学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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昨日伝え忘れましたが、シルヴィアの服装はfateに出てくる間桐桜の私服です。




朝食と心の声

 

 

八幡side

 

 

あれから2時間が経ち、俺とシルヴィは1階のビュッフェレストランに向かっている。現在8時、朝食をするのにはちょうどいい時間だった。

 

 

シルヴィア「今日は何があるかなぁ?」

 

八幡「ビュッフェだから色んなのがあるだろうな。俺は少し食べようと思ってる。昨日の夜は食ってなかったからな。」

 

シルヴィア「そうだね。私も少し多めに食べよっかなぁ〜。」

 

 

今はエレベーターにいるのだが、そんな時でもシルヴィは俺の腕に抱きついてる。だがそれが恥ずかしいとは思わない。もう慣れてるからだ。

 

 

慣れって恐ろしいよね。

 

 

シルヴィア「ねぇ!八幡くんは今日の朝何が食べたい?」

 

八幡「……そうだな、洋風のものが良いな。例えばパンとかベーコンとか。飲み物はりんごジュースって気分だな。」

 

シルヴィア「朝からステーキなんて出るわけないしね。出たら出たで凄いけど。」

 

 

そしたら朝のサービス凄過ぎだろ。

 

 

シルヴィア「私は和洋混合かな。焼き魚も食べたいし、パンも食べたいから。」

 

八幡「んじゃあ、パンにご飯乗っけて食べたらどうだ?」

 

シルヴィア「炭水化物に炭水化物じゃん!それにご飯とパンって合う気がしないよ!」

 

八幡「おぉ、いいツッコミだ。」

 

シルヴィア「むぅ〜、は・ち・ま・ん・くぅーん?」(プク〜)

 

 

おっ、膨れてるシルヴィも久々に見るな。ってそんな場合じゃないか。

 

 

八幡「悪かったよ。ついからかってみたくなっただけだ。」

 

シルヴィア「どうだかぁ〜……」

 

八幡「ホントだホント。」

 

シルヴィア「…………ふふっ、分かってるよ。ジャパニーズジョークだよね?」

 

八幡「これをそう呼ぶかは分からんが、まぁ冗談ではあるな。」

 

シルヴィア「うん、八幡くんらしい答えだね!」

 

八幡「どういうこっちゃ?」

 

 

俺がそう答えた時、ちょうど目的地の階層に着いた。

 

 

レストランの入り口まで来たが、中の様子はそれ程混んではいなかった。朝食を食べてる人、コーヒー片手に新聞読んでる人、デザート食べながら友達と話してる人、色んな人がいた。

 

 

シルヴィア「八幡くん、どこ座ろっか?」

 

八幡「じゃあちょうど2人席のあそこでいいんじゃないか?他はどう見ても2人以上だからな。」

 

シルヴィア「流石八幡くんだね!よく見てるなぁ。よし、じゃあそこにしよう!」

 

 

シルヴィが来た事により、宿泊の客は一気にこっちを見ていた。普段のシルヴィア・リューネハイムとは違い、今日は完全オフの私服姿での登場だから、余計に目を惹くのだろう。

 

そしてこの笑顔だ。人の目を惹くには充分すぎる程の華燐さと美貌だ。

 

 

シルヴィア「どうする?1人残って行った方がいいかな?」

 

八幡「その方が良いだろ。取られたら他に移るしかないからな。先に取ってきていいぞ。」

 

シルヴィア「じゃあお言葉に甘えて、お留守番よろしく〜♪」

 

 

シルヴィはトコトコと歩きながら、食べる物を取りに行った。

 

 

お客1「比企谷さん、おはようございます!」

 

お客2「おはようございます。」

 

八幡「ん?あぁ、一昨日の人たちですね。おはようございます。」

 

お客1「これからお食事ですか?もし宜しければ、ご一緒しても……」

 

お客2「何言ってんのよ。先客がいるに決まってんでしょ?シルヴィアさんの事を比企谷さんが放って置くわけないでしょ?」

 

