学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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こんな感じになりましたけど、やっぱり短いです。



◎準々決勝 八幡VS綺凛

ーーーーーー

 

 

八幡と綺凛の斬り合いは、熾烈の如く激しい攻防一体を繰り返していた。どちらも一歩も譲る事なくお互いの刀で打ち合っていた。

 

 

綺凛「ヤァッ!!」

 

八幡「っ!……フッ!」

 

 

剣を振る、防ぐ、避けるの繰り返しだったが、攻撃が当たらない事の事実だけが残っていた。

 

両者一歩も譲らない展開だった。

 

 

八幡「……予想以上にやるな、お前。」

 

綺凛「っ!」

 

 

綺凛(この状態で会話!?)

 

 

綺凛の驚きと同時に八幡は剣を打ち払い、後ろの方へと下がった。

 

 

八幡「まさか此処まですげぇなんてな、正直驚いた。1回くらいは当たると思っていたんだがなぁ………」

 

綺凛「いえ。比企谷さんこそ、流石としか言えません。いつから剣術を?」

 

八幡「半年と3ヶ月前くらいだ。俺は元々非星脈世代だったんだが、諸事情で星脈世代になれてな。俺の師匠から武術やら剣術やらを学んだってわけだ。」

 

綺凛「そんな短期間でそれ程の腕前を………」

 

八幡「まぁ師匠の教えが良かったからな。俺が必死だったってのもあるけどな。」

 

 

綺凛(それだけな訳がない。その程度の思いであれ程の威圧や気迫、剣気は身につけられない。血の滲むような努力をしてきたに違いない。それこそ、常人では根を上げてしまうような凄まじい努力を。)

 

 

綺凛「………いきますっ!」

 

 

八幡は少しの間剣を捌いていると、突然綺凛の剣筋が変わり、滑らかなものになっていったのだ。

 

 

八幡「っ!」

 

 

そう、刀藤流剣技の【連鶴】だった。

 

 

八幡「成る程………それが【連鶴】か。確かに厄介だな、全てを見切るのは至難の技だな。」

 

綺凛「そう簡単に見切られては困ります。これでも自信はあるので。」

 

八幡「そうか?なんなら……」

 

 

八幡は刀を鞘に収め、腰を低く落とした。

 

 

八幡「俺は居合いでいかせてもらう。一刀流抜刀術………」

 

 

八幡は体勢を低くして完全に居合の体勢に入っていた。

 

 

綺凛「ならば私も、同じ土俵に立ちましょう。」

 

 

綺凛も同じく、愛刀【千羽切】を鞘に仕舞い、居合いの構えをとっていた。

 

 

綺凛「刀藤流抜刀術……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

綺凛「折り羽。」

 

八幡「っ!」

 

 

八幡は突然、目の前に自分が斬られる映像が流れ込み、それによって身体が硬直していた。

 

綺凛が八幡に切りかかるが、八幡は動かないままであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「殺気を見せる幻影の居合か……その歳でよくもまぁそんな恐ろしい抜刀術を身につけているもんだ。だがな………」

 

 

ギンッ!!

 

 

綺凛「っ!!?」

 

八幡「剣の殺気はあっても、お前からは何も感じない。やるならお前も殺す気で来なきゃ俺には意味はないぞ。」

 

 

八幡はほぼ納刀状態、5cmくらい刃を出したところで、綺凛の抜刀術を防いでいた。

 

 

綺凛「………どう……して?」

 

八幡「お前自身に殺気がないって言ったんだよ。俺には偽の殺気なんて通じないぜ?」

 

 

八幡「それにだ……鳶打(とびうち)。」

 

 

八幡がそう言ったと同時に、綺凛の左腿にめがけて刀の腹で打ち込んだ。所謂峰打ちをした。

 

 

綺凛「うぁっ!?」

 

八幡「お前の足の筋肉、今の剣術でヤバい事になってんぞ。相当キテいる。今俺が峰打ちしたが、かなりの痛さが一瞬で来ただろ?それが何よりの証拠だ。」

 

綺凛「な、何故………」

 

八幡「分かったのかって?俺の眼は少し特殊でな、そういう事だ。」

 

 

八幡(八咫烏のおかげでそういうところも見えるようになったなんて、個人情報だから言えねぇけどな。)

 

 

八幡「一応左足だけにしたが、まだやるか?今のお前は翼を折られた鶴も同然だが、どうする?片翼だけの翼の攻撃ではたかが知れてるぞ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

綺凛「………これが界龍序列2位【夢幻月影】の実力なのですね。参りました、今の私では足元にも及びません。さぁ、校章を。」

 

八幡「………あぁ、そうさせてもらう。」ブンッ!

 

 

梁瀬『刀藤綺凛、校章破壊!!これまたお見事な剣捌きで比企谷選手が刀藤選手を破りました〜!!!』

 

チャム『けど2人の刀の打ち合いもお見事だったっス!!私も目で追えないくらい激しい打ち合いだったっスから。』

 

 

綺凛「1つお聞きします。何故、峰打ちだったのです?」

 

八幡「俺は女を切る趣味はないからな、身体に傷でもついたら困るだろ?女の身体に傷なんてつけられないだろ。」

 

綺凛「……優しいんですね。」

 

八幡「優しいかどうかは別として、そういう事だ。少し離れているから大丈夫だとは思うが、念の為ステージの端まで連れてく。」

 

綺凛「だ、大丈夫です。歩けまっ!くぅ………」

 

八幡「はぁ………さっき言ったろうが。自分の剣術でヤバい事になってるって。その足で歩こうとするな。今は左足を無闇に使わない方がいい、大人しくしてろ。」

 

綺凛「は、はい………」

 

 

八幡は影で作った雲のようなものに綺凛を乗せると、そのままステージの端まで移動した。

 

 

八幡「あんまり左足動かすなよ?この試合が終わったら必ず治療院に行け。絶対にほったらかしになんてするなよ?」

 

綺凛「は、はい!わ、分かりました………」

 

 

綺凛(………兄がいるというのは、このような感覚なのでしょうか?不思議な感覚です。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




シルヴィア「八シルお悩み相談室〜!!」

八幡「今日の相談者はこの人だ。」

戸塚「戸塚彩加です!悩みというより質問なんですが、2人の仲はどの辺りまでいきましたか?」

八幡「………答えなきゃダメか?」

戸塚「絶対ってワケじゃないけど、やっぱり男だからきになるかな。」

シルヴィア「は、八幡くん…///」

八幡「んんっ!戸塚、こっちに来てくれ。」






-しばらくお待ちください-






戸塚「へ、へぇ〜///す、凄いね!」

八幡「もういいか?」

戸塚「う、うん!教えてくれてありがとう!」

シルヴィア「い、一件落着///」

八幡「頼むからこんな質問はもう二度と来ないでくれ………」




戸塚があんな質問を……

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