学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

231 / 609
やっとライブの最終曲ですね!


ライブ!! ⑤

 

 

シルヴィアside

 

 

八幡くんの歌で皆が大歓声を上げてる……すごく嬉しい。

 

八幡くんの過去をモチーフに選んだ曲だから少し複雑だけど、嬉しいことには変わりない。

 

 

シルヴィア「……凄かったよ、八幡くん。最後を飾るに相応しい曲だね。」

 

八幡「俺の曲ではだろ?本当の最後はシルヴィなんだからな?」

 

シルヴィア「分かってるよー!じゃあ、八幡くんがとても良い曲を歌って聴かせてくれたから、私もそれと同じくらいの歌を披露しなきゃね!」

 

シルヴィア「それでは、今ライブ最後の曲です!私の隣は貴方だけ。そして貴方を絶対に離さない。裏切らない。これからもずっと好きでい続けて……愛し続けます。

『私の幸せ』」

 

 

ギターの静かなBGMが流れ、会場を静寂が包でいる。BGMが流れているから、観客もペンライトを振っているけど、動きがまだバラバラだった。

 

 

でもそんな事は関係ない。私が作った曲、私が八幡くん(貴方)の為だけに作った曲を初披露します!

 

 

シルヴィア「朝に目覚めたら、君を見ていたの♪〜♪〜」

 

シルヴィア「ずっと目を合わせてたね♪〜♪〜」

 

シルヴィア「君が抱き締めた瞬間、満たされた♪〜♪〜」

 

シルヴィア「君といれるだけで私は幸せよ、Thank You♪〜♪〜」

 

 

観客 男1「なぁ、この曲ってやっぱり……」

 

観客 男2「あぁ、絶対比企谷八幡の為に歌ってるよな。」

 

観客 男3「1パートだけですげぇな。もう愛が伝わってくる。」

 

観客 男2「重たいなんて感じないし、かと言って粘りがあるわけでもない。何だろうな、深くて濃密っていうのか?」

 

観客 男3「あぁ〜、そんな感じだな。」

 

観客 男1「愛が深くて濃密か……それでいて純粋だから……最高だな。」

 

 

観客の殆どが八幡くんの為に作った曲だって気付いてるよね。悪い気はするけど、私はどうしてもこの曲を八幡くんに贈りたかった。どうしても。

 

 

シルヴィア「君とならいける、たとえ過酷でも♪〜♪〜♪〜」

 

シルヴィア「君と一緒なら、きっと大丈夫だから♪〜♪〜♪〜」

 

シルヴィア「君だけが良いの、君以外は嫌なの♪〜♪〜♪〜」

 

シルヴィア「私が選ぶのは、君しかいないから♪〜♪〜♪〜」

 

 

八幡くんを見たら、目を瞑りながら聴いていた。音を身体で感じてるのかな?だとしたら嬉しいな。

 

 

シルヴィア「昼に出かけたら、手を繋いだよね♪〜♪〜」

 

シルヴィア「当たり前だけど、嬉しい♪〜♪〜」

 

シルヴィア「君がくれた温もりまだ残っているよ♪〜♪〜」

 

シルヴィア「この手の温もりは、私だけの秘密だから♪〜♪〜」

 

 

観客の皆はペンライトの色をピンクにしていた。自意識過剰かもしれないけど、私の気持ちを汲んでくれたのかな?

 

 

ペトラ「へぇ……自分でも修正していたのね。しかも前よりかなり良いじゃない。」

 

音楽担当「マ、マネージャー!?この曲私知らないんですけど!?」

 

ペトラ「当たり前じゃない。あの子が個人で作った曲なんだもの。」

 

音楽担当「こ、個人でですか!?」

 

ペトラ「かなりの出来だと思うわよ。私がそう感じているんだもの。」

 

 

シルヴィア「夜に寄り添ったら、肩合わせてたね♪〜♪〜♪〜」

 

シルヴィア「眠る時間には、抱き締め合っていたよね♪〜♪〜♪〜」

 

シルヴィア「そして朝になり、君の横顔を見る♪〜♪〜♪〜」

 

シルヴィア「この繰り返しが、堪らなく好きなの♪〜♪〜♪〜」

 

 

家での過ごし方を、一部とはいえ公開してしまってるのに、特に恥ずかしいなんて思いはなかった。

 

それは八幡くんも同じだった。目を閉じているだけで何もしていなかった。

 

 

シルヴィア「君とならいける、負けそうになってたら♪〜♪〜♪〜」

 

シルヴィア「声が聞こえたよ、『頑張ってくれ』と♪〜♪〜♪〜」

 

シルヴィア「たとえ苦しくても、痛さで辛くても♪〜♪〜♪〜」

 

シルヴィア「君からの声で、何度でも立ち上がる♪〜♪〜♪〜」

 

 

シルヴィア「そしてその夜、夢が実りました♪〜♪〜♪〜」

 

シルヴィア「私の願いが、叶った瞬間です♪〜♪〜♪〜」

 

シルヴィア「目を閉じて待てば、唇の感触♪〜♪〜♪〜」

 

シルヴィア「そのひと時が、私の幸せ♪〜♪〜♪〜」

 

シルヴィア「君と一緒なら、何処へでも行くよ♪〜♪〜」

 

 

ギターのBGMがなくなって曲が終了した。観客からは歓声ではなく拍手だった。

 

 

『シルヴィ〜!!』

 

『凄く良い歌をありがとう〜!!』

 

『幸せになってね〜!!』

 

『幸せにしろよ比企谷〜!!』

 

 

沢山の人からエールを貰った。しかも八幡くんの事とかも言ってきた。でも、悪い気は全くしなかった。

 

 

八幡「………すげぇ良い曲だった。シルヴィの愛が直に伝わってきた。」

 

シルヴィア「うん、ありがとう。そう言ってもらえると嬉しいよ。」

 

八幡「こんなに想われているのかって思うと、俺もシルヴィをしっかり幸せにしてやらねぇとって思っちまうな。」

 

シルヴィア「や、やめてよライブの最中に〜!」

 

 

もう!嬉しいから許すけど!

 

 

シルヴィア「はーい、それじゃあ本日のライブはこれにて終了です!皆、本当にありがとう〜!!飲み物とかはお持ち帰りで処分してね!握手会に参加する人は、5分後に入り口付近のスタッフさんの所に並んでね!グッズの販売もまだしてる筈だから、よかったら記念に何か買っていってね!じゃあ改めて、今日のライブ、来てくれて本当にありがとう!!」

 

 

ワァァァァァァ!!!

 

 

こうして私たちの2回目のライブも大成功で終わることが出来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




あぁ〜やっと出せた!!!ずっと出したくてウズウズしてたんですよね!!

今回の曲『私の幸せ』は、気付いた人もいると思いますが、アニメangel beatの曲「一番の宝物」の歌詞を自分なりにアレンジしたものです。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。