YDな教師とYDな武偵   作:トナカイさん

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プロローグ1、YDな兄とシスコンな弟とバットを振り回す少女?

カタカタ……薄暗い室内にパソコンのキーボードを叩く音が鳴り響く。

―――カタカタカタカタ

 

「……」

キーボードを叩く男はモニターを見て内容を確認すると大声をあげて叫んだ。

「よっしゃ~キター!!

今週のブログランキング1位『超駑級物語DX』!!

キタキタキタ―――――」

 

「兄ぃ、うるさい!!」

扉が開かれロングの髪をたらし手に金属バットを持った少女が室内に入ってきた。

「なんだ妹よ?」

「愛しの姉さん!!俺に会いに?」

「馬鹿弟……アンタもいたのか……」

「まったく騒がしいやつだな。

一仕事終えたんだ……俺は寝るぞ……」

そう言うとパソコンのキーボードを叩いていた男は布団に潜りこもうとした。

「寝るな……!!

兄ぃ、いい加減働け!!」

「断る、俺は……YD人間だからな」

「YD?」

「『やりたいことしかできない人間』略してYDだ!!」

「はぁ~また馬鹿なことを……」

「俺は忙しいんだ、夕方からは観たいアニメの再放送もあるしな……。

わかったら出ていけ!!」

「姉さん、行こう?

こうなった兄さんはテコでも動かないよ……」

「アンタは黙ってなさい!!」

少女は弟を一喝すると男に向き直って溜息を吐いた。

「兄ぃ、昔はあんなに凄かったのに……今、私が学校の友達になんて言ってるかわかる?

『自宅の警備員』っていう気持ちわかるか!!」

「しらん」

「俺も自宅の警備員だな」

「純次は黙りなさい!!」

「兄ぃと純次、二人ともここに行きなさい!!」

そう言うと少女、純音は一枚の紙を出した。

 

そこには……。

 

 

 

 

東京武偵高臨時講師採用通知書

と書かれており、続けて純音はもう一枚の紙を出した。

 

東京武偵高入学試験の案内書

という書類がありそれぞれ純一郎と純次に渡すと純音は言い放つ。

 

「二人ともここに行きなさい!!

もし、行かないなら……兄ぃのコレクションと純次のコレクション両方とも捨てるわよ?」

そう言うと手に持つ金属バットを振り回す姉。

――――バキッ

破壊されたサンダース軍曹

「なっ!?」

「あ、ごめんなさい……兄ぃ」

「あー‼︎大切な限定バージョンが……。秋葉のメイド喫茶、御主人様ご帰宅回数50回記念に貰った限定品が……」

「兄ぃ……いつメイド喫茶に行ったのかな?」

「あ、いや……純音……ち、違うんだ。

たまたま入っただけなんだ」

「え?

もしかして前に一緒に行った兄さんの知り合いが店長やってるところ?」

「いつ行ったの?」

純音は瞳を半眼にして問いかけた。

「先週、姉さんが学校に行っている間に……」

「メイドさんに会わない奴はオタクとは認めない!!

そうだ……俺はメイドが大好きなんだあぁぁぁぁぁ!!」

「吹き飛べ!!」

バットを振り回す純音。

勢いよく吹き飛ぶ純一郎。

 

十数分後

「武偵高にいくわよね?」

「はい……」

「純次もいいわね?」

「イ、イエッサ~」

純音の般若のような顔を見た後では、とても逆らえる雰囲気ではなかった。

「兄い、ちゃんと真面目に働くのよ?」

手に持つバットを男に向けながらいい聞かせると

「それから、純次こっちに来なさい」

純音は少年を手招きした。

(え?

純音姉さんからの呼び出し……しかも純一郎兄さんがいない所で……。

ま、まさか……愛の告白?

……いや、だ、駄目だよ。

姉さん……俺達姉弟じゃないか……。

でも、姉さんがいいなら……俺は……)

 

などと思っていると……。

 

「純次……アンタ、私の物になりなさい!!」

 

「え?」

 

「聞こえなかった?

なら、もう一度言うわ……。

純次、アンタ私の物になりなさい!!」

 

(愛の告白キタ―――――!!)

 

「私の手足になってお兄……兄いを見張りなさい!!」

「え?

見張……る?」

「そうよ……兄ぃがちゃんと仕事するか見張って私に報告しなさい!!」

(なんだ。

ただの見張りか……いや待て⁉︎)

「……って。

スパイかよ!?」

「人聞きが悪いわね……たたの監視よ?」

「いや、同じだろ!?」

 

「や・る・わ・ね?」

純音から出る妙な迫力に負けて純次は……。

 

「はい……」

というしかなかった。

 

 

そして……1ヶ月後……。

4月7日入学式当日……。

 

ここから長い長い……かもしれない物語は始まる。




気紛れ更新です。過度な期待はしないで下さい。
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