私の突発的な妄想となる予定。お目汚しです・・・

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気が向いたら続き書くかも・・・


ある男の狂愛と渇望による暴走。・・・東方

1947年9月

私はロンドンの病院にいた。病院のベットに横になりながらイギリス人の医師が私の病状を説明する。

 

「副腎の機能不全による虚弱体質で食欲不振・体重の減少、そして循環器系が衰弱、病原菌に対する抵抗力がなくなったためにいくつかの感染症が見られます。残念ですが・・・そう長くありません、持って半年と言った所でしょうか・・・」

 

怠いし食欲も全くない、気力もほとんどない。医者の説明も特に抵抗なく納得できてしまう。あぁ・・・私はもう長くない・・・、思えば小さい頃から碌な人生ではなかった。生まれた頃から病弱で猩紅熱、水疱瘡に原因不明の倦怠感に悩まされた。その為、学校は欠席も多かったうえに転校することも多かった。友人など碌にできず、スポーツ万能な兄に対する歪んだ対抗意識から中高時代は多少グレてみたりしたが虚弱体質は相変わらずであった。

 自分で言うのもなんであるが頭は良かった。自慢になるが私はイギリスのLSEやプリンストン大学にハーバード大学も受かるくらいには優秀であった。最初の二つは我が人生の宿敵たる虚弱な我が身によってすぐ退学だったがね。いや、ハーバードは父の権力による裏口だったような気もするな・・・。ハーバードに入ってからは一時体調は安定し、大学卒業後には海軍の情報局に配属された・・・・自分の人生の回想をしていたのだが、疲れてきた。もう、いいだろうあとは省略して海軍士官になってWWⅡを生き延びて、なんやかんやあって兄が死んで実家の家業をである議員の仕事を継いだわけだ。

 どうせもうすぐ死ぬのだ。誰に話すでもない自分の半生を脳内で語って何になるのであろうか。気が付けば医者もいなくなっている、話している間に寝てしまったようだ。だが、倦怠感は未だにあるし疲れも残ったままだ・・・寝よう。

 私は再び瞼を閉じた。私の意識は落ち、あの夢を見ることになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ん、ここはどこだ?

暗い空間に漂っている私・・・、これは・・・夢か・・・闇の中に輝く光はまるで星空の様だ・・・。

きれいだ・・・。手を動かして泳ぐように移動する・・・・・・あの白くて大きいのは月か?以前読んだ天体科学の本に書いてあった月と同じだな・・・、では反対のあの青いのは・・・

 

「それは・・・・・地球よ。」

 

誰もいなかった夢の世界にいきなりの乱入者、振り返ると・・・金色のウェーブがかった長髪を揺らした美しい女性が手を虚空に差し出して浮いていた。

 

「君は誰だ?」

 

自分の夢の住人にお前は誰だ等と聞いてしまった。自分の夢の中で自分の夢の産物に質問するなんて自問自答をいいところだ。こんなバカな質問は撤回してしまおう。確か夢と言うのは半覚醒状態なら多少自分の思い通りに出来るらしいな。

 

「ジュンコ・・・ジュンコよ。純粋の純に・・・こは狐で純狐。」

 

Jyunko?金髪で紅い瞳、西洋人かと思ったが東洋人なのか?

純粋の純なんて言い回しは日本人?あるいは中国人?

でも、自分は別に特別東洋に興味がある訳ではないのだが・・・

 

「君は日本人かい?それとも中国人か?服装も東洋の気品を感じるな。」

 

ロングウェーブの金髪が揺れ、思わず見惚れてしまう。

 

「・・・・・・・・・・・・。」

 

この世のものとは思えないほどの美髪。

我々西洋人の特徴である金色に輝く髪と東洋人の神秘を感じる美しい顔立ち。

紅い瞳は吸い込まれそうだ・・・・。どうせ夢の中での事、軟派な事をしてしまっても良いだろう。

 

「君は美しい・・・君の美しさの前では月も穢れた石ころにしか見えない。」

 

イタリア人が言いそうな歯の浮く口説き文句を吐いてしまうくらいには彼女は魅力的だ。すると、彼女が私の傍までやって来て私の顔に触れる。

 

「貴方、面白い事を言うのね。死が近い人間の魂が・・・こんなところに迷い込んで来たから見に来てみたら・・・なかなかの拾い物ね。」

 

私に触れた瞬間、彼女の背中から薄紫の陽炎が見えてきた。

なんだろうか、自分の想像や知識外のことが多い・・・夢ではないのか?

