FAIRY TAIL 亡霊の銃撃士 作:コッコ
ちなみに本編に含まれる。
女子寮のリセラの部屋。リセラの部屋は飾り気が無くかなり素朴な感じを醸し出して静かだが今回は騒がしかった。
「バレンタインデー?」
リセラが顎に手を置きながらジュビアに応える。
「はい!チョコ等のお菓子を想い人にあげる日です」
ジュビアは興奮しきった表情でリセラに言う。リセラは正直バレンタインデーに興味など無くそれ以前に想い人すらいないのだ。ジュビアはそれを知ってか知らずかリセラに話続ける。
「と、言う事でリセラさん。ジュビアとチョコを作りましょう!」
「いや、何で・・・」
「バレンタインデーは別に想い人以外にチョコをあげても大丈夫ですよ。どうせならギルドのメンバーの人達にもと思いまして」
ジュビアの言葉にリセラは確かにと思う。日頃から世話になり始めておりそのお礼をしていなかったとリセラは考える。
「・・・わかった」
「ありがとうございますリセラさん!」
二人はさっそく材料を揃えてチョコ作りを始める。だが、ジュビアはチョコ作りは初心者なのか作り方が書いてある雑誌を読み始めた。
「ジュビア。本当にちゃんとできるよね・・・?」
「大丈夫ですよ。たぶん・・・」
「たぶん・・・」
リセラはかなり不安になり始めた。ジュビアが余計な事をして失敗作になったらと。だが同時にジュビアは地味に料理が上手いので恐らくは大丈夫だという安心感がぶつかる。
「まずはチョコをドロドロに溶かす所からですね」
「わかった・・・換装」
ジュビアの言葉にリセラは赤い魔銃を取り出してボールの中にあるチョコに向ける。
「ちょっとリセラさん!何をしているんですか!!」
「いや溶かせ、て言うから軽めにファイアーバレットで溶かそうかと」
「コンロがありますよねそれでやって下さい。あ、後ボールから取り出して鍋でやってくださいね」
「う、うん・・・」
リセラは鍋にチョコを入れて火を着けて溶かす。数十分掛けてある程度に溶かすと今度はかき混ぜる。チョコの形は無くなってドロドロなチョコになる。リセラはかき混ぜるの止めるとジュビアに回す。
「リセラさん。あなたはどの形のチョコを作りますか?」
「形?そうね・・・」
リセラはチョコの形を考える。ハート形は論外、四角形はまぁまぁ、とリセラは悩んでいるとジュビアはいつの間にかデカイハート形の入れ物にチョコを流している。
「思ったんだけどジュビアさんは誰にあげるの?本命チョコを」
「はい。それは愛しのグレイ様です」
「あの露出狂の・・・?」
ジュビアがあの露出狂ことグレイに惚れるとは思ってもみなかった。リセラが妖精の尻尾に入ってから分かった事だがグレイに脱ぎ癖がありリセラは少し軽蔑している。そのグレイに惚れたジュビアを内心、リセラはかなり心配する。
「ま、まぁ人の好みだしね・・・」
「はい!」
リセラは戸惑いながらも入れ物を選んだ小さな丸い形のシンプルな物でチョコを入れる。そしてチョコを冷やし始めリセラとジュビアは椅子に座ってジュビアが持ち込んだアールグレイを堪能していた。
「そういえばリセラさんは意中の人はいますか?」
「いや、いないげど・・・」
「そうなんですか?」
「恋愛なんて物に興味はないの。したとしても私みたいな女に惚れる人はいないでしょ」
リセラはそう言うとアールグレイを飲む。
「そんな事はありません!ジュビアは知ってるんです。リセラさんは怖い所もあるけど本当は優しくて面倒見のある人でジュビアでも嫉妬してしまう位の美人という事を!」
「ジュビアさん・・・」
リセラはジュビアはやはり友人として大切な存在だと改めて認識した。数分後、冷したチョコを形から取り出す作業に入る。綺麗に形ができたチョコはとても美味しそうに見える。
「これで出来たわね。さぁ、溶けてしまう前に包みましょ」
ジュビアはハートのチョコを包み。リセラは小さな丸いチョコを袋に小分けして入れてリボンで結ぶ。ようやくできたチョコを持ってギルドへと足を運ぶ。
「(意中の人、か・・・)」
リセラはジュビアに言われた意中について考える。リセラは力を求め続けてそんな事を考えている暇は無かった。だが妖精の尻尾に来てから暇ができ仲間と出会いで少し変わった。人らしい感情がリセラに芽生え始めているのだった。