八幡side
はぁ……鍛錬があったわけでもねぇってのに今日はなんか疲れたな。永成と銀梅が奴等と遭遇した事に、暁彗が一応の歯止め。しかも俺をバカするだけでなく、狙っているときた。アイツ等も暇なんだな。
しかもあの2人、めっちゃやる気出してたな。ブロックが同じでしかも初戦の相手だからな。それにこっちは各ブロック毎に他学園の【冒頭の十二人】クラスのペアが居るからな。どのペアにも可能性は充分にある。
まぁ今はこんな堅苦しい話は抜きにして飯を食わねぇとな。久しぶりの外食だしな。
自動ドアが開いた瞬間、肉の焼いている香ばしくも良い匂いが漂っていた。
「いらっしゃいませ!2名様でよろしかったでしょうか?」
八幡「はい、そう………え?2名?」
俺が後ろを振り返って見ると、
オーフェリア「………」
八幡「……………はい、2名です。」
「かしこまりました。ではお席へご案内します。こちらへどうぞ。」
正面に顔を戻してからそう答えてから、席に案内されておしぼりとお冷を出されて店員は行ってしまった。
オーフェリア「………久し振りね、八幡。星武祭以来ってところかしら?」
八幡「そうだな。だが、何で此処に?」
オーフェリア「………貴方が此処に入っていくのが見えたから着いてきたのよ。」
八幡「そんでついでに奢られようと?」
オーフェリア「………私はそんな事思ってないわ。久し振りに話がしたかっただけよ。」
八幡「冗談だよ。心配するな、俺が持つからよ。女に払わせるのは後味悪いからな。」
オーフェリア「………貴方はやっぱり優しいのね。」
そんな事言うな、お前に言われるとなんかむず痒いんだよ!そういうのは………あれ?誰に言えばいいんだ?
八幡「………まぁいい。着けてくれてるみたいだな、そのチョーカー。」
オーフェリア「………貴方があの時くれた物は全て着けているわ。ブレスレットも髪留めも。」
八幡「そうか……それと聞きたいんだが、そっちでウルサイズ姉妹が《鳳凰星武祭》に出るだろ?何でか分かるか?」
オーフェリア「………動機は無いと思うわ。きっと彼が命令したのよ。」
八幡「あぁ~あの突然変異した豚か。」
オーフェリア「っ!〜〜〜っ。」
何故かオーフェリアは顔を隠していた。まぁ笑いを堪えてんだろうな。
オーフェリア「………んんっ、そうね。彼の命令で間違い無いと思うわ。彼女達も彼に借りがあるみたいだから。」
八幡「そうか……まぁ知らないならいい、別に知りたいわけじゃないからな。」
オーフェリア「………ならいいけど、八幡、1つ聞いてもいいかしら?」
八幡「ん?」
オーフェリア「………何故、あれ以来連絡をくれなかったの?」
八幡「あれ以来っていうと……《王竜星武祭》の時か?」
オーフェリア「………」コクッ
んー別に理由なんて無いんだけどなー。
八幡「一応聞くが、何故だ?」
オーフェリア「………貴方の中ではそうでもないかもしれないけど、私は貴方と過ごす時間はとても貴重だと思ってるの。高望みしているわけじゃないけど、偶には連絡が欲しかったわ。」シュン
マ、マジか……項垂れちゃったよ。そんなに待ってたのか?ならそっちから連絡よこしてくれてもよかったのに。
八幡「その……なんか悪かった、そんな事思ってるとは知らなかった。」
オーフェリア「………この前みたいに頭を撫でてくれるなら許してあげるわ。」
これはまたハードルが高いのをご所望で。
八幡「んじゃ撫で「それから」……ん?」
オーフェリア「………こっちに来て。その方が撫でやすいでしょ?」
………そこでハードル上げるの?ねぇ上げちゃうの?
