学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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謝罪よりも対面の方が長いような……



偶然の対面と謝罪

 

 

ーーーーーー

 

 

2人は少し休憩した後、対戦相手の紗夜と綺凛の控え室へと向かっていた。

 

 

陽乃「はぁ〜……私怖がられてないかな?」

 

八幡「相手もそんな子供じゃないでしょうし、大丈夫だと思いますけどね。」

 

陽乃「それならいいんだけどさ、でもやっぱり不安だなぁ……怖がられてたらどうしよう。」

 

 

やり過ぎた事を自覚しているだけあって、陽乃も不安を隠せていなかった。

 

彼女からすれば、あれだけの事をしたのは完全に予想外だったのだろう。

 

 

八幡「まぁなんとかなりますよ。」

 

陽乃「だといいんだけどなぁ……」

 

 

陽乃の不安を少しでも和らげようとする八幡。だがそうしている内に、目的地へと着いてしまった。

 

 

陽乃「つ、着いちゃった……」

 

 

八幡(この人がここまで動揺するのも初めて見るな。)

 

 

陽乃は深呼吸を2回してから、ノックボタンを鳴らそうとしたが、後ろに居た2人の内の1人が話しかけてきた。

 

 

???「私達の仲間に何か用かな?【魔将天閣】に【夢幻月影】。」

 

 

そこに居たのは、【叢雲】天霧綾斗と【華焔の魔女】ユリス・アレクシア・フォン・リースフェルトだった。

 

 

八幡「ん?あぁ、ちょっと野暮用でな、俺じゃなくこっちの方が。」

 

ユリス「何の目的だ?」

 

八幡「言わなきゃダメか?」

 

ユリス「関係無いのは承知しているが、みすみす行かせるわけが無いだろ。」

 

綾斗「まぁまぁユリス、そんなに喧嘩腰にならないでよ。」

 

ユリス「綾斗!コイツ等は追い討ちをかけてきたのかもしれないのだぞ!?」

 

陽乃「失礼だなぁ~そんな事しないよ。」

 

八幡「………おい、【叢雲】。」

 

綾斗「はい?」

 

八幡「お前の相方、なんか妄想力が激し過ぎないか?」

 

ユリス「なぁっ!?」

 

綾斗「すみません。ユリスは疑り深い性格なので。」

 

陽乃「にしては少しアレだと思うけど?」

 

ユリス「失礼なっ!!私は妄想などしていない!!」

 

八幡「だったら何で追い討ちって結果に辿り着くんだよ?」

 

ユリス「……敵のペアが来たのなら、そういう理由があってもおかしくあるまい。」

 

 

理由としてはおかしくはないだろうが、ユリスの考えは限定され過ぎているので、全くの見当違いだった。

 

 

八幡「警戒するのは良い事だが、するタイミングを間違えるな。それと、俺達が来た理由は他にある。尤もお前等に教える気は無いがな。済まないが待っててもらっていいか?大した事じゃないから、すぐに終わる。」

 

ユリス「だから理由を「分かりました。僕達は待ってますね。」って、おい綾斗!何を言ってるんだ!」

 

綾斗「ユリス、この人達は大丈夫だよ。紗夜達には危害を加えない筈だよ。」

 

八幡「ほう……何故分かる?」

 

綾斗「勘……ですかね。」

 

八幡「……お前、良い勘持ってんな。陽乃さん、連絡しちゃって下さい。」

 

陽乃「うぅ〜、緊張する……」

 

 

それから陽乃は中に居る2人へ交渉、八幡は2人の方を向いたままだった。

 

 

八幡「なぁ【華焔の魔女】、お前友達居ないだろ?」

 

ユリス「な、何故そんな事を聞く?」

 

八幡「刺々しいんだよ。もう少し柔らかくしたらどうだ?敵を作りたいなら構わんが、そうでないならもう少し素直になるのも良い手だぞ。」

 

ユリス「……一応アドバイスとして受け取っておこう。」

 

綾斗「ユリス、多分そういうところを言われてるんだと思うよ?」

 

 

八幡(コイツ、多分治らねぇだろうな。)

 

 

陽乃「八幡くん、良いって。」

 

八幡「分かりました、んじゃ少し待っててくれ。」

 

 

2人「はい。(……うむ。)」

 

 

控え室の中に入ると、普通に座って待っていた2人だが、綺凛の両足には包帯が巻かれていた。

 

 

綺凛「あの……お疲れ様………です。」

 

八幡「あぁ、足の具合はどうだ?」

 

綺凛「い、今は何とも……こ、この後、治療院に行く予定です……」

 

八幡「そうか……」

 

 

八幡(戦ってる時とは正反対だな。隙しかねぇじゃん。)

 

 

綺凛「そ、それで、お話があるとか……」

 

八幡「まぁ俺じゃないんだが、一応ペアだからな。お前も聞いてくれないか?その足じゃ動きづらいだろ?」

 

綺凛「は、はいぃ……」

 

 

八幡(……本当に真逆だな。)

 

 

陽乃「さっきの試合はごめんなさい。試合とはいえ、やり過ぎちゃったよ。」

 

紗夜「っ!……別にいい。もう気にしてないから大丈夫。」

 

陽乃「……謝っておいてアレだけど、そんな簡単でいいの?」

 

紗夜「悪気が無いのが分かったからそれでいい。」

 

陽乃「……ありがとう、凄く気が楽になったよ。」

 

 

許しがもらえ、陽乃からは安心からくる溜息が聞こえた。

 

 

綺凛「そ、そういえば比企谷さん!」

 

八幡「何だ?」

 

綺凛「比企谷さんと雪ノ下さんには妹さんが居らっしゃるのですよね?」

 

 

此処に来てまたヘビーな話題である。それもその筈、2人は妹と絶縁すると決めていたからである。

 

 

八幡「どうしてだ?」

 

綺凛「私、最初は《鳳凰星武祭》に出る気は無かったんですけど、比企谷小町さんから誘われまして……断ったのですけど。あっ、雪ノ下さんの妹さんのお名前は雪ノ下雪乃さんですよね?」

 

陽乃「………うん。」

 

綺凛「最初は知らなかったのですが、今回の星武祭でもしかしたらと思いまして。ですよね紗夜さん?」

 

紗夜「そうなのか?」

 

綺凛「えぇ!?」

 

八幡「そうか……まぁ、なんだ、妹が済まないな。」

 

綺凛「い、いいいえ!こちらこそ仲良くさせてもらってます!」

 

 

こんな時は適当に応対するしか無いのだろう。それ以外に出来る事は、本当の事を言う事だが、それは酷な話になってしまう為、この場では言わない。

 

 

陽乃「八幡君、そろそろ……」

 

八幡「はい、それじゃ俺達はもう行く。外には待たせている奴等も居る事だしな。」

 

紗夜「分かった、2人も準決勝頑張って。」

 

陽乃「ありがと、沙々宮ちゃん!」

 

 

そして八幡と陽乃は扉を開け、廊下で待っていた2人に会った。

 

 

陽乃「ごめんね〜お待たせしちゃって。」

 

綾斗「いえ、そんなに待ってないので大丈夫です。」

 

陽乃「そう?ならいいけど。」

 

八幡「邪魔をしたな、俺達は失礼する。」

 

陽乃「ばいば〜い!」

 

 

そして2人は界龍へと帰るのであった。

 

 

 




こういう何気ない話を作るのって結構大変です。
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