白い司令塔(仮)   作:0ひじり0

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どもっ、ひじりです。

鳳翔さんかわゆす。
マジかわゆす。

あらすじに【お知らせ】欄を追加致しました。

では、どうぞ。


第拾玖話

彼女…大和の状態は最悪だった。

普通の人ならばとうの昔に死んでいたであろうと医者に言われた。

だけど私は思った。

逆にこんなに辛い状況でも死ねないのだ。

この子は何度死にたいと思ったのだろうか。

 

栄養失調

全身打撲

骨折4ヶ所

内蔵破裂

裂傷10ヶ所

 

ざっと見ただけでもこれだけある。

それでも死ねない。

 

私はおじ様に聞いた。

 

『クズは何処にいるの?』っと…でも、おじ様は答えてはくれなかった。

私はきっとこのクズを殺してしまうからだと言われた。

 

私は初めておじ様に掴みかかった。

おじ様は私を突き飛ばして前から消え去った。

 

自分の無力さに何度も壁を殴り付けた。

血も出たけどこの怒りは収まらなかった。

 

「あぅっ!」

 

「っ!?」

 

何度目かわからないけど殴り付けようとした拳は温かい物に包まれた。

それはお母さんの手のひらだった。

 

「ど、どうして…?」

 

「……どんな理由でも…娘が自分を傷付けるなんて…母としては許せません。」

 

握り締められた私の拳をお母さんはギュッと優しく包み込む。

 

「お母さん…。」

 

「自分を傷付けないで…お願いだから…。」

 

お母さんは私を引き寄せて抱き締める。

 

「ごめんなさい…。」

 

「いいんですよ…でも、次は許しませんからね?」

 

お母さんは凄い。

底がない程の優しさで包み込んでくれる。

それは私の中で渦巻いていた憎悪と怒気を溶かしてくれた。

 

「ねぇ…樹ちゃん。」

 

「ん?」

 

「私ね…あの子……大和ちゃんを救ってあげたいです。」

 

お母さんのそう言う言葉には強い意思を感じた。

 

「うん。助けよう。」

 

私も助けたい。

大和は何一つ悪くない。

だから私も答える。

出来るだけ強く。

 

「痛っ!!」

 

「でも…先にここの包帯を変えましょうね?」

 

お母さんが私の肩をつつく。

その痛みに私は抗議しようと顔を上げる。

 

「ふふっ……うふふふふ…。」

 

私の目の前にあったのは目が全く笑っていないお母さんの笑顔だった。

 

「くっ!!」

 

「あらあら…何処に行こうと言うのですか?」

 

お母さんから逃げようとするが既に抱き締められている私はそのまま持ち上げられてしまいどうすることも出来なくなっていた。

 

「さ…部屋に行きましょうか…。」

 

「やっ、やーだー!!はーなーしーてー!!!」

 

お母さんはそのまま私を部屋に連れ込んだ。

 

――――――――――

 

「痛っ!痛いよ!!」

 

「我慢しなさい!」

 

部屋に入ると同時に私の上半身の服を脱がされてしまった。

観念した私の包帯を取り換え始めたお母さんだけどまだ怒っていてその手つきは荒い。

 

「はい!終わりました!!」

 

「ひぐっ!?」

 

終わった瞬間に肩を叩かれて小さく悲鳴をあげてしまう。

 

「………うぅ…。」

 

「ふんっ!」

 

痛さの余り涙が目に溜まって視界がぼやけながらもお母さんを見つめるがお母さんはそっぽを向いてしまう。

 

「お母さん…。」

 

お母さんに恐る恐る手を伸ばす。

 

「…………なんですか…?」

 

お母さんの手に触れる拒絶はされずにそれを受け入れてくれて嬉しいけど…そっぽを向いたままだ。

 

「ごめんなさい…でも、あの時…大和は消えてしまいそうだったから…ああでもしないと……ダメだって思ったの…。」

 

「………………はぁ…。」

 

私は素直に気持ちを打ち明けて謝る。

お母さんはチラッと私を見てから小さなため息を吐いて私の方を向く。

 

「きっとそれは良いことなのかもしれません。でも、良いことだと言って樹ちゃん自身が傷付いていい理由にはなりませんよ?」

 

「はい…ごめんなさい…。」

 

