憑依してしまった以上、救いたいと思った   作:まどろみ

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最近、最終章を書き終わったら、次に何をしようか…って事で本気で悩み始めました。



さよならダンガンロンパ③

やっぱり、調べる場所として外せないのは図書室の隠し扉。

みんなもそう思っていたのか、アタシが図書室に来た時には既に何人か集まっていて、その後に残りのメンバーも集まった。

 

「で、どーやって隠し扉を開けるの?」

 

「それは…」

 

最原が何か言いかけた所で、白銀と茶柱から悲鳴が上がった。

思わずビクッとしてしまうも、図書室を覗き込んでいるエグイサルみ見ると、アタシは冷静になった。

 

『随分と勝手な真似をしてるよねー?勝手にあっちこっち入ったらダメなんだよ!』

 

そんなの、校則に書いてないぞ。

心の中で反論している間にも、エグイサルは図書室に入ろうとしてくる。

だけど、凄いスピードで飛んで来たキーボが廊下の瓦礫がある場所に向かってエグイサルを蹴り飛ばした。

 

やばい、キーボがめっちゃ格好いい。

 

「みなさん、お待たせしました。話しは最原君から聞いています。隠し扉を開けるので、少し下がってください。あまり近いと危険です」

 

言われた通りに、みんなして隠し扉から離れる。

すると、キーボは扉にロケットランチャーを撃って隠し扉を破壊した。

 

「ありがとう、キーボ君」

 

「いえ、それじゃあボクはエグイサルを引き止めておくので、捜査の方は任せましたよ!」

 

エグイサルが邪魔しないように引き止めると言ったキーボを置いて、アタシ達は隠し部屋に乗り込んだ。

隠し部屋はやけにハデな内装で、テーブルやソファーといったものまである。

 

「首謀者はどこだ!?」

 

キョロキョロとみんなで部屋を見渡していると、「ここだよー!」というモノクマの声が真宮寺の近くでした。

 

「この布は何かナ?」

 

何かを覆う布の方から声がしたのか真宮寺がそれを取ると、頭だけのモノクマが入った機械が姿を現した。

 

「ラスボスの待ち構えるステージまでようこそ!だからと言って、コロシアイは止められないよ。このコロシアイは絶望に生み出されたもの。そう、超高校級の絶望が引き起こした、希望ヶ峰学園でのコロシアイから全てが始まった…すべては繋がっているんだ!このコロシアイこそが絶望そのものなんだよ!」

 

別にラスボスは待ち構えていないと思ったけれど、アタシは何も言わない事にした。

ほら、喋ったら変な事も言いそうだし。

 

「モ…モノクマ?」

 

「もちろん、モノクマだよ。でも、ただのモノクマじゃないんだ。このコロシアイをコントロールし、すべてのモノクマの祖となる存在であるボクには…マザーモノクマという、特別な名前が与えられているんだ!」

 

うん、知ってた。

 

「じゃあ、この学園の中にある、モノクマのスペアを作る設備っていうのは…」

 

「あぁ、ボクの事だよ」

 

赤松が言い終わる前に、マザーモノクマが答える。

ゲームしてる時も思ったけど、情報を喋るのに躊躇いとかないな。

 

「でもさー、スペアを作れるって嘘かもしれないよ?」

 

王馬がわざとらしく言うと「嘘つきはお前だろ!スペアは簡単に作れるよ!」とマザーモノクマはムキになっていた。

 

「だったら、試しにやってみてくれ」

 

「そうだよ!新しいモノクマを作ってみてよ!」

 

「愛もないのに、産めるわけないじゃない!」

 

作れと言った白銀に、マザーモノクマが怒鳴りつける。

一応、アタシも産めって言ってみるか。

 

「オレ様が産めって言ってんだから、産んでみやがれっ!」

 

あっ、なんか凄く上から目線で言っちゃった。

いや…でも普通か。

1人ずつ順番に、マザーモノクマに産めって言っていく。

でもさぁ、「産まないと神経を抜き取るヨ」とか「産んでみなよー。でないと罰があたるよー?」とか「産まないと、入間さんに改造されるっすよ?」とか「産まないと、ゴン太に捻り潰されるぞ!」って脅しじゃない?