お客1「あっ、そうだった!すみません、今のは取り消しで!」

 

八幡「え、えぇ。お2人も食事ですか?」

 

 

今は普通に話せるが、コミュニケーションはまだまだと言っていいからな。今のうちに伸ばしておくのもアリだろう。

 

 

お客1「はい。私たちも今来たところなんです。」

 

お客2「明後日には帰らないといけないのが憂鬱なんですけどね。」

 

八幡「俺たちは明日帰るんですよ。俺やシルヴィは問題ないんですが、残りの方々は仕事がありますからね。」

 

お客2「そうなんですか。」

 

お客1「じゃあ明日には日本から出て行かれるんですね?」

 

八幡「えぇ、まぁ。それよりも、ライブの方はどうでした?上手くいったと思うんですが……」

 

お客1「私はもう大満足ですよ!生でシルヴィアさんや比企谷さんの声を聞けただけで満足です!」

 

お客2「私もチケットを買った甲斐がありました。凄く盛り上がりましたし、正直まだ余韻が残ってます。」

 

八幡「そうですか。それは何よりです。」

 

お客1「はいっ!……あっ、シルヴィアさんも戻ってきたので、私たちは行きますね。では!」

 

お客2「あっ、ちょっと!し、失礼します!」

 

 

シルヴィが来るのが分かったら、足早に去って行った。俺たちの事を考えてか?

 

 

シルヴィア「お待たせ八幡くん。さっきの人たちは?」

 

八幡「一昨日会った人たちだ。ライブの感想とか色々言ってくれた。」

 

シルヴィア「そうだったんだ。まぁ話は食べながらゆっくり聞くよ。八幡くん行ってきていいよ。今度は私が守っておくから!」

 

八幡「じゃ、頼んだぞ。」

 

 

俺が食べ物を取りに行ってる間、さっきまで静かにしていた連中が一気にシルヴィに押し寄せていった。

 

何だよ、全員シルヴィ狙いかよ。

 

 

はぁ?明日時間ありませんかぁ?残念、明日どころかこの先ずっと俺が先約ですぅ〜!残念でしたぁ〜!

 

 

これ、声に出して言ったら、すげぇ腹立つだろうな。

 

 

そして俺が戻って来たのを察知したら、これまた足早に席へと戻る人、食堂から出る人などと2パターン綺麗に別れた。

 

 

八幡「………邪魔したか?」

 

シルヴィア「そんな事ないよ。皆、八幡くんが怖いんじゃない?」

 

八幡「俺は番犬じゃないんだが?」

 

シルヴィア「八幡くんには2人しか来なかったもんね。」

 

八幡「ほぼお前狙いの奴だってのは普通に分かってたけどな。」

 

シルヴィア「そうなの?」

 

八幡「俺の目はそういうところも読めるからな。安心しろ、シルヴィのは読んだりしない。」

 

シルヴィア「じゃあ私が今何を思っているのか、心の中を読んでみてよ!今だけ許してあげるから!」

 

八幡「人の話聞いてた?」

 

シルヴィア「いいから!ね?今だけだから!」

 

八幡「はぁ……今だけだぞ。」

 

 

 

 

シルヴィア『世界で一番、貴方の事を愛しています。』

 

 

八幡「……あの、これ口に出してもいいか?」

 

シルヴィア「そ、それはダメだよ!も、もしかして本当に読めてるの?」

 

八幡「あぁ。」

 

 

シルヴィは耳打ちでなら言っていいと言ったので、俺はシルヴィに耳打ちで教えた。

 

そしたらシルヴィは顔を真っ赤にして『もう心の中は読ませないんだからね///』と言って少しだけ拗ねたような顔をしていた。

 

 

だがこの顔は、すごく嬉しいのを顔に出さないようにしているだけなのだ。

 

本当は凄く嬉しかったりする。

 

 

シルヴィア(八幡くんに愛してるって言ってもらえた〜!キャー/////)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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