八幡side
まさかあいつらがいたとはな……銀梅たちには苦労をかけたな。また後で謝っておくか。
陽乃「雪乃ちゃんたちの事考えてるの?」
八幡「えぇ、俺に話があるだの何だの煩かったですけどね。」
陽乃「あっはは!まぁ気にすることないよ。どうせ八幡くんの事を理解してるって思ってるつもりだけど、1%も理解してないんだからさ。君は変わった。私が全く予測出来ない早さで、しかも良い方向に。雪乃ちゃんたちが理解してなくても、私たち界龍は皆八幡くんの味方なんだから。」
…………そうだった、俺はもう1人じゃなかったよな。頼れる仲間がいるよな。
八幡「陽乃さん、やっぱ俺も戦っていいですか?少し………血が滾ってきました。」
陽乃「ふふふっ……良いねぇ、八幡くん今凄い生き生きした顔してる。うん、いいよ!」
さて……行くか!
八幡sideout
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梁瀬『皆さん、お待たせしました!!今大会一の波乱が予想されるHブロックの1回戦です!いやー大歓声が止まりませんねー!』
チャム『このHブロックには界龍の序列2位、比企谷八幡選手とアルルカントの代理出場ペアがいますからね。興奮しない方がおかしいっス。』
梁瀬『それでは!次のペアの紹介!界龍第七学院、比企谷八幡&雪ノ下陽乃!!!』
チャム『雪ノ下選手は界龍の序列4位で大学部所属。そして入学半年で序列3位を勝ち取った実力者ッス。一方の比企谷選手っスけど、僅か1ヶ月で序列2位にして六花最強とも名高い【覇軍星君】を倒した超新星ルーキーっス。今のところあまり情報はないっスけど、おそらく桁違いの動きを見せてくれる事間違いなしっス。』
梁瀬『なるほど、今大会の最有力候補というわけですね!これは期待が高まるっスね!』
八幡「候補なんてどうでもいい、ただ優勝を目指すだけだ。」
陽乃「流石尊師♪目だけじゃなくなって、言う事もかっこいい〜♪」
八幡「からかわないでください………相手は銃型煌式武装か。なら、1対1だな。まぁ出方にもよるがな。」
陽乃「八幡くん、始まったら左右に分かれよっか。その方が戦いやすいでしょ?」
八幡「そうですね、なら相手もそのまま正面にいる奴を相手する
って事でいいですか?」
陽乃「オッケー!」
梁瀬『それでは参りましょう!《鳳凰星武祭》予選Hブロック1組バトル〜スタート!!』
八幡と陽乃は一斉に左右に分かれたが、相手は2人掛かりで来た。それも八幡の方に銃口を向けて。
梁瀬『おぉ〜っと!イーデル選手とハンディ選手、いきなり比企谷選手を狙いにいきました!雪ノ下選手は無視か!?』
チャム『比企谷選手の能力が分からない以上は2人で行った方が勝率は上がるっスからね、これは賢明な判断だと思うっスよ。』
八幡「はぁ……2人共俺かよ。」
陽乃「八幡くーん!後よろしくね〜!」
八幡(やっぱりか……まぁいいけどよ。)
イーデル「食らえ!!」
ハンディ「これでもどうだ!!」
アルルカントの2人は一斉に銃から火を吹かした………のだが八幡は動かない。
そして、八幡に銃弾は直撃した………
のだが、当の八幡は黒い靄が身体から出だと思ったら、そのまま消えてしまった。
イーデル「っ!?ど、何処だ!?」
ハンディ「な、何だ今のは!?」
八幡「お前らよぉ、前だけ見過ぎだ。もっと周りにも気を巡らせろ。」
2人『っ!?』
八幡「懐がガラ空きなんだよ。銃を持ってる時は近付かれたら終わりなんじゃねぇのか?」
すると八幡はまた消えてしまった。
………いや、違う。今度は見えない速さで動いていた。肉眼ではとても追いつけない動きだった。
そして八幡が2人の正面に立っていたが、2人は銃を構えていなかった。正確には構えられないのだった。
八幡が2人の正面に立った時には、アルルカントの選手である2人の校章を指で挟んでいたからだ。
八幡「これで終わりだ。」
パキンッ!
『校章破壊』
『End of duel』
梁瀬『試合終了〜!!勝者!比企谷八幡&雪ノ下陽乃!!これは凄い!動きが目で追えませんでした!!』
チャム『私も見えなかったっス。まさかここまで速いとは思ってなかったっス。最初消えたのは能力だと思うっスけど、後半の動きは身体能力によるものだと思うっス。あのスピードは驚異っスね。』
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陽乃「流石だね。それにしても出鱈目なスピードだね。」
八幡「別にいいじゃないですか。あれでも本気じゃないんですよ?」
陽乃「分かってるけどさ、なんか凄い差を感じるよ。暁彗と出た方がよかったんじゃない?私なんかよりも。」
八幡「暁彗は多分断ったと思いますよ?星武祭に興味なさそうですしね。」
陽乃「……まぁそういう事にしといてあげるよ。勝利者インタビューはどうする?」
八幡「適当でいいですよ。有る事無い事話しても問題ないですよ。」
陽乃「じゃあ八幡くんが最初、私だけに戦わせようとした事も話して大丈夫?」
八幡「………今度何か作りますから許してください。」
陽乃「楽しみにしてるね♪」
抜け目ないな、この人は。
また一本取られちまったよ。
それほど激しくもない戦いでしたが、強さは出てましたよね?