あと、何でアタシの名前が出たんだ。

アタシ関係ない。

 

「いいから、モノクマを産まんか!」

 

「聞いているのか?新しいモノクマを産めって言ったんだぞ?」

 

「もう!しつこいよ!ボクは声紋認証システムが組み込まれているから、本人の声で『産め』って言われないと産めない体なんだよ!」

 

本人の声=首謀者だよな。

それを最後に、マザーモノクマは幾ら話しかけても(一部は脅してたけど)一言も話さなくなった。

アタシ達の存在は無視か…。

 

 

ーーーマザーモノクマをモノパッドに記録しましたーーー

 

 

「仕方ないわね…。マザーモノクマは放っておいて、少しこの部屋を調べましょう」

 

そう切り出した東条に従い、アタシ達は隠し部屋を少し調べる事にした。

といっても……ここで調べる事って、あんまりなくない?

コロシアイだって起きてないんだし…あっ、そうだ。

 

「なぁ、天海。この前見せてくれたモノパッドなんだけど、ちょっと見せてくんねー?」

 

「別にいいっすけど…」

 

なんでこんな時に?とでも思っているのか、天海は別の事を言いたげな顔をしながらも生存者特典のモノパッドを見せてくれた。

さっき、研究教室で見せて貰えばよかったな。

とりあえず、アタシが見たいのは地図とあの無駄に長い文だ。

文章とこの学園全体の地図を一通り見て、この隠し部屋に来る手段が図書室としか明記されていないのを確認すると、アタシは天海にモノパッドを返した。

 

「何か気になる事でもあったんすか?」

 

「えっ?理由もなく見たらダメなのかよぉ…?」

 

 

ーーー生存者特典をモノパッドに記録しましたーーー

 

 

と、とにかく次だ。

今じゃ瓦礫と化した隠し部屋の扉を調べている最原と百田の近くまで行って、その様子を覗き込む。

 

「どうだ?」

 

「うん、図書室からこの部屋に入るにはカードキーが必要なんだけど、この部屋から図書室に行く分にはカードキーは必要ないみたいだね」

 

アタシに気づかないぐらい真剣そうだし、邪魔にならない内に2人から離れよう。

 

 

ーーー図書室の隠し扉をモノパッドに記録しましたーーー

 

 

「それにしても、やはりここは首謀者の部屋で間違いなさそうじゃな」

 

「やっぱ、分かっちゃう?」

 

夢野の呟きに、それまで黙っていただけのマザーモノクマが再び喋り出した。

 

「オマエラが捜している人物が、この部屋に頻繁に訪れているのは確かだよ。でも、それを見つける事はできないよ。オマエラに見つかるようなバカじゃないからね!」

 

夢野の隣で悔しそうに茶柱が唸る中で、アンジーが急に「ほれー」とアタシに手を差し出してきた。

……どうしろと?

 

「神様がねー、美兎のハンマーでゴッチーンしたらいいよーって言うから」

 

「えぇ?」

 

ハンマーって、エレクトハンマーの事?

今は持ってないんだけど。

というか、アンジーちょっとマザーモノクマに対して怒ってる?

 

 

ーーー首謀者の手掛かりをモノパッドに記録しましたーーー

 

 

「ここに首謀者はいないみたいだね…」

 

「だったら、誰かここに残って調べてもらってる間に、他のみんなで別の場所を調べてみる?」

 

ゴン太と王馬の話しに便乗するように、アタシは「なら、オレ様が残るぜ」と告げた。

 

「だったら、俺も残るか。1人でやるよりはマシだろ」

 

手伝うとばかりに星が名乗り出てくれる。

確かに、1人よりいいとは思う。

 

「んじゃ、オレも手伝うぜ。助手が残るってんなら、ボスも手伝わねーとな」

 

百田も残ってくれるらしいけれど…助手って誰の事だ?

……アタシじゃないよな?

勝手に助手にカウントされてないよな??

 

「私も残るよ。首謀者は隠れているだけかもしれないし…」

 

百田が残るメンバーにいるためか、春川もここに残って調べるメンバーに入った。

……このメンバーのメンツ、なんか強くない?

気のせい?

