学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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家族との物語はこの話で終了ですね。
最後はいい感じで締めくくれたと思います。




出会い、見送り、そして……

 

 

八幡side

 

 

シルヴィア「八幡く〜ん、ごめんね。遅くなっちゃった。」

 

八幡「いや、そんなに待ってないから気にしなくていい。何かあったのか?」

 

シルヴィア「少しお義母様とお話ししてたんだ。私達の出会いに興味を持ってたみたいだったから。」

 

八幡「俺達の出会いか……あの頃の俺達は、まだそんなに意識した関係じゃなかったな。」

 

シルヴィア「そうだね。ナンパから救ってくれた男の子が、今じゃ界龍の序列2位で六花最強の魔術師、そして私の最高の彼氏だもんね。分からないものだね。」

 

八幡「そうだな。」

 

 

本当、何が起こるか分からないもんだな。当時の序列2位に勝負ふっかけられたり、突然のライブだったり、シルヴィからのお泊まりだったり、色んな事があったな。まだ数え切れない程あるが、まぁ最初はこれくらいだな。

 

 

シルヴィア「でも私ね、これは運命だと思うんだ。あの時あの場所あの時間は、きっと神様が私達に出会いのきっかけをくれた時間だと思うんだ。」

 

八幡「出会いのきっかけか。俺がもしシャンプーやボディソープを買おうとしていなかったら………」

 

シルヴィア「あの時もし私がナンパを受けていなかったら、もしくは別の道を通っていたら………」

 

 

…………出会っていないだろうな。後には出会ってるだろうが、付き合ってるかどうかは分からんな。

 

 

シルヴィア「だからさ、私達があの時会ったのは運命なんだよ!」

 

八幡「シルヴィがそう言ってからよく考えると、俺もそう思えてきた。運命、か……そうだな。」

 

シルヴィア「うんっ♪」

 

 

じゃあ俺とシルヴィが付き合えたのも運命ってわけだ。

 

 

シルヴィア「えへへ♪運命かぁ。なんか嬉しくなっちゃう!」

 

八幡「俺もシルヴィとの出会いは運命だと思う。そんな気がしてきた。」

 

シルヴィア「うん!きっとそうだよ!じゃあ八幡君、早く行こっ!」

 

八幡「あぁ。」

 

 

ーーー玄関ーーー

 

 

現在8時ちょっと過ぎ。ちょうど良い時間だった。この時間なら半には駅に着くな。

 

 

八幡「準備はいいか?」

 

シルヴィア「もっちろん!」

 

八幡「じゃあ行くか。」

 

シルヴィア「あっ!待って八幡君!」

 

 

ん?

 

 

八幡「何だ?忘れもんか?」

 

シルヴィア「違うよ、お義母様に挨拶しなくていいの?」

 

八幡「いや、俺が小学の時からもうしてないからいいだろ。」

 

シルヴィア「そんなのダメ!お義母様も今日はしたいって思ってる筈だよ!」

 

八幡「……まぁ俺は別に構わんが、母ちゃんの気持ち次第だ。」

 

シルヴィア「じゃあやり直し!よく考えたら、お義母様にお別れの挨拶もしてないし!」

 

 

………そうだね、君ならそう言うと思ってたよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「母ちゃん、俺達そろそろ出るから。」

 

シルヴィア「昨日はお世話になりました。」

 

比企谷母「もう行くの?」

 

八幡「あぁ、今日の午後4時の船で六花に帰るんだよ。それまでシルヴィと東京観光だ。」

 

比企谷母「……そうなの。折角帰ってきたからゆっくり話せると思ってたけど、それなら仕方ないわね。」

 

 

苦笑いを浮かべ残念そうにする母ちゃん。冬の長期帰省に小町が登録してなかったら俺がして帰るから。え?どうやって調べるのかって?そりゃ戸塚から教えてもらうんだよ。それかエンフィールドから。

 

 

比企谷母「分かったわ。シルヴィアちゃん、息子がバカしないようにしっかり見ててね。」

 

シルヴィア「お任せください!」

 

八幡「俺はもうそこまでバカじゃない。じゃあ母ちゃん、今度はいつ帰れるか分からんが、またな。」

 

 

シルヴィア(もう八幡君ってば!素っ気無さ過ぎるよ!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

比企谷母「行ってらっしゃい、八幡。」

 

八幡「っ!」

 

 

………10年ぶりにされた気がする。母ちゃんから見送りなんて。

 

 

八幡「……あぁ、行ってきます。」ニッ

 

比企谷母「うん。」

 

 

そして俺達は玄関の扉を開けて外へと出た。その時、眩しい日光と共に少し冷たい空気が俺たちを襲ったが、全く悪い感じはしなかった。

 

 

シルヴィア「憑き物が取れたような顔になってるよ、八幡君。」

 

八幡「ん?そうか?」

 

シルヴィア「うん。何だかスッキリした顔になってる。」

 

 

なら、帰ってきて良かったのかもな。また帰って来るからな、母ちゃん、親父。

 

 

八幡sideout

 

比企谷母side

 

 

………行っちゃったか、でも忘れていたわ。子を見送るのがこんな感じだって。

 

しかも、あの子の背中がとても大きくなってた。成長って意味でもあるけど、頼もしさとか男らしさに磨きがかかっていた。

 

 

比企谷母「………最後に見送ったのは確か………小学1年の夏頃だったかしらね。」

 

 

小町の事で忙しかったから半年も出来ずに終わっちゃったんだっけね。

 

 

そして最後のあの笑顔……八幡のあの顔は久しぶりに見たわ。

 

 

そういえば、八幡の写真を撮っておけば良かったわね。今度来た時にでも撮ろうかしら。

 

 

比企谷母「ん?」

 

 

靴箱の上にあるのは何かしら?手紙?しかも私宛だわ。

 

 

『貴方の息子と義娘より』

 

 

そこには笑顔のシルヴィアちゃんと、シルヴィアちゃんの肩に手を置き、自分に寄せて笑っている八幡の写真があった。

 

 

比企谷母「……ふふっ、ありがと。」

 

 

貴女が義娘なら、私も安心だわ。

 

 

 

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