学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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内容がないだけあって今回は短めです。


半年振りの会話

 

 

八幡side

 

 

けーちゃんからの一撃から2時間後、俺は応接室で川崎と2人でいる。尤も、呼んだのは俺ではなく川崎だが。おそらくあの後の事で話があるんだろうな。

 

ん?けーちゃん?今日知り合った奴に面倒見てもらってるらしい。

 

 

八幡「そんで?話って何だ?」

 

沙希「………うん。あの後色々あったから、その……言いたい事もあるし。」

 

八幡「………そうか。」

 

 

川崎は話にくそうにしているが、別にどうでもよかった。説明を受けている時、葉山や奉仕部の連中の非難もあったが、これもどうでもいい。良い気味とは思ったが。

 

 

沙希「今言ったのが、アンタが居なくなってからの総武高だよ。その時は本当に酷いものだったよ。雰囲気は最悪で、葉山達の悪口も絶えなかったからね。」

 

八幡「………それで?その状況を作った俺に仕返しでもしに来たのか?生憎だが俺は間違った事をしたつもりは微塵も無いぞ。寧ろこれまで黙っていた事を不思議に思って欲しいくらいだ。」

 

沙希「分かってる。だからあたしは、アンタに謝りに来たんだよ。此処に来たのはそれが目的だからね。」

 

八幡「そんな事の為にわざわざ此処まで来るとはな、人生を棒に振るようなもんだ。戸塚や材木座もな。」

 

沙希「……確かにね。でもあたしを含めた戸塚と材木座と海老名は、それが目的と言ってもいいだから………アンタの気持ちに気付いてあげられなくて……ごめん。葉山とか雪ノ下もバカだけど、あたし達もバカだった………ごめん。」

 

 

………

 

 

 

 

………………

 

 

 

 

………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんか………アホくさくなってきたな。

 

 

八幡「………はぁ、止めだ。」

 

沙希「え?」

 

八幡「無関係の奴等を責めても後味が悪いだけだ。それに俺は、元々お前等を恨んでも憎んでもいねぇよ。気にすんな。」

 

沙希「じゃあ………許してくれるの?」

 

八幡「話聞いてた?別に恨んでねぇんだから、許すも何も無いだろ。お前の態度を見てりゃ分かるし、全てに誠意を感じるしな。」

 

 

それにコイツが嘘つくような奴には見えないしな。嘘なんてついてたら子供の相手なんて出来ねぇからな。

 

 

沙希「……ありがと、比企谷。」

 

八幡「気にすんな。」

 

 

ーーー数十分後ーーー

 

 

八幡「……そうか、お前等の方でもバレないようにしてくれていたのか。俺の為に済まない。ありがとな。」

 

沙希「礼ならアイツ等にも言ってあげな。特に戸塚なんてアンタが居なくなってからの落ち込み様が普通じゃなかったからね。それだけアンタを心配してたんだよ。」

 

 

戸塚がなぁ……嬉しいが前みたいな感情は無いな。俺にはシルヴィが居るからな。

 

 

八幡「なら、今からアイツと通信する。戸塚の番号って知ってるか?」

 

沙希「………あのさ、ずっと思ってたけど、アンタって本当に比企谷?あの時と全然違うからね?男っぽくなってて……なんか良い感じになってる。」

 

八幡「そうか?こっちに来てから目は変わったと思うが、それ以外でなんか変わったところとかあったか?」

 

 

あんま卑屈になってないとかか?

 

 

沙希「変わってるよ。どもんなくなってるし、猫背じゃないし、なんか雰囲気に柔かさを感じるっていうか………」

 

八幡「そんなに変わってんのか?お前よく見てんだな。監視カメラでもつけてたの?」

 

沙希「なっ!?そ、そんだけ分かりやすいって事っ!はいコレ戸塚の番号っ!」

 

八幡「おう、悪いな。さっきのは冗談だったんだけどな。」

 

沙希「いいから早くかけなっ!」

 

 

別に今でなくてもいいが、早いに越した事は無いからな。じゃあ早速かけるとするか。

 

 

pipipi…piっ!

 

 

戸塚『はい、どちら……八幡っ!!?』

 

 

うん、懐かしい声だな。ていうか俺だって分かるんだな、総武の時みたいに目が腐ってないのに。

 

 

八幡「よぉ、半年振りだな戸塚。元気か?」

 

戸塚『ほ、本当に………八幡なの?』

 

八幡「あぁ。川崎から番号教えてもらったから、今お前にかけてる。だから話せてるんだけどな。」

 

戸塚『じゃあ……僕達の事、許してくれるの?』

 

八幡「川崎にも言ったが、別にお前等を恨んでねぇよ。アイツから全部聞いた。なんか心配掛けたようだな。済まない。」

 

戸塚『……もう、本当だよ!』グスッ

 

八幡「……まぁ、ありがとな。」

 

 

ーーー数分後ーーー

 

 

戸塚『ごめん……嬉しくて、つい。』

 

八幡「あぁ。話したい事もあるだろうが、そろそろ切るな。」

 

戸塚『………あのさ、いつ直接会えるかな?』

 

 

さぁ、いつだろうな?生憎俺は他学園との交流を深める気は無い。けどまぁ………

 

 

八幡「その内すぐ会えんだろ。」

 

戸塚「……ふふっ、そうだね!じゃあ今度はちゃんと会おうねっ!八幡っ!!」

 

八幡「おう。」

 

 

そして俺は通信を切った。

 

 

沙希「聞いてたから分かるけど、一応聞くよ。どう思った?」

 

八幡「柄にも無く泣いちまいそうだな。まぁ泣かねぇけどよ。」

 

 

まだ居たんだな……こんな奴等が。その日の夜は、いつもより身体が軽い気がした。この2人なら大丈夫そうだな。

 

 

材木座?いつでもいいだろ。それに俺、奴の番号知らねぇから連絡する手段とかねぇし。

 

 

 

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