 

「それじゃあ…4人ともよろしくね」

 

隠し部屋の捜査を任されたアタシ達は、他の場所を調べに図書室の方へ戻るみんなを見送ると、改めて部屋の中をグルリと見渡す。

 

「調べる…って言っても、何をすればいいんだ?マザーモノクマから首謀者の情報を聞き出せばいいのか?」

 

沈黙を貫くマザーモノクマを見ながら星が百田に聞くも、百田から返ってきたのは「とにかく、やれる事をやるぞ!」だった。

なんとなく、そんな気はしてたよ。

でも…その通りなんだよな。

 

「みんな、伏せて!」

 

図書室の方に目を向けていた春川が、急に強張った声で叫んだ。

よく分からなかったけど、言われた通りに伏せると何かが盛大に崩れる音と共に砂埃が部屋中に広がる。

 

「ゲホッ…ゴホッ……」

 

「一体、何が起きたんだ?」

 

視界がだんだんクリアになっていくと、真っ先に視線は床に転がったマザーモノクマにいっていた。

うん、見事に壊れかけてる。

 

「オイオイ…どーすんだよ、閉じ込められてんぞ?」

 

焦ったように言う百田の声に反応して図書室の方を見てみると、壁が崩れていて人が通れない状態になっていた。

……うわっ、ゲームで夢野がやられてたやつじゃん。

えっと…隠し通路って壁にあったよな?

どの辺だっけ?

 

「ちょっと、何してるの?」

 

壁をペタペタ触るアタシを見て、春川が戸惑いながらも聞いてくる。

まぁ、端から見たら気が動転してでの行動に見えるもんね。

 

「だってぇ…隠し扉とか、隠し通路があったっておかしくねーだろ?」

 

そうやって壁を触っている時に、ガコンと音が鳴ったと思うといつの間にか、アタシの目の前に隠し通路があった。

 

「…どうやら、当たりだったみたいだな」

 

「スゲーじゃねぇか!」

 

隠し通路へ足を踏み入れながら、星と百田がよくやったとばかりに笑いかける。

 

「この先に、首謀者がいるかもしれないんだね」

 

殺意の籠もった目で隠し通路の先を睨みながら、春川が先頭を歩きだす。

それに続くように百田や星も歩いていくから、アタシも遅れないように付いて行く。

前の3人のやる気が凄いんだけど…この通路の先って、あそこなんだよなぁ。

長い通路を注意深く歩いていくと、再び扉が目の前に立ちふさがる。

 

「…この先みたいだね」

 

「よーっし、いっちょやるか!」

 

「こっから先は、気を引き締めねーとな」

 

カンストしそうな勢いでやる気満々な所悪いんだけど、その先は…あっ、どうしよう笑いそうなんだけど。

3人が扉を開けてその先に駆け込んで…固まった。

 

「ん?なぁ、ここって…」

 

「なんの冗談だよ!?」

 

「……女子トイレ?」

 

こんな状況なのに、アタシ笑いを堪えるのに必死で辛い。

とにかく、女子トイレに居たままって訳にもいかないので、廊下の方に出る。

運良く、誰も近くにいなかったから星と百田はどことなくホッとした表情をしていた。

もし茶柱に目撃でもされてたら「これだから男死は…!」って凄い事になってた気がする。

うん。見られてなくて良かった。

 

「この一階の女子トイレからでもあの部屋に行けるって事は、首謀者には図書室以外にもあの部屋に行くルートがあったんだよね?」

 

考え込みだした春川は「だったら…なんで」と言ってから、黙ってしまった。

 

「どうした?ハルマキ」

 

「最初の動機の時、なんで首謀者はここから隠し部屋に行けたはずなのにモノクマを作らなかったのか気になっただけ」

 

「言われてみれば、こいつはどういう事なんだ?」

 

春川の考えに賛同するかのように星も一緒になって考えだす。

すると、百田が思い出したかのように「そーいえばよ…」と話し出した。

 

「あの時、モノクマは『誰かさんのせいで製造機が使えない』って言ってたな…。誰かが首謀者の邪魔になるような事をしたんじゃねーのか?」

 

百田の言うあの時って…多分、タイムリミットの時だよな?

