学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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前回の話が殆ど解説じみてるのは、僕の気のせいでしょうか?

では、どうぞ。




覇凰決戦②

 

 

ーーーーーー

 

 

宋と羅は八幡から距離を取り、どう攻めるかを考えていた。しかも、宋の右腕は思うように動かず、そのせいで動きも鈍い。

羅の方は大きい負傷は無いものの、宋のように一撃必殺のような技は持っていない。そして彼の使う棍術は、いとも容易く八幡に攻撃先を読まれてしまっていた。

 

 

宋(これでは俺が足手まといだな……だが、だからといって無策で攻めるわけにもいかん。片腕しか使えない自分が嫌になるな……まさか、ここで羅にカバーされる事になるとはな。)

 

羅(どうする?呪符で俺の棍に火を纏わせるか?それとも、宋との連携で押し込むか?どちらにせよ、俺1人では無理がある。難しいな……)

 

 

一方で八幡の方は、2人から目を離さないまま陽乃にこっちへ来るように手を背に隠して手話をしていた。

 

陽乃もその答えの意味をすぐに察知し、八幡の隣へと歩いて行った。

 

 

陽乃「やるのかな?」

 

八幡「はい。」

 

陽乃「いいよ、この技は君がいないと成り立たないんだから。」

 

八幡「それじゃ、やりますか。」

 

 

陽乃も構えを取り、2人の様子を伺っている。八幡も刀を鞘に納め、星辰力を練り込んでいた。

 

 

羅「っ!」

 

 

羅もその事に気付き、少し焦り始めていた。羅はまだこれといった策が思いついていないからだった。

 

 

羅(くそっ、どうする!?このままでは無様に負けるだけだ。せめて何か「おい、羅。」)

 

羅「っ!………宋。」

 

宋「ここは2人で突っ込もう。何もしないで負けたのでは後味が最悪だ。ならば、やるだけやった方が清々しいだろう。どの道、今の俺ではお前のお荷物だ。なら俺は、お前の迷惑を(こうむ)らないようにする。ここからはお互いを気にせず、あの方たちと戦うというのはどうだ?」

 

羅「だが!」

 

宋「分かっている。負けを認めたような言い方だというのは自分がよく分かってる。だが、お前に前衛をやらせている自分が嫌で仕方なくてな。どうだ?俺の策に乗ってくれないか?」

 

 

羅(……宋の奴、悟ったような事を………だが、それもいいかもしれんな。)

 

 

羅「分かった。それで行こう。そうなれば俺はお前を援護出来んぞ?」

 

宋「お互い様だ。じっくり尊師と師姉に痛めつけられることだな。」

 

羅「お前もな、宋っ!」

 

 

曇りが消えたような笑顔を作り、互いに拳を合わせた後、真剣な眼差しに戻り、八幡たちの方へと顔を向けた。

 

 

八幡「いいのか?」

 

宋「はい。お待たせしました。」

 

羅「もう、いつでも来て頂いて構いません。我々は本気で迎え撃ちますっ!」

 

陽乃「覚悟あり、みたいだね。」

 

 

軽く会話をした後、4人は2人の敵に向かって一斉に走り出した。

 

だが、2人が標的にした相手も同じく八幡だった。だが、この2人はまだ知らなかった。

 

 

この時点で、八幡と陽乃による術中にはまっていることを。

 

 

羅「はぁっ!!」

 

宋「ふんっ!」

 

 

2人同時に八幡へと攻撃を仕掛けるが、その攻撃は躱され、受け流される。その繰り返しだったがーーー

 

 

羅「おおぉぉ!!!」

 

 

ドゴォッ!!

 

 

ついに羅の棍が八幡の腹部に直撃した。しかも手応えありであった。

 

 

羅(よし!かなりの手応えだ!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、目の前の八幡は黒い靄となって消えてしまった。

 

 

羅(な、何!?)

 

 

羅は何が起こったのか分かっていなかった。それもそうである。突然消えてしまったのだから。

 

 

そしてーーー

 

 

陽乃「隙だらけだよ!」

 

羅「っ!!」

 

 

突然現れた陽乃の声に反応してすかさず棍を構えるが、陽乃の蹴りは構えている時点で既に羅の身体に届いていた。

 

躱す事も出来ずに、羅は蹴り飛ばされてしまった。それに追い打ちとばかりにかかってくる陽乃。

 

 

陽乃「韋駄天っ!」

 

陽乃の素早い蹴りが羅に襲い掛かるが、羅はその蹴りを棍で受け止め、陽乃に反撃をする。

 

 

反撃したものの、また黒い靄が出てきて陽乃が消えてしまった。そして今度は八幡が正面から刀で斬りかかってきた。

 

 

羅(どういう事だ!?何故尊師と師姉が交互に!?宋が片方を相手しているのではないのか!?)

 

 

一方、宋の方でも同じ現象に陥っていた。拳を打ち込み、蹴りをかまし、肘で突くも、度々に消えてしまう2人。

 

2人は体力を削られていた。反撃に成功したと思っていたが、それは幻影で、本来は傷すら与えられていない事がすぐに理解出来ていた。

 

 

宋(何故だ……何故こうも立て続けに攻めることが出来る?羅はやられたのか?いや、だとしたら放送が流れるはずだ。だが、この連続攻撃はなんだ?)

 

 

羅「はぁ……はぁ……くっ!」

 

陽乃「どうしたの?もう終わりかな?」

 

 

羅(おそらく、目の前にいる師姉は偽物、次に出てくる尊師もそうだろう。一体どうなっているのだ!?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「まぁ、この技は体力の多い奴には効果抜群だからな。それに、この技使った時の星露の顔を思い出すな。」

 

八幡「俺は術者である以上、あまり手は出せないが、陽乃さんも片方だけだからな。負担も半々ってところだ。」

 

八幡「幻影舞踊(げんえいぶよう)鏡月(きょうげつ)。俺の作った俺2人と陽乃さん1人に鏡花水月を織り交ぜた錯覚術。目の前に集中し過ぎる分、仲間との距離感も掴めなくなる。さて、どうする?」

 

 

 

 





こんな感じになっちゃいましたけど、あんまり良い出来ではないですね。少し大雑把かもです。


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