すみません!
今回のキャラの話ではシリアスが入ってしまいました(泣)
ち、ちゃんと理由はあるんです!
理由は後書きに書いてます。
では、どうぞ。
「鳳翔。」
「はい。なんでしょうか?」
「すまないが今日から一週間は大本営に行かなければならなくなった。共に来てくれるか?」
「はい。わかりました。」
今日からお母さんの寮でお泊まりと思ったが大元帥からの速達が届いた。
「いつものでしょうか?」
「ああ、そうだ。」
お母さんは少し困った様に微笑む。
いつも大本営には2・3ヵ月に一度お母さんも一緒に呼び出される。
理由も分かっているし、私とお母さんはそれを拒んだり何てしない。
「では、行こうか。」
「はい。」
私とお母さんは迎えに来ていた大本営の車に乗った。
――――――――――
大本営に着いた頃には夜になっていた。
「失礼します。」
「おお、よく来てくれたな。」
大元帥の源のおじ様が笑顔で出迎えてくれる。
私はおじ様とハグをし、鳳翔は頭を下げていた。
「お久しぶりです。」
「そうだな。息災であったか?」
「はい。おじ様もお元気そうでなによりです。」
世間話もそこそこに本題に入る。
「今回のも…やはりアレでしょうか?」
「ああ。そうだ。」
やはりそうだった。
おじ様も少し困った様な表情だ。
「すまんがまた頼めるか?いつもの部屋に居るからの。」
「分かりました。では、行ってまいります。」
「うむ。頼んだぞ。」
「任せてください。」
そう答えるとおじ様は安心したように微笑だ。
それを見届けてから部屋を出ていく。
「では、行こうか。」
「はい。」
――――――――――
私とお母さんはある部屋の前で立っている。
扉をノックしてから開ける。
「入るよー?」
「入りますね。」
二人とも声をかけながら中に入る。
中は真っ暗だが和室になっており、真ん中にはちゃぶ台と端には綺麗に畳まれた布団があった。
「……。」
そして部屋の隅で膝を抱えるようにしてうずくまる人影が一つあった。
「みーつけた♪」
「あらあら。また部屋を真っ暗にして…目によくありませんよ?」
「わひゃ!?」
私はその人影に飛び付くように抱き締め、お母さんは部屋の明かりをつけた。
人影が思わず笑ってしまいそうになる声をあげた。
「なーに暗い顔してるの?大和。」
「本当ですよ?」
「……グズッ…。」
私とお母さんを見て段々と呆けた顔から泣き顔になっていく。
「ぅ…ぅえ……おかーさぁん…おねーちゃぁん…。」
大和は私にしがみつくと同時にお母さんにも手を伸ばす。
「もー大和は泣き虫だなー。」
「ふふっ…仕方ない子ですね。」
「うわああぁぁぁぁん。」
本格的に鳴き始めた大和を私とお母さんが挟むように抱き締めてお母さんは背中、私は頭をそれぞれ撫でる。
それは大和が泣き止むまで続けた。
「どう?落ち着いた?」
「う、うん…。」
落ち着いた大和を部屋の真ん中のちゃぶ台まで誘導する。
お母さんはお茶を淹れるために席を外してる。
すると大和は私の服の裾をギュッと握り締めて離さない。
「私達に会えなくて寂しかったのかな?」
「うん…寂しかったよぉ…。」
「あー前にここに来たときは居なかったもんね。」
ついには私にもたれかかってしがみついてしまった。
ちょっと重たいけどかわいいから許しちゃう。
「お待たせしました…って、あらあら♪」
「おかーさん。」
「はいはい。ちょっとまってくださいね。」
お母さんはお茶をちゃぶ台に置いてから大和に寄り添うと大和は甘えるようにお母さんの手に手を重ねる。
「今日はもう遅いですから寝ましょうか。」
「そうだね。久しぶりに3人で寝よっか。」
「うん♪」
敷布団を2枚敷いて大和を挟むようにして3人でくっついて眠る。
私とお母さんが大和の手をそれぞれ握り、大和の体の上で私とお母さんの手を繋ぐ。
この大きな妹を守ってあげるように。
そうしたら大和は直ぐに安心した表情をしながら眠った。
大和がこうなった原因は人間…提督だ。
今はもうすでに解体されたがブラック鎮守府で建造された。
大和に初めて会った時は驚愕した。
何故あんな酷いことを出来るのか理解出来ない…いや、したいとも思わなかった。