そう思った俺だが、薄く期待の込もった目を無視する事なんて出来ず、オーフェリアの隣に座ってから頭を撫でた。
その間に注文した品が来たが、不思議と羞恥心は無かった。
そしてオーフェリアが肉を一口食べた瞬間、とてつもないスピードで食べていくのが今日一番の驚きだった。
しかもチマチマ食べるから余計可愛いんだこれが。愛嬌湧くぜ?
ーーー数十分後ーーー
オーフェリア「………こんなに美味しいなんて思わなかったわ。」
八幡「お前途中からすげぇスピードで食ってたからな?俺よりも量は少なかったが5分で平らげるってどう言う事だよ……」
オーフェリア「………美味しかったから仕方ないじゃない///」
うん、そうだね。君は何にも悪くない。このお肉が美味し過ぎたのが悪いんだよ。
pipipi…pipipi…
八幡「ん?」
オーフェリア「………楽しい時間はあっという間ね。でも、延ばせる可能性も。」
オーフェリアが小声で何か呟いてたが聞こえず、オーフェリアはすぐにCALLボタンを押していた。相手はブt……人間の姿を模した豚だった。
オーフェリア「………こんばんは、(突然変異の豚さん)何の用かしら?」
ディルク『おい、どうでもいいが今何か変な事考えてなかったか?』
うん、それ俺も思った。初めて気が合ったね。
オーフェリア「………何の事?」
ディルク『何でもねぇ。それよりもテメェ何処をほっつき歩いてる?門限はとっくに過ぎてんだよ。さっさと戻れ。』
お前オカンかっ!?それだけの為に連絡してきたの!?
オーフェリア「………嫌よ、今楽しい時間を過ごしているの。誰であろうと邪魔をされたくないわ。」
ディルク『テメェ……俺の言う事が聞けねぇってのか?』
オーフェリア「………なら力で私を捻じ伏せてみなさい。それがレヴォルフのルールでもあるわ。」
絶対に無理だろうなぁ~。星脈世代でもないコイツが出来るわけがねぇ。
ディルク『………おい、まさかそこに【夢幻月影】が居るってんじゃねぇだろうな?』
オーフェリア「………だとしたら何?」
ディルク『替われ、ソイツに話がある。』
オーフェリア「………仕方ないわね。」
八幡「どうした?不機嫌な顔がさらに不機嫌そうになってるぞ?カルシウム摂ってるのか?栄養バランスしっかりな。」
ディルク『テメェと会うのも2度目だがつくづく気に食わねぇ奴だな。』
八幡「それはどうもありがとう。んで?」
ディルク『単刀直入に言うぞ。オーフェリアと縁を切れ。』
八幡「え?嫌だけど?」
そんなの“はいそうですか、分かりました。”って言うわけねぇだろ。
オーフェリア「………私も嫌よ。」
ディルク『テメェはすっこんでろ。』
オーフェリア「………八幡、喋る豚がいてとても怖いわ。」ダキッ
八幡「そうだな~世にも奇妙な生物が存在したもんだなぁ~。」
ディルク『テメェ等……俺をおちょくってんのか?」
2人「え?そうだけど?」
おぉ、息ピッタリ……てかオーフェリアも即答する程かよ。
八幡「まぁまぁ、我慢しろって。きっと治んないから。」
オーフェリア「………早く私を手放してもらえないかしら?言う事を聞かないのが1人居ても仕方ないでしょ?」
ディルク『………チッ!本当に気に食わねぇ奴だな。おい【夢幻月影】、テメェ覚悟しとくんだな。』
そう言ってから、通信を切ってしまった。
【
八幡「おい?いつまで抱き着いてんだ?」
オーフェリア「………豚の怪物の顔が頭から離れないわ。怖いからもう少しこのままでもいいかしら?」ギュ∼
オーフェリアの顔は全く怖がっているようには見えず、寧ろ愉快そうに笑っていた。
八幡「しょうがねぇな。俺もまだゆっくりしたいから好きにしろ。」
オーフェリア「………えぇ。」
最後にすげぇ憂さ晴らし出来たな。そしてGJです、オーフェリアの笑顔。
八幡の心は超リフレッシュ。
次回はなんにしようかな?