 

「あっ、オレ様のせいかも…」

 

そんなに大きな声では言ってないのに、3人は聞こえていたのか目で続きを言うように促された。

 

「じ、実はだなあの日は発明品…っても、試作品なんだけどよ。このトイレで使ってたんだ。消臭・清掃ができるんだけど、使っている間はその部屋に入れないって効果があって、丸1日入れないようになっちまうんだけどな。図書室にはオレ様達がいたし、首謀者が部屋に行くには女子トイレの隠し通路しかねーだろ?」

 

「なるほどな…そういう事か」

 

納得したように星は頷いてくれたが、百田は「けどよ…」と反論してきた。

 

「首謀者はあの隠し部屋にずっといるんだろ?関係なくねーか?」

 

その言葉、斬ってみせる!…って、そういうのは最原とか赤松の仕事だよな。

てか、なんで学級裁判でもないのに反論ショーダウン起きた。

 

「マザーモノクマが言ってただろ?オレ様達が捜している人物は頻繁に訪れるって。つまり、ずっとあの部屋にいる訳じゃねーんだ。んでもって、隠し通路の存在も考えてみると……」

 

そこから先は言うのを止めた。

まだその時じゃない。

 

 

ーーー隠し通路の隠し通路をモノパッドに記録しましたーーー

 

 

次にどこを調べよう…と考えていると、思い浮かんだのは2階にある思い出しライトを作る教室だった。

教室に入ってみると、そこには何かを見て固まっている真宮寺とゴン太の姿があった。

アタシが来た事にも気づかないぐらいに、ある一点を見ている。

何を見ているんだろうと彼らの視線の先を辿る。

 

 

その視線の先には、机や椅子を張り手で吹き飛ばす赤松の姿があった。

 

 

あぁ…うん。2人の気持ちが分かった気がする。

凄い勢いで吹っ飛んでいくのを見てると…腕力とか疑いたくなるよな。

 

「あっ、入間さんも来たの?ちょっと待ってて。もうすぐで一掃できそうだから!」

 

アタシにニッコリと笑いながらも、机と椅子をどんどん飛ばしていく赤松を見ていると、別の意味で怖くなった。

一掃するって何。

もう考えるの止めよう。

 

「これには驚いたヨ…」

 

「うん。ゴン太も負けないように頑張らないと…」

 

真宮寺とゴン太がそれぞれ何か思いながら言ってるけど、ゴン太はそれ以上力持ちになってどうするつもりだ。

 

「あれ?」

 

不意に赤松が手を止めた。

何か見つけたのかと思って真宮寺が赤松に近づいていく。

 

「おや…なんだか怪しいものがでてきたネ」

 

「入間さん、ゴン太君、2人ともこっちに来て」

 

赤松に呼ばれて、ゴン太と一緒に見つけたものを確認してみると、机の盤面にホログラムのキーボードが浮かんでいた。

試しに触ってみると教室の黒板に思い出しライトのセットアップという文字が浮かぶ。

 

「せっとあっぷ…って、なに?」

 

「ん?あぁ…ようは、設定ってやつだよ」

 

セットアップの意味が分からなかったゴン太に分かりやすく説明し、赤松に「触ってみる?」って聞いてみると、即答で「ううん。遠慮しとく」って断られた。

真宮寺に関しては、聞く前に「僕も止めておくヨ…」って言われたけどな。

ゴン太は…触るのもダメそうだから聞かない。

 

キーボードを操作していくと、黒板に表示された画面が『今までに思い出した記憶』という項目に変わり、選択肢がズラーッと並ぶ。

一通り見てみようと思ってカーソルを一番下にまでやると、新たに記憶を思い出すという選択肢が出てくる。

 

「ねぇ、試しにそれでやってみない?」

 

「ん。任せろ」

 

赤松に言われた通りにやると、記憶の項目を選べというものに変わった。

どれでもいいと思って一番上にあった生存者についての項目を選ぶ。

すると、また記憶の項目を選べという事で幾つかの選択肢が出てきた。

 

「生存者は他の星にいる、ゴフェル号の中に他の生存者もいる、本当に生存者はいない…ククク、なるほどネ」

 

選択肢をご丁寧に読み上げてくれた真宮寺が、不気味な笑い方をしている事に気づかないフリをして適当に選んでみると、思い出す記憶の確認画面になった。

 

「まっ、問題ねーだろ」

 