――――――――――
一年前 樹20歳
「艦娘達の救助、ですか?」
「そうだ。この前解体した鎮守府の艦娘の救助に一緒に来てほしい。」
その日も大本営に呼ばれて護衛役としてお母さんと二人で出向いていたのだ。
「鎮守府が解放されたのが昨夜のことなのだが…一つ問題が出てきてな。」
「問題?」
「ほとんどの艦娘は自由を喜んで救助されたのだがな…一人だけ…まだ出来てないんだ。」
おじ様は顔をしかめている。
「まあ、見てもらった方が早いだろう。」
そう言って私とお母さんはおじ様に連れられてある小さな鎮守府に着く。
「こっちだ。」
おじ様は見張りをしていた兵に声を掛けてからテープで立ち入り禁止をしていたのをくぐる。
私達も同じ様にくぐって後を追う。
建物の中はいたって普通。
しかし、執務室に着いておじ様が本棚を弄ると壁がガコンっと音を立てて開く。
「いいか…彼女の精神は限界を越えている。くれぐれも気を付けてくれよ?」
「わかってます。」
異様な空気が流れ出ている扉を見つめて気を引き締める。
コツン。
コツン。
その扉の先には地下に続く階段があった。
そして階段を降りていく。
その時には既に私もお母さんも気付いていた。
この階段の先から臭ってくる異臭に。
これは獣臭に糞尿…そして血肉が腐った臭いだ。
私は込み上げてくる嘔吐感を必死に押さえ込む。
一番下におりるとそこにあったのは牢屋だった。
部屋の数は6。
その一番奥に進む。
そして中を見る。
「なんてこと…。」
「クズね…。」
お母さんは口を押さえて顔を背けてしまう。
私はギリッと歯を食い縛る。
中は酷かった。
眠るための毛布もなければ水道もない。
極めつけは排泄をするところもなかった。
中には至るところに糞尿がされており、少なからず血も付着している。
そんな部屋の隅で全裸の艦娘が倒れる様に横になっていた。
彼女も首と両手と両足に分厚い鉄の枷がされている。
「彼女は大和だ。」
大和。
それは技術の粋を集められた最強の艦娘。
その名を知らない者を探す方が難しいくらいに有名な艦娘だ。
しかし、そんな彼女を建造されることは奇跡に近い位のことなのだ。
「…入っても?」
「近付けば彼女は攻撃してくるぞ?」
「構いません。」
おじ様の制止を振り切り、中に入る。
後ろからお母さんも後に続く。
「………。」
体制を変えずに生気の全くない目が私を捉える。
その目には絶望をも通り越してなにもない虚無しかなかった。
でも、私は近付くのを止めない。
「ちかづくなああぁぁぁ!!!!」
大和に近付いていると急に彼女が叫ぶ。
その叫びはビリビリと私の鼓膜を突き破らんとするほどに憎悪と怒気が含まれていた。
そして、先程まで何も宿してなかった目には全てが敵と見ていると言わんばかりに憎しみの炎が燃え上がる。
「………。」
私は大和を抱き締めた。
「やぁぁめぇぇぇろおおおぉぉぉぉぉ!!!」
大和は叫ぶ。
拒絶する。
でも、止めない。
「ああぁぁぁあああぁぁぁぁ!!」
「ぐっ!?」
両手、両足に枷をされている大和は唯一出来る抵抗…私の肩に噛みついた。
ミチミチと肩から肉が切れる嫌な音が響く。
肩から生温かい血が流れて服を赤く染めていく。
痛い。
けど、大和が受けた痛みはこんな痛みとは比べられないほどなのだろう。
「ごめんなさい…。」
謝る。
どうすることも出来ないから。
「大丈夫ですよ…私達は貴女を傷付けたりしません!!」
お母さんが叫ぶ。
そして、私とで大和を挟むように反対から抱き締めている。
「はなせぇぇ!!はなせええええええ!!!」
大和は叫ぶのを止めない。
私とお母さんは大和が叫び疲れて寝てしまうまでそうしていた。
私もお母さんも…大和も泣いていた。
―続く。
読んでいただきありがとうございました♪
はい!
今回から鳳翔のお話になります。
さてさて、今回のお話で大和まで出した理由はですね…色々な絵師さんの画像を見てると鳳翔×大和の絡みがありましてですね。
凄く和みましてそのお話が書きたい衝動が自分を襲いました。
だから仕方なかったのです!!
ごめんなさい!
感想などお待ちしております。
では、次回お会いしましょう!