学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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今回は正月編です。
礼の仕方は覚えておいても損ではないです!


2人の初詣

 

シルヴィアside

 

 

朝に目が覚めたら八幡くんが横に居て、普段の姿からは想像できないくらいの可愛い寝顔を()()()()()()。ご馳走様です。

 

起きてからは改めて新年の挨拶をして、お雑煮とおせち料理を食べて、少しのんびりして今に至る。

 

私は今着物の着付けを八幡くんにしてもらっている。着た事はあるけど、着付けはいつもスタッフさんとかがやってくれてたから自分では分からない。だから八幡くんにしてもらっているんだ。

 

でも、何故か手慣れている。もしかして誰かにしていたのかな?もしかして妹さん?今は私にしてくれてるからいいけど。

 

 

八幡「キツくないか?帯はこれで大丈夫か?」

 

シルヴィア「うん、大丈夫。」

 

八幡「それとシルヴィ、願い事終わったらなんか買ってくか?」

 

シルヴィア「うん!私は八幡くんに必勝祈願のお守り買うね!星武祭優勝しますようにって祈りを込めて。」

 

八幡「俺は何にすっかな……やっぱ健康祈願のお守りかな。」

 

シルヴィア「……もしかして、それを私に?」

 

 

そうだったら嬉しいな。

 

 

八幡「シルヴィ以外の他に誰かいると思うか?」

 

シルヴィア「同じ学院の友達とかには?」

 

八幡「奴らには必要ないだろう。いっつも体鍛えてんだからよ。いつだって健康体そのものだろうに。それに、俺が本気で心配すんのはお前だけだ。」

 

シルヴィア「えへへ♪」

 

八幡「………うしっ、着付け完了!」

 

シルヴィア「おーありがとう!」

 

 

うんうん、よく出来てるね〜。

 

 

八幡「んじゃ、神社行こうぜ。」

 

シルヴィア「うん!」

 

 

そう言って私は下駄を八幡くんは靴を履いて、手を繋ぎながら神社のある方向へと足を進めた。もうお願いは決まってるしね!

 

 

ーーー六花神社ーーー

 

 

シルヴィア「やっぱり多いね〜。」

 

八幡「そうだな。はぐれないようにしっかり手繋いでおくか。シルヴィ、手を出せよ。」スッ

 

シルヴィア「………えへへ♪なんか新鮮!」

 

八幡「……?何がだ?」

 

シルヴィア「ちょっと前の八幡くんなら、きっと恥ずかしがってそんな事絶対言わなかっただろうし。」

 

八幡「他人事だな。これはお前のせいでもあるんだぞ?」

 

シルヴィア「ふふふっ♪ありがと!」

 

八幡「ふっ……どういたしましてだな。」

 

 

 

少し歩いて賽銭箱前まで来た。予想以上に並んでいたけど、八幡くんと居るから全然退屈ではなかった。

 

 

シルヴィア「次だね〜。八幡くんは何お願いするか決まってるの?」

 

八幡「当たり前だろ?そういうお前はどうなんだ?大体の予想はついてるが。」

 

シルヴィア「勿論決まってるよ!私女の子だから何にしようか迷ってたんだから!」

 

八幡「そうか……ならさぞかし良い願い事なんだろうな。」

 

シルヴィア「気になる?今なら特別に教えてあげるよ?」

 

八幡「……ちょっと気になるがやめておこう。いや、あえて聞かない事にしよう。」

 

シルヴィア「おっ、分かってるね!女の子にはあんまり探りを入れない事だよ!これ結構大切だからねっ!」

 

 

まぁ、私にはやってもいいけどね♪

 

 

八幡「まぁその辺は理解してるつもりだ。おっ、前空いたぞ。」

 

シルヴィア「八幡くんと一緒にお参りしたいから、八幡くんの前が空くまで行かない!」

 

八幡「……サンキューな。」

 

シルヴィア「いえいえ!」

 

 

話終わった直後、ちょうど空いたから揃って前に進んだ。

 

 

私は財布から5円玉を出したが、八幡くんは5円玉4枚と1円玉1枚を取り出していた。何でだろう?あれって意味があるのかな?

 

 

シルヴィア「八幡くん、何でそんなに?」

 

八幡「ん?まぁ、個人的にこうした方が縁起が良いと思ってな。」

 

 

でも、私は5円玉四枚も無いしなぁ〜………

 

 

八幡「まぁ俺がこうしたいだけだから、シルヴィはあんま気にしなくてもいいぞ。」

 

シルヴィア「気になるなぁ………ねぇねぇ!後でその理由、聞いてもいいよね?」

 

八幡「……まぁ、お前には隠し事はしたくないからな。」

 

シルヴィア「うん!」

 

 

私たちは礼をしてから賽銭箱にお金を入れて、鈴を鳴らし、礼儀作法の二礼二拍一礼をしてからその場を後にした。

 

 

シルヴィア「それで?さっきの八幡くんの21円にはどんな意味があるのかな?」ニコニコ

 

八幡「………笑うなよ?」

 

シルヴィア「え?……う、うん。」

 

八幡「………恋愛継続と夫婦円満って意味だ。割り切れない数字は縁が良いらしいし、お前とは幸せでいたいからな。」

 

シルヴィア「あ……/////」キュン

 

 

………ただのお賽銭でも、そんな意味があったなんて/////

 

 

あぁ、凄く嬉しい……もしかして、結婚の事も考えてくれてるのかな?/////

 

 

シルヴィア「八幡くん、来年は私もその額で入れるからね。」

 

八幡「10円は入れるなよ?」

 

シルヴィア「分かってる。5円玉が4つに1円玉が1つ、だよね?八幡くんのちゃんと見てたんだから!」

 

八幡「なら大丈夫だな。よし、お守り買って帰るか。」

 

シルヴィア「うん!」

 

 

 

 

お賽銭にもそんな意味があるなんて知らなかったな〜。帰ったら調べてみよっと!

 

 

 

今年も去年と負けないくらい八幡くんと幸せに過ごせますように!

 

 

 

 




うん、我ながら良い作品だと思いました。

今更ですけど、シルヴィアのお家は、
魔法科高校の劣等生の司波家がモデルです。

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