お年玉を渡さなきゃいけない立場の人間だけどさ、子供みたいに『金くれよ』って言いたい。
まぁ貰えないし、渡しもしないんだけどさ。
……まぁ、今年もよろしくお願いします。
今年はもっとV3キャラが出る小説が出たら嬉しいなぁ!!(他力本願)
ここで問題…赤松を侍らせた状態で最原と遭遇してしまったアタシの心境を簡単に述べよ。
答えは、アタシ完璧に邪魔者なのでは?だ。
いやだってさ、さっきから何か言いたげにアタシと赤松を見てるんだよ?
これ絶対あれだろ。
最原…お前赤松と卒業したくて告白しに来たんだろ。
青春万歳、リア充爆発しやがれ。
「さっき天海君に2人を見かけたって聞いたから、急いで来たんだけど……見つかってよかった」
「えっ?もしかして何かあったの??」
「いや…僕個人の用事というか……」
話しながらも緊張しているのか、最原は頭の方に手を持っていくがそこには帽子がないから空を掴むだけだ。
それを見て赤松がクスクスと笑うのだから、あの……アタシ完璧に空気だ。
2人で勝手にいい雰囲気にならないでくれ。
離れようにも腕は赤松にホールドされているから、できないんだ。
せめて……どこかでアタシが入るスペースを!
かといって邪魔するのも嫌だし、今日も空が青いなぁ…なんて遠くを眺めていると、最原の死角となる場所からこちらに何やら必死にジェスチャーしている王馬の姿が視界に入った。
天海に肩車された状態なのが凄く気になるけれど、えーっと…何?
こっち……いや、最原か?
最原を指差してから……両手を頭上にして角…いや、兎の耳か?
口元に手をやって、何かを話している感じの後で……なぜかグーパンチ。
全くもって意味不明だけど、推測ぐらいはアタシでもできるばす。
赤松と最原の会話を時々耳に入れながら、王馬が伝えようとした事を推理していく。
まずは最原を指差していたから、最原に何かしろ……ということは確定でいいだろう。
その次にしていた兎の耳みたいなのは……多分だけれどアタシを指しているかもしれない。
ほら、名前が美兎だし。
で……何か話す?
アタシが最原に何かを話すということか?
それとも最原が話しだしたらということか??
よく解らないけど、グーパンチはそのまま殴る……としたら、だ。
最原にアタシは何の理由もなしに話しながら殴れってか???
何を言っているんだあのチビは。
いやでも待てよ、もしかしたらアタシの推理が根本的に間違えているんじゃ……。
もうちょっと分かりやすい指示しろよ。
「ね、入間さんはどうするの?」
「ひゃい!?な、何がだよ…」
赤松にいきなり話しを振られて返事したものの、変に裏返ったし内容聞いてなかった。
苦笑しながら最原が「だから、僕の今から話す事を聞くかどうかだよ」と教えてくれた。
アタシとしては、赤松と最原を2人っきりにしてあげたいけれど…王馬に赤松と一緒にいろって言われたし……いやでも別にもうよくない?
最原にバレないように王馬を盗み見ると、天海の頭をポカポカ叩きながらこっちを気にしながらも離れていく王馬の姿があった。
……なんだかんだで、天海は協力しながらも最原の味方でもあったということか。
それじゃあ、アタシも最原の味方をしてやるか。
幸いな事にいつの間にか赤松から受けていた腕の拘束は解けたし。
「あー……そういえばオレ様には、やることがあるんだった!つーわけでだ、後はテメーらで仲良くランランルーしてろよ」
「らんらん……何?」
「えっ?入間さん今なんて??」
仲良くコテンと首を傾げる様子に、言葉のチョイスを間違えたと後悔しながら逃げるように「じゃな!何かあれば来いよー」とアタシはその場から駆け出した。
まぁ、あの仲の良さなら何の問題もないだろ。
×××××
人の事よりまずは自分の心配しろって言いたい。
もうすぐで夜時間となる時間帯に、1人中庭のベンチに座りながらアタシは頭を抱えた。
よく考えれば明日が最後のチャンスじゃん。
やばない、嘘やん、人の手助けしてる場合じゃない。
「明日から本気だすし…」
口にしてから、これ駄目なやつだと悟って更に頭を抱えた。
くそっ…今から『一緒に卒業しねー?』って突撃しに行くか?
でも…こんな時間に行くわけにもいかないよなー。
詰んだ。
今日は諦めたから、明日のアタシ頑張れ。
「良かった…ここに居たんだ」
かけられた声に現実に戻ってくると、最原がベンチの空いていた隣に腰掛けてきた。
「んだよ、まーたテメーか」
今日はよく絡む機会が多いなぁと思いながらアタシは最原を見るけれど、真上を見上げている最原とは視線が合う事はない。
「実は僕、どうしても今日中に言いたい事がある…伝えたい人がいたんだ」
ポツリと話し出した最原に「へぇ…」と相槌を打ちながら、アタシはわわざわざ結果を伝えに来たのかと続きを待った。
「でも……結局言えなかったんだ」
「………………はっ?」
言えなかった…?
まさか、いざ言おうとしてヘタレになったのか?
そんな馬鹿な…と思いながら最原から視線を外しながら「で、どーすんだよ。諦めんのか?」と問いかけた。
隣で身じろぐ気配はしたけれど、生憎と今は最原を見ていなかったからどんな反応をしたのかはアタシには分からない。
「諦めるつもりなんてないよ!だから……」
これはアタシが協力するパターンになるかな…と感じ取って「なぁ…」と恐る恐る最原に向かって手を伸ばすと、両手でしっかりと掴まれた。
おう、マジか。
そんなに必死だったのか。
「ちゃんと逃げずに聞いて欲しい」
「お、おう…」
あまりの気迫に戸惑いながらも、なんとかコクコクと頷く。
やっぱりまずはキャスティングとかを考えていくべきか?
それともシチュエーション??
……どれもアタシには向いてなさそうだなぁ。
「入間さん…僕は君とこの学園を卒業したい。君の特別に……僕は…なりたいんだ」
「………………マジか」
その発想はなかったわ。