「樹ちゃんに何かあったら私は死んでしまうほど辛いです。反省してますか?」

 

「はい…。」

 

お母さんの言葉が一つ一つ心に突き刺さる。

 

「でも、いっぱい心配させた罰を与えます。」

 

「え!?」

 

「今日は私が樹ちゃんにいっぱい甘えさせて貰いますからね?」

 

そう言ったお母さんの目には涙が溜まっていた。

その目は悲しみに揺れていた。

 

「うん。わかった。」

 

それから私はお母さんと一つの布団を敷いて横になる。

 

「樹ちゃん…。」

 

今日はお母さんが私にしがみつく。

私の体に腕を回して胸に顔を埋めて甘えるように顔を擦り付ける。

だから私はお母さんの頭を抱えて撫でる。

 

「本当に…心配したんですよ?」

 

「うん…ごめんなさい。」

 

背中に回された手が私の服をギュッと握り締めれる。

そのままお母さんは眠ってしまった。

私は何度も頭を撫で続けた。

 

――――――――――

 

大和視点

 

私は暗闇の中にいた。

上も下も何もない暗闇。

私は…死んだのかな…。

 

やっと楽になれる…そう思った瞬間に現実の世界に引き戻された。

 

「……ぅ…。」

 

目を開ける。

最初に映ったのは真っ白な天井。

 

「起きたかな?」

 

「……お前は…さっきの…。」

 

右から声が聞こえてそちらに目を向けると白い軍服の少女がそこに居た。

後ろに桜色の和服着た女も。

よく見れば艦娘かとわかった。

 

「なに…?私を苦しめに来たの…?人間は物好きね…。」

 

枷などないが体が重くて動かすのが億劫になり、皮肉だけを吐き捨てる。

すると白い女はフッと笑った。

 

「違うよ?でも…物好きには変わらないかもね。」

 

「一体何なの?何が言いたいの?」

 

笑う女を見てイライラする。

そんな私の心境を知ってか知らずか女は笑うのを止めなかった。

そして、あり得ない言葉を言った。

 

「私はね…貴女…大和を妹にしに来たの。」

 

その言葉が私の鼓膜に響いた瞬間に女に飛びかかっていた。

 

――――――――――

 

鳳翔視点

 

ガタンッ!

 

大和が樹ちゃんに飛びかかった。

しかし、それを私が止める。

 

「邪魔だ!どけぇ!!」

 

「お断りします。」

 

ガシッ!!

 

「うぐっ!」

 

彼女の両手が私の喉を捕らえる。

そして、首を閉められる。

 

「お前みたいなのに私が止められるとでも思ったの?」

 

大和ちゃんは私を見下す。

背中には樹ちゃんの怒気を孕んだ視線を感じる。

でも、手を出さない。

私がお願いしたからだ。

 

「ふ、ぐううぅぅぅ!!」

 

「え!?きゃっ!!」

 

大和ちゃんの腕を両手で掴む。

そして、ありったけの力を込める。

大和ちゃんの体は徐々に持ち上がり、驚いた彼女は私の首から手を離した時に私は彼女をベッドに投げる。

 

「きゃああ!!」

 

すかさず彼女の上に跨がる。

そして…。

 

パァン!!

 

大和ちゃんの頬を叩いた。

 

――――――――――

 

大和視点

 

頬が熱かった。

アイツに叩かれ殴られ蹴られた時は痛みと冷たさしかなかった。

呆気に取られた私が上に跨がる女を見上げる。

女は泣いていた。

目から溢れる涙が私の顔に降り注ぐ。

 

涙も熱かった。

 

何故泣いてるのだろう。

私が首を閉めたから?

 

いや、多分違う。

 

じゃあ、なんで?

