学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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変わらずの朝

 

 

八幡side

 

 

現在午前6時、早朝と言っていいのだろうか?まぁ俺は大体この時間に起きる。部屋以外は特に変わりもなく、いつも通りに起きる事が出来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、いつも通り。

 

 

俺のいつも通りは、普通に起きて身体を伸ばしてからちょっとしたニュースなどを見たりしてから朝食を作り、それから1日がスタートする。

 

だが、今回はそのケースから離れているのだ。

 

 

そう、シルヴィがいるからだ。

 

シルヴィと2人の朝の場合はこうだ。朝に目を覚ましたら、シルヴィに抱き着かれているから、伸びるも何も出来ない状態だ。だがその代わりに、シルヴィの寝顔を拝見出来る。

 

そして何より、シルヴィ自体すげぇ良い匂いがする。同じシャンプーやボディーソープを使っている筈なのに、それよりも良い香りに感じるのだ。俺は別に匂いを嗅ぎたくて嗅いでるわけじゃないからな?ついつい嗅いじまうんだよ。

 

そんな訳で俺は今、シルヴィの寝顔と香りを絶賛堪能中なのだ。こういう時はこう言うんだろ?

 

 

 

 

 

 

 

【Give and take】ってよ。いや、俺は誰にGiveしてるの?寝顔と香りは貰ってるけどよ。

 

 

シルヴィア「んん〜……むにゃむにゃ……」

 

 

そしてシルヴィアの幸せそうな顔。こんな顔を一緒にいる時に見られる奴は幸せモンだよな。

 

 

俺はこの時、頭を撫でるか軽く身体を抱き寄せたりする。そうするとシルヴィは必ず笑みを浮かべるのだ。俺だって分かっているのか、はたまたこうされるのが良いのかどっちかだな。(絶対に前者だよバカヤロー)

 

 

八幡「ホント、シルヴィア(こいつ)に惚れてマジで良かった。」(ナデナデ)

 

シルヴィア「んん〜……♪〜」

 

 

ーーー30分後ーーー

 

 

シルヴィア「ん……んんぅ〜……」

 

 

しかし、今日はよく寝てるな。昨日なんか疲れる事したか?歌歌ったくらいだが……後はキス騒動だが……やめておこう。

 

 

♪〜♪〜♪〜

 

 

ん?アラームか?

 

 

シルヴィア「ん?う〜ん……ふぁ〜……」

 

 

大きな欠伸ですねぇ?可愛いからいいけど。

 

 

シルヴィア「ふぅ〜……ん?八幡くん?起きてたの?」

 

八幡「あぁ、30分前にな。おはよう。」

 

シルヴィア「おはよぉ……」

 

八幡「まだ寝ぼけてんな。顔でも洗ってきたらどうだ?それには先ず、俺を解放しなきゃならんがな。」

 

シルヴィア「じゃあこのままが良い。」

 

 

そう来ましたかお嬢さん。なかなかやりますね。

 

 

八幡「そんな事してたら二度寝しちまうぞ?ほれ、俺も付き添ってやるから洗面台に行くぞ。」

 

シルヴィア「むぅ〜ん。」

 

 

むぅ〜んって……何処の言語だよ。

 

 

ーーー10分後ーーー

 

 

シルヴィア「お待たせ〜。んーさっぱり♪」

 

八幡「目が覚めたみたいだな。これで俺も安心出来る。」

 

シルヴィア「ゴメンね。ちょっと迷惑かけてたみたいだね。」

 

八幡「気にするなよ。あんなの迷惑の内に入らねぇよ。シルヴィと一緒に居られんだから役得だよ。」

 

シルヴィア「えへへ〜♪」

 

 

目に見えて喜んでるな。

 

 

八幡「そういやシルヴィはどんな衣装でライブ出るんだ?」

 

シルヴィア「私はいつも制服だよ。衣装変えるのもお金がいるからね。デザイナーとかコーディネーターとかも雇わなくちゃいけないし。」

 

八幡「成る程な……そういう意味では予算削減にもなるな。そう考えたら、俺は何着ればいいんだろうな?」

 

シルヴィア「この前のライブで着てた燕尾服は?凄く似合ってたから良いと思うな。」

 

八幡「アレかぁ……まだあんの?」

 

シルヴィア「……どうだろうね?私も分からない。」

 

 

ライブやる前から詰んでない?

 

 

シルヴィア「………ま、まぁ何とかなるよ!ペトラさん以外と準備良いから!」

 

八幡「もし無かったら俺は私服でライブに出ろって事なんだよな?」

 

シルヴィア「………うん、否定出来ないからそうなるかな。」

 

 

朝食の時にでも聞こっと。

 

 

八幡「あぁ、そうだシルヴィ。今の内に髪セットしてくれないか?会場に行ったら絶対そんな暇無いだろうからな。今やっておいた方が良いだろう。」

 

シルヴィア「それもそうだね。どんな髪型にする?オールバック?トサカヘア?それとも均等ヘア?」

 

八幡「それ分かってて聞いてるだろ?一番最後にセットした髪だ。前髪をV字みたいな感じに残した奴だよ。」

 

シルヴィア「分かってるよ〜、じゃあジェルとかワックスとか用意するから少し待っててね。」

 

 

今更ながら思ったが、髪って大事なんだな。芸能界入ったわけじゃないが、シルヴィの立場を思うと、何となく理解出来ちまうな。

 

 

ーーー20分後ーーー

 

 

シルヴィア「かんせーい!どう?」

 

八幡「……あぁ、昨日と同じだ。シルヴィ将来はこんなのも良いんじゃないか?」

 

シルヴィア「やだよ。私はもう八幡くんとお料理屋さんするって決めてるんだから!」

 

八幡「……そういやそうだったな。料理屋なら俺の場合、ガスとか水道とか使わずに料理出来るから楽かもな。」

 

シルヴィア「え?どうして?」

 

八幡「一応俺は陰陽術使えるからな。それ使って火を起こしたり、水を出したり出来る。風と土と金は必要になるか分からんけど。」

 

シルヴィア「おぉ〜それなら無駄にガスも使わなくて済むね!これはもう将来の夢は確定かな?」

 

八幡「ふっ、そうかもな。」

 

 

料理屋かぁ……深くは考えてなかったが、シルヴィアと一緒に居られるのなら、それもいいな。

 

 

 

 

 

 

 

 




後半は少しライブ系の話入りましたけど、基本いつもこんな感じだと思ってください。


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