そう言ってアタシが決定キーを押すと、近くで『ガタン』と何かが落ちる音がした。

 

「あれ?今、ロッカーから音がしなかった?」

 

「ゴン太が見てくるよ」

 

ゴン太がロッカーを開けると、中には思い出しライトが入っていた。

 

 

ーーー思い出しライトの設定をモノパッドに記録しましたーーー

 

 

あとは特に調べる所もなさそうだし、ずっと持ち歩いていた虫取り掃除機を再度使ってみる。

…やっぱり、見た感じでは何の変化もなさそうだ。

 

「ねぇ、それゴン太に見せて!」

 

「いいけど…壊すなよ?」

 

眼の色を変えたゴン太に、虫取り掃除機を渡すと「凄いよ!和むよ!」と大声を出すもんだから、赤松や真宮寺は『何が?』と言いたげな顔をしていた。

 

「ねぇ、この虫さんはどこで捕まえたの!?」

 

「えっ?虫??」

 

赤松が虫取り掃除機の中をジッ…と見てみるも、見えないのか「えっ?どこ?」と困惑していた。

 

「ゴン太でも、やっと見えるってぐらい凄く小さな虫さんなんだよ」

 

そんなの、普通の人間には無理だよ。

ゴン太だからできるだけじゃん。

でも、ちゃんと吸い込まれているのは分かった。

 

「んじゃ、後でキーボに頼んで…中に入ってる虫をよく調べてもらうか」

 

「キーボ君に?」

 

なんでキーボの名前が出たのか分からない3人に、説明もしないでアタシは教室から飛び出した。

さーて、どこに行こう。

 

 

×××××

 

 

他に行くような場所なんてなかったはずだし、適当に時間を潰す。

ゲームでは百田の研究教室も調べてた気がするけど、あそこは別に無視してても問題ないかなって思う。

無意識に歩いている内に玄関ホールまで戻ってきていたらしく、本気でどうしようかと思い悩む。

だけど、なんだか外がさっきまでと違って静かだし、いつの間にか地響きも止んでいるんだし…外に出てみようかな。

 

「あれ?」

 

玄関ホールの扉を開けて中庭の方に出てみれば、なぜかみんないる。

えっ、もしかして集合するように言われてた?

なにそれ聞いてないんだけど。

 

「…これで、みなさん揃いましたね。最原君、赤松さん、説明をお願いします」

 

未だに武装したままのキーボが、状況が分かってないアタシを入れる一部の人への説明を促す。

 

「うん。あのね、これから学級裁判をする事になったんだ」

 

「そこで、首謀者の正体を明らかにして…この生活を終わらせよう」

 

つまり…最初で最後の学級裁判って事でいいのかな。

でもその為には、もう1つ明らかにしておくべき事がある。

 

「おい、キーボ。テメーのその目でこの掃除機の中に入ってるやつの写真を撮ってくんねーか?」

 

「えっ…掃除機の中ですか?」

 

キーボに虫取り掃除機の中を見てもらう。

しばらくジッ…と見ていたキーボだったけど、口から一枚の写真を取り出すとそれを渡してきた。

 

「どれどれ…?」

 

受け取った写真には、虫のような羽を付けた小さなモノクマが映っていた。

その手には、カメラがある。

 

「えっ…モノクマ?」

 

「これが、虫さんの正体なの?」

 

隣から写真を覗き込んできた最原とゴン太が見るなり、思った事をそのまま言ってきた。

それにつられて他のみんなも覗き込もうとしてくるので、みんなに写真を渡した。

 

「で…こいつらの正体は分かりそうか?」

 

「任せてください。ボクなら声も聞き取れるはずです」

 

むしろ聞き取れなかったら、アタシがメンテナンスでキーボの性能を弄った意味がなくなる。

虫取り掃除機に耳を当てて、キーボがその声を聞く事に集中する。

 

「…名前はモノチッチ。6体目のモノクマーズで、持っているカメラで撮った映像はマザーモノクマを経由してモノクマに送られるらしいです」

 

「…キー坊って、ただのポンコツロボじゃなかったんだね」

 

それって、今言う事なのか…?

 

 

ーーー6体目のモノクマーズをモノパッドに記録しましたーーー

 

 

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