普通に試合後の風景です。
それ以外何もありません。
銀梅side
負けた………まだあれだけの差があったなんて考えてもなかった。もう少しで手が届きそうだと思っていた自分が愚かしいとも思ったわ。
それなのに尊師は、自分を誇れだなんて言ってくださった。現役で傷を付けたのは2人目だと言い、準決勝まで来た事を誇りに思えと言ってくださった。
その時私の中にあった自分に対する嫌悪がスッと消えた。確かにそうだわ。他にも可能性のあるペアが居たのに、こんな事を言ったら失礼よね。
永成「………銀梅は尊師との試合どうだった?私は師姉にかすり傷を付けた程度で終わっちゃったよ。その後はずっと攻められっぱなしだったよ。まだまだ修行が足りないのを実感したよ。」
銀梅「私も尊師には傷は付けられたけど、あれはまぐれだと思う。尊師の裏をかいてやった事だから自分の力とはいえないわ。斬風弾が無かったら、尊師に傷すら付けられなかったわ。」
これは本心。
永成「君にしては随分と低評価だね。少しは喜ぶと思っていたけど?」
銀梅「最初はそう思ったわよ。でも、あれじゃダメ……まぐれなんかで満足していいわけが無い。永成もそうでしょ?」
永成「……あははっ、まさか君に言い負かされちゃうなんてね、確かに『まぐれ』や『たまたま』なんかで当たった攻撃なんて嬉しくないね。」
銀梅「えぇ!そうと決まれば《鳳凰星武祭》が終わったら一緒に稽古しましょう!今度は師兄達にも教わりたいから!」
永成「そうだね。」
〜〜!やっぱり私はこうでなくちゃ!!
pipipi…pipipi…
陽乃『ひゃっはろ〜!お疲れ〜!』
八幡『今大丈夫か?』
永成「尊師!?それに師姉も!?しょ、少々お待ちください!」
永成は慌てながらそう言うと、扉を開けて尊師達を入れた。
因みに私もガチガチのガクガクです。
陽乃「いや〜本当に良い試合だったね。私達もかなり驚いちゃったよ。」
銀梅「いえ、まだ尊師や師姉には遠く及びませんでした。」
永成「これからも精進します。」
陽乃「うんうん、向上心があるのは良い事だぞ〜。2人共《鳳凰星武祭》が終わったら序列戦やってみたら?絶対どっちも20位以内には入れると思うし。」
銀梅「私はやろうと思ってましたので。」
永成「私もやろうと思ってましたので丁度よかったです。」
陽乃「そっかぁ〜。私には挑んでくれないのかぁ。」
永成「まだそこまでは……」
陽乃「気にしてないからいいよ。それよりも八幡君、さっきから黙ってるけどさ、どうかしたの?」
そういえば尊師は一言も話してなかったわね。それに私達の方をじっくり見てる。
八幡「………お前等、アレマさんに稽古つけてもらっただろ?」
2人「っ!!」
どうして分かったの!?初日から昨日まで一切出会ってもいないのに!?
八幡「あの人は技術よりも基礎能力を重視する人だ。お前達の強さは格段に上がっていた。技もそうだが、特に身体能力が異常に伸びていた。それに、普通なら俺と陽乃さんの攻撃を何回も受け切れねぇ筈だからな。違うか?」
………このお方は本当に……どこまで視えているんだろう?
永成「尊師、正解です。実はアレマ様にお願いしていたんです。強くしてほしいと。最初は興味が無いようにしていたんですけど、銀梅が尊師を倒したいって言った途端に承諾して………」
銀梅「ちょっと永成!?いらない事まで言わないでくれるっ!?」
陽乃「へぇ〜?因みになんて?」
永成「『私は尊師を倒すのが目標です!その為に1日でも早く強くなりたいんです!お願いします!!』と言いました。そうしたらアレマ様は【何でそれを早く言わないんだい?そういう事なら喜んで協力しようじゃないか♪】と物凄く嬉しそうに言ってました。驚きましたよ。」
陽乃「八幡君を倒す事が目標ねぇ……どう思う?八幡君。」
八幡「………」
銀梅「わ、笑ってくれても構いません///ですが、私は本気です!」
陽乃「ふふふっ、笑うわけ無いじゃない。何で笑うの?」
銀梅「え?」
八幡「あぁ、良い目標だと思うぞ。お前もそう思うだろ、永成?」
永成「はい、とっても。」
え?え?どういう事?
陽乃「また定着してきたからね〜。八幡君不動の序列2位って感じが。」
八幡「それに、【冒頭の十二人】に挑むのに抵抗持ってる奴等も多いですからね。そう思ったら、こういう存在が居てくれるのは嬉しいですよ。」
永成「私もまだあります。【冒頭の十二人】に挑むのにはまだ抵抗が……」
八幡「その中で俺に挑もうって奴が居てくれるのはありがたいってもんだ。俺を超えようとしてくれてるんだからな。」
銀梅「あ、あの……」
陽乃「銀梅ちゃんは立派だよ〜!序列2位の強敵に挑もうとしてるんだからさ〜!私応援しちゃうよ!」
永成「私も応援してるよ。早く尊師に追いつけると良いね。」
銀梅「いえ、ちょっとお話を……」
八幡「今すぐには無理だろうが、そのうち本当にヤバくなるかもな。俺も稽古の量増やすか。」
陽乃「いっその事さ、銀梅ちゃんとやりなよ!その方が良いって!銀梅ちゃん的にもプラスになるし!」
永成「モチベーションも上がるだろうですしね。」
銀梅「もうやめてえぇぇぇぇぇ!!!!」
これ以上は恥ずかし過ぎます!!///
ーーー10分後ーーー
少し経って現在は《鳳凰星武祭》のドーム入り口前に来ていた。
銀梅「………///」
陽乃「ごめんってば!ちょっと面白かったからつい、ね?」
永成「少しやり過ぎたって思ってるよ。でも、本当に良い目標だとは思ってるよ。」
銀梅「……ふんだ///」
もう……永成と師姉なんて知らない!
八幡「まぁ……そうだな。俺も素直に嬉しい。ライバルが出来るんだからな。」
銀梅「ライバルだなんてそんな………」
八幡「競い合える奴が居るだけでも大分違ってくるもんだぞ?俺には今そんな奴、現時点では居ないからな。」
銀梅「そうなのですか?」
八幡「あぁ。」
…………競い合える人、か。
陽乃「あははっ♪銀梅ちゃんもその内良いライバルが見つかると思うよ?それじゃあ界龍に戻ろっか!」
永成「はい、そうですね。」
銀梅「……はい。」
八幡「すみませんが、俺は用事がありますので一緒には帰れません。3人でガールズトークで盛り上がりながら帰って下さい。」
陽乃「そっかぁ………じゃあ仕方ないね。2人共、帰ろっ♪」
2人「はい!」
八幡「じゃあ陽乃さん、また明日。」
陽乃「はいは〜い!また明日ね〜。」
銀梅「尊師、明日のご武運をお祈りしています!」
永成「私も祈っております!」
八幡「おう、ありがとな。」
そして尊師は私達と逆の方向へと向かって行った。私も早く尊師と競い合えるように頑張らないと!
なんか良い感じで準決勝締めくくれたように感じます。