 

わからない…。

 

わからないよ…。

 

――――――――――

 

樹視点

 

お母さんが泣いている。

私は大和の頭元に近付く。

大和はお母さんを見上げて固まっていた。

 

「ねぇ…。」

 

「……はい…。」

 

「どうして…泣いてるの?」

 

少しの間見つめ合っていたが大和がお母さんに問う。

お母さんはそっと赤子を抱き上げる様に大和の頭を抱き締めて答える。

 

「貴女に…いえ、娘にこれ以上誰かを傷付けて欲しくなかったから…。」

 

「わからないよ…なんで…どうして…。」

 

大和は繰り返す。

しかし、その目から涙が流れる。

だから私が右目。

お母さんが左目の涙を指で拭う。

 

「わからないなら。」

 

「知りたいなら。」

 

「理解したいなら。」

 

「教えてあげます。」

 

「だから…」

 

「「家族になろう。」」

 

私とお母さんが決めたこと。

それは大和を救いたい。

支えてあげたい。

絆を…希望をあげたい。

 

「か…ぞく…。」

 

大和はそれから泣いた。

子供の様にわんわん泣いた。

お母さんにしがみつき。

私の服を握り締めて。

 

――――――――――

 

「ん…。」

 

朝日が私を照らして目が覚める。

懐かしい夢を見た。

 

「すー…すー…。」

 

「んぅ…むにゃ……えへへ…。」

 

隣を見ると大和にお母さんが頬を寄せ合うように寝ていた。

 

「たまには姉らしいところ見せよっかな。」

 

私は布団から抜け出し、朝食を作る。

白米に味噌汁に鮭の塩焼きをちゃぶ台に並べてから二人を起こす。

 

「二人とも。朝だよ。」

 

「んっ、ぅん…。」

 

「ふにゅ?」

 

二人は寝ぼけ目で体を起こす。

 

「ほら、朝食出来てるから顔洗って来なさい。」

 

「……はぃ…。」

 

「ふぁ~…い。」

 

のそのそと二人で洗面台に向かって行く。

その間に布団を片付ける。

そして顔を洗って目を覚ました二人が帰って来る。

 

「お姉ちゃん。おはよー。」

 

「おはようございます。」

 

「ん、おはよう。」

 

挨拶をそこそこに三人でちゃぶ台を囲む。

 

「「いただきます。」」

 

「はい。召し上がれ。」

 

それぞれ思い思いに朝食に箸を付けて食べていく。

 

「おいしー♪」

 

「また腕をあげましたね。とても美味しいです。」

 

「そうかな?ありがとう!」

 

二人に褒められて舞い上がった私はやらかしてしまった。

 

「あはは。じゃあ、いつでも嫁にいけるかな♪」

 

ベキッ!!×2

 

「………え?」

 

二人を見る。

二人とも凄く笑顔だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目のハイライトが消え失せた笑顔だった。

 

 

「樹ちゃんが嫁に?そんなどこの馬の骨かわからないよ方に樹ちゃんが貰われる?」

 

「お姉ちゃんが…お姉ちゃんが男の物になる?あり得ない……許さない。」

 

「え!?ちょっ、二人とも!?」

 

「「うふふふふふふ…♪」」

 

「や…やめ……。」

 

暴走した二人は凄かったお母さんは私を押さえ込み、その間に大和は布団(一組)を敷き直す。

そして、合流して二人に目にも止まらぬ速さで服を全て剥ぎ取られて布団に放り込まれた。

 

それから…。

 

それ…から……。

 

私の意識が飛ぶほどに二人にメチャクチャにされた。

 

――――――――――

 

「う、うぅ…。」

 

起きたらもう既に夜で私達3人は全裸で凄い倦怠感が私を襲った。

両隣には幸せそうに眠るお母さんと大和。

 

「……お嫁に行けない…。」

 

私はその場で泣き崩れた。

 

そんな日が一週間続いて帰る頃にはやつれた私にツヤツヤなお母さんと大和が居た。

 

おじ様からは…。

 

「まあ、なんだ…その………つ、強く生きろよ。」

 

と励まされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

因みに後から聞いた話では私の声は大本営の艦娘寮の隅々まで響いていたらしい。

 

………泣きたい…てか、泣く。

 

―続く。




今回も読んでいただきありがとうございました。

最後の内容を知りたいとか思った紳士諸君!
自分もメッチャ書きたかったです!!
あー!
でも、R-18になるから書けないー!!!
くっそっ!!

さてさて、今回で鳳翔&大和がヤンデレ属性を発動させたわけですが…………え?誰得?
もちろん自分の欲望ですがなにか?(笑)

そして、タイトル何にしよー。
迷います。
とりあえず、今のタイトルに(仮)を付けときますので急に変わるかも知れません。
その時はご迷惑をお掛けします。

では、感想などお待ちしております♪

また次回お会いしましょー。
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