夢でないなら現実?現実で宇宙空間を漂える訳ではない。やはり夢か?だが、なんだこの感覚はあまりにもリアルを感じる。・・・!?まさか、オカルティックでファンタジーな超常的な事態に私は巻き込まれたのか!?では、彼女は人ではないのか?

 

「あら、どうしたのかしら急に怯えだして?可愛いわね・・・怯える事なんてないのよ。」

 

そう言うと彼女は後ろに回って私の肩に手を置き顔を寄せてくる。

 

「ほんの少しだけあなたに興味が湧いたわ。このまま死なせるのはもったいないかしら?」

 

彼女が触れている部分が暖かい、ほんの少し熱いと言った方が正しいか?何とも言えぬ不思議な感覚だ。別の所から光を感じる、あぁこれは目が覚める前触れだ・・・

 

「また君に会えるかな?」

 

 私が彼女にそう尋ねると彼女は本当に薄く笑ってから

 

「そうね。また、夢で逢いましょう?」

 

私は夢の世界の彼女と再会を予感して目を覚ます。

 

 

 

 

 

 

 

 目が覚めるとやはり私はロンドンの病院の病室にいた。私の周りの医療機器が増えているように思える。私はずいぶんと長く寝ていたようだ。ふとカレンダーを見てみると最後に見た時から数日たっており時計は午後10時の少し前だった。

だが、なんだろう?思いのほか体が軽い・・・体に刺さっている管の類が不快だ外してしまえ・・・。

 管を抜いて私は立ち上がる。するとはらりと一本なの長い金色の髪が私の肩から落ちて来た。夢ではない現実なのか?

数日前まで歩くことはおろか立つことすらできなかったと言うのに・・・・・・、彼女は女神だったのか?とにかく、私の体を医者に見てもらおう。数日前まで死を宣告されたのに今日はこれほどまでに快調だ。

 

私は手摺などを伝って医者か看護婦を探そうと病室の扉を開けると、私の秘書のリンカーンがドアを開けようとしている所だった。

 

「おはよう、リンカーン。今日はなんだかとても気分がいいんだ、主治医に退院してもいいか確認したいんだ。呼んできてくれないか?」

 

「先生!大丈夫なんですか!?」

 

「見てわからないのか?こんなにも私は精力的で健康的だ。」

 

秘書のリンカーンは慌てて主治医を呼びに駆け出して行った。

外を見ると太陽の光が眩しい。私は太陽から目を背けベットに腰を掛け横の棚に置いてあった水差しからコップに水を移して、それを飲む。

 

 

しばらくしてリンカーンに連れられた初老の主治医が私を検査室に連れて行き様々な検査を受けると大幅に回復していた末期から立ち直ったのだ。主治医は奇跡だ等と言っていた、全くもってその通りだろう・・・私の女神である純狐のおかげだとわかる。主治医は余命は10年以上に伸びたと言っていた。あの後、すぐにコーチゾンと言う薬が開発されたのはもはや運命だ、彼女と私がいつか必ず再会するための・・・。

あれは何かの天啓に違いないのだ、彼女の望むものを叶えられればきっと私の寿命はさらに延びるに違いない。そうすれば、私は彼女と・・・・結ばれるに違いない・・・。

ならば、純狐は何を望んでいたのだ?思い出せ!思い出せ私!彼女は何を見ていた!彼女の紅い瞳は何を見ていた・・・!あのきれいな細腕の指先は何を示していた・・・!

 

 

 

 

                    月だ

                  彼女は月を見て

                  月を示していた

               月には彼女の求める何かがある

 

 

 

 あぁ、愛しの我が女神純狐。私は月を手に入れる貴女と再び逢うために・・・。そして、月を貴女に献上した暁には私は貴女の寵愛を手に入れる。

 この、ジョン・フィッツジェラルド・ケネディが・・・・

 

 


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