アレス「さぁーて、やるよ!皆!」

 

アレスさんがそう言うと全員、バリジアンレイガーの方へ向かって言った。

 


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