魔法使いとチート八幡の日常   作:しろ@「 」

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魔法使いとチート八幡の日常~SAO編~12

洞窟内を歩き続けて結構時間が経った。

 

だが、まだ最奥は見えてこない。

 

ハチ「やばいな…ボス攻略に間に合わないかもしれん。」

 

そう、今日は攻略会議の日。だが、最奥が見えてこないとなると明日のボス攻略に間に合わないかもしれないのだ。

 

ユナ「ハチは攻略組なの?」

 

ハチ「まあ、一応な。この洞窟にも攻略のための武器調達に来たんだが…まさかこんなに奥が深いとは思わなかった。」

 

いや、ほんとに。こんなに奥が深いならまた今度来ようと思ってたわ。

 

ユナ「あはは、そうだね。私も軽い気持ちで入ったけど、こんなに過酷だとは思わなかったよ。」

 

そんな雑談をしつつ奥を目指す。

 

しばらくすると、後ろから歌が聞こえた。

 

振り向くと、ユナが歌っていた。

 

その歌声は綺麗で美しい。思わず聴き入ってしまうくらいの歌声だった。

 

ユナ「あ、ごめん。うるさかったかな?」

 

ハチ「いや、大丈夫だ。ただ、綺麗な歌声だな…と思ってな。」

 

ユナ「そ、そうかな?ありがと…」

 

あー、やってしまったな。普通に、自然と、口から褒め言葉が出てたわ。いや、マジで何やってんだ俺。いきなり綺麗な歌声だ、とか言われても困るだろうに…

 

ハチ「す、すまん。」

 

ユナ「ううん、褒めてくれて嬉しかったよ。ありがと。」

 

…良かった。怒られなかったわ。

 

そんなこともありつつ、最奥を目指す。ってかサクヤさん、無口にも程があるだろ…

 

 

ハチ「はぁ、まだ着かんのか…どんだけ深い洞窟なんだよ。」

 

マジでやばい…、リアルで攻略に間に合わないかもしれん。現時刻は22:00まだ先はありそうなので攻略に間に合うかはほんとに微妙なとこだろうな。

 

ユナ「どうする?もうちょっとスピード上げても大丈夫だけど…」

 

ユナはそう言っているが俺のせいで女子に無理をさせるのも悪い。

 

ハチ「いや、このまま進もう。」

 

サクヤ「…休まなくてもいいのですか?」

 

ハチ「ええ、早く攻略組に追いつかないといけないんで。」

 

サクヤ「分かりました。では、進みましょう。」

 

そう言って俺らはどんどん進む、しかし、奥はまだ見えてこない。

 

そうやって歩き続けて結構時間が経った。途中で立ち止まり休憩したりしながら歩いていたがまだ先は長いらしい。

 

ユナ「ほんとに、なんなのここ?こんなに大きい洞窟なんて聞いたことないんだけど…まぁ、2層に来たばかりだから仕方ないけど…」

 

言いたいことは分かる。ほんとに長すぎる。

 

それでも俺はここから抜け出さなければ。時間は刻々と迫っている。

 

それからも、ちょくちょく休みつつ奥を目指しているが途中で川があったり地底湖があったりしたが奥にはまだ着かない。

 

ユナ「うぅぅ…なんで地底湖とか川はあるのに奥は見えてこないの!?」

 

サクヤ「確かに…この長さはおかしいですね。」

 

2人ともそう言いながら歩く。

 

時間はあと3時間後か…まずいな。

本格的にやばくなってきた。

 

と、その時奥からザァァという水の音が聞こえた。

 

ユナ「また川かな?」

 

ハチ「かもな、あの川は奥に繋がってたみたいだし。」

 

そして俺らは道にそって歩いていく。

そこには川の起源であろうか、滝があった。

 

ユナ「滝?」

 

サクヤ「お2人共!道がもうありません!」

 

突然サクヤさんがそう言う。

 

俺とユナも周りを見渡すが確かになかった。

 

ユナ「じゃ、じゃあ、ここが最奥?」

 

ハチ「…いや、それだったらこの洞窟の主はどこなんだ?普通だったらいるはずだが…」

 

だが、周りを見渡しても何も出てくる気配はない。

 

ユナ「ねぇ、あそこの滝の裏、道みたいなのがない?」

 

と、ユナが言う。確かに道らしきものが見える。

 

サクヤ「もしかしたらそこから奥へと行けるのでしょうか。」

 

ハチ「行ってみましょう。」

 

そう言って俺らは滝の裏へとまわる。

そこには巨大なドアがあった。

 

ハチ「はは、なるほどな、ここが最奥って訳だ。」

 

ユナ「ここをクリアすれば…」

 

サクヤ「終わりですね。」

 

俺は頷く。

 

ハチ「さてと、準備はいいな。行くぞ!」

 

そう言って俺はドアを開けた。そして俺らのダンジョン攻略も最終ラウンドへ。

 

 


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