シルヴィアside
シルヴィア「…………」
待ち合わせ場所に着いたのはいいけど、早く来過ぎたのか八幡くんの姿はまだない。今思ったけど、私楽しみにし過ぎかな?勿論、ちゃんと変装してるよ?
今からって言ってたけど、別にあんなに早く行くこともなかったよね。学校から此処まで駆け足で来るなんて。
八幡「……おう、早いな。」
シルヴィア「わぁっ!?」
八幡「うわっ!ビックリした……」
突然後ろから声が聞こえたと思ったら、八幡くんがいた。
シルヴィア「急に声掛けないでよー。びっくりしたよぉ〜。」
八幡「……す、すまん。」
シルヴィア「まぁいいや、それよりもどうしようか?」
八幡「まぁ、適当にぶらついたらいいんじゃねえか?俺なんてまだここに来て1週間で、街には1回しか来てないからな。」
シルヴィア「そっかぁ………あっ、じゃあさ!ゲームセンター行ってみない?」
八幡「
シルヴィア「あるよー。と言っても、あんまり目立ってはいないけどね。なにせ
八幡「なるほどな、その理由ならあり得そうだ。じゃあ行くか。」
シルヴィア「………ねぇ、八幡くん。」
八幡「ん?どした?」
シルヴィア「手………繋がない?///」
八幡「………何故?」
シルヴィア「……だって、もしはぐれたら大変だし……
八幡「最後聞こえなかったんだけど。」
シルヴィア「〜!///とにかく、はぐれたら困るから手繋ぐの!///」
八幡「……いや、でもな……」
シルヴィア「………」
八幡「………はぁ、分かったよ。」
シルヴィア「っ!うん♪」
八幡「…………あの、シルヴィアさん?それは【手を繋ぐ】ではなくて【腕に抱きつく】っていうんですが?」
シルヴィア「いいでしょこれくらい!そんなに変わらないよ。ほら、早く行こっ!」
八幡「いや変わるから。致命的だからね。繋ぐと抱くとでは意味全然違うからね?」
シルヴィア「やっぱり………ダメ?」
八幡「うっ………わーったよ。」
シルヴィア「よろしい!ほら、行こ!」
八幡「……可愛いな、おい///」
シルヴィア「ん?何か言った?」
八幡「別に何も。さっさと行こーぜ。」
シルヴィア「うんっ♪」
ーーー道中ーーー
んぅ〜……落ち着くなぁ。八幡くんと一緒にいると緊張はするけど、何だか安心出来るし心地いい。それにこんなに本音を出して話すことが出来る相手ってペトラさんくらいだったからこの時間が凄く楽しいし安らぐ。それに、模擬戦の時とは違う感覚。今は凄く調子が良い。彼を見てると、悩んでいた自分が少しバカバカしく思える。ダメダメ!今はそんな事忘れて楽しまなきゃ!せっかく八幡くんがお誘いしてくれたんだからっ!
シルヴィアsideout
八幡side
むぅ……分からん。何故こいつはこんなにも嬉しそうなんだ?腕に抱きついてきた辺りから機嫌が良くなっている。それに待ち合わせの時は、何処か曇りのある顔だった。まぁ、深くは追求しねぇでおこうか。人間誰しも触れられたくないもんはあるだろうし。まぁ、俺も人の事言えねぇけどな。
ーーーamusement arcadeーーー
アミューズメント・アーケード、和製でゲームセンター。着いたな。
シルヴィア「着いたね。さぁ中へ入ろう!レッツゴー!」
八幡「グイグイ行きますね。」
ウィーン
ガヤガヤワイワイ
ガチャガチャピコピコ
……相変わらず騒がしいな。
シルヴィア「さて、それじゃあ何からやろうか?八幡くんは何がいい?」
八幡「いや、俺ゲーセンはあんま来ねぇから詳しくは分からん。」
シルヴィア「そうなの?じゃあ色々やりながら見て回ろうか。」
そう言いつつ俺達は色々なゲームをやってみた。その際も腕は放してはくれず、周りの視線が痛かった。リア充?知らないですねー。それは食べ物ですか?
八幡sideout
ーーーーーー
シルヴィア「結構やったね、そろそろお腹空かない?」
八幡「あぁ、少し小腹が減ったな。」
シルヴィア「じゃあお昼にしよっか。何処かリクエストある?」
八幡「なら、俺が知ってるイタリア料理店があるんだが……どうだ?」
シルヴィア「へぇ〜……意外とオシャレなお店知ってるんだね!」
八幡「……何だ?悪いかよ。」
シルヴィア「ううん、そーいう意味じゃないから大丈夫。」
シルヴィア(もしかして私の為にチョイスしてくれたのかな?だとしたら、嬉しいな♪)
シルヴィア「よし!それじゃあそのイタリア料理店に向かってしゅっぱー…………っ!!」
前の奥の方にプリクラ。
シルヴィア(プリクラッ!!ゲームに夢中ですっかり忘れてた!此処に来たらやろうって決めてたのに!でも、今からでも遅くないし、八幡くん誘って一緒に撮らなきゃ!!)
八幡「おい?どうし「八幡くんっ!!」うおっ!?ど、どうした?」
シルヴィア「私、此処まで来て肝心な事を忘れてたの。」
八幡「ん?もしかしてイタリア料理嫌いだったのか?」
シルヴィア「そうじゃなくて、このゲームセンターに来たら絶対にやろうと思ってたゲームの事をすっかり忘れてて。」
八幡「それを忘れるってスゲェな……」
シルヴィア「そんなのはいいから。それでね、そのゲーム1人でやるにはちょっと恥ずかしいんだ。」
八幡「それで俺に手伝って貰いたいと。」
シルヴィア「う、うん。いいかな?」
八幡「別にそんくらい構わねぇよ。」
シルヴィア(よしっ!言質とったからね!)
シルヴィア「そ、それじゃあ、こっちにあるからついて来て。」
八幡「あぁ。」
ーーープリクラ前ーーー
八幡「………絶対やりたかったゲームってこれのことか?」
シルヴィア「う、うん///」
八幡「プリクラの事かよ……俺、カメラ嫌いなんだが。」
シルヴィア「でもさっき、そのくらい構わないって言ったよね?」
八幡「うっ……」
シルヴィア「それとも、私とは………撮りたくない?」
八幡「うぐっ……」
チクショウ……こんな時だけこんな目しやがって。俺はこういうのに弱いんだよ。
シルヴィア「ねぇ?………嫌なの?」
八幡「い、いや、むしろおま……シルヴィはいいのかよ?お前みたいな奴が、俺みたいな眼の腐った奴と撮りたいのか?」
シルヴィア「私みたいなって?」
八幡「だからお前みたいな可愛い奴が俺みたいな………あっ。」
シルヴィア「へぇ!?わわ、私がかかか、可愛い!?/////」
八幡「…………/////」
シルヴィア「…………/////」
2人(き、気まずい……)
シルヴィア「……あ、あのね八幡くん///」
八幡「お、おう。どうした?///」
シルヴィア「や、やっぱり今度でいいかな?なんかもうお腹空いちゃって。」
八幡「お、おぉそうだな。」
シルヴィア「…それじゃあ、いこっか。」
この後は、お互い意識してしまっていたので、話しかけるにも話しかけられない状態が続き、いつの間にかお店に着いていた。
シルヴィアがどうしてもチョロヴィアになってしまう。
でも、これは俺のせいじゃないんです!
可愛過ぎるシルヴィがいけないんです!