八幡side
八幡「つー訳だから、木派の奴等を説得して武術講習会とか開いてくんねーかな?」
虎峰「いや、何がつー訳なんですか?確かに僕としては好ましい提案ですけど、皆が納得するとは思えません。」
ものの見事に拒否?られました。何で?難しくないでしょ?
虎峰「それなら八幡が1人でやれば良いじゃないですか。僕たち木派よりも武術に長けていて、剣術、双剣術、棍術にも優れているんですから。」
八幡「それって俺に学園祭を満喫させないつもりだよな?シルヴィ置いて1人モルモットになれって言ってんだよな?」
虎峰「そこまでは言ってませんけど……」
八幡「だったら良いだろ?俺の他にも武術に優れた奴ならいるぞ?棍術なら羅、武術ならお前と暁彗と宋、旋棍なら銀梅、鉤爪を使った技なら永成、たくさんいるだろ。」
虎峰「僕は別に構いませんが、八幡もやって下さいよ。序列2位の演武なら誰でも見たいと思いますよ?」
八幡「それよりも俺は、シルヴィと学園祭デートするっていう重要任務がある。」
虎峰「何ですか!!その羨ましい予定は!?僕と代わってくださいよ!!」
八幡「誰が代わるか!」
こいつ何言ってんの!?代わるわけないじゃん!
虎峰「………まぁ兎に角、条件としては八幡にもやってもらう事です。それは外せません。」
八幡「分かったよ。学園祭の最後の日ならいいぞ。メインディッシュは最後にとるもんだからな。」
虎峰「シルヴィアさんとのお出かけを楽しみたいだけじゃないですか?」
八幡「……それ以外にあると思うか?」
虎峰「その無駄に良い笑顔、今だけ無性に腹が立ちます。」
……何だよ、別に良いじゃねぇか。
暁彗「……………学園祭で演武?」
八幡「あぁ、やってくれないか?」
暁彗「……………ふむ、鍛錬をする予定だっが、いいだろう。微力ながら手伝わせてもらう。」
八幡「悪いな。今度飯でも食いに来てくれ。」
暁彗「……………かたじけない。」
八幡「いや、礼を言うのはこっちの方なんだが……まぁいいか。」
宋「私の八極拳を学園祭で?」
八幡「あぁ。俺が知ってる武術を極めてる奴といったら、暁彗と虎峰とお前だからな。是非力を貸してもらいたい。勿論、学園祭を楽しむ時間も作るように考慮する。」
宋「尊師のお願いでしたら断る理由なんてありません。喜んで協力させて頂きます。」
八幡「いや、別に強要してるわけじゃないから断ってもいいんだぞ?」
宋「特にやる事も無いのでちょうどよかったですよ。」
八幡「あぁ………そう。」
銀梅「私たちの武術を……ですか?」
八幡「あぁ。空いている日でいいんだが、頼めるか?」
永成「私は構いませんよ。学園祭を回るといっても、特別仲が良いのは銀梅だけですので。」
銀梅「私も永成と回る約束しかしていないので、大丈夫です!日にちも尊師が調整した日に従います!」
八幡「お、おう……」
羅「俺の棍術を学園祭で?」
八幡「どうだ?出来そうか?」
羅「最終日にグラン・コロッセオを見るくらいしか予定がなかったのでちょうど良かったです。喜んでやらせて頂きますよ、尊師。」
八幡「なら良かった、じゃあ頼んだ。」
………この学校の奴等って予定無さすぎじゃないか?全員OKって……
祢々『まぁ、それだけハッチに頼まれ事されるのが嬉しいんじゃないの?』
八幡「俺にか?冗談だろ?」
祢々『冗談じゃないよ〜。ハッチはカリスマ性高いんだから当然だよ!』
でもまぁ、これで広告も出せるな。星露に言って出してもらうか。
ーーー黄辰殿ーーー
八幡「星露、ちょっといいーーー」
………俺が部屋に入ったら、事は起きていた。星露といつ来たのか分からないが、俺の師匠の小苑さんが戦っていた。理由は何となく予想つくけどな。
星露「お主っ!!今日はもう我慢ならん!!一発殴らんと気が済まんぞ!!」
小苑「ほっほっほ、やってみぃ小童。主の技が儂に当たればじゃがな。」
星露「キイイィィィ!!」
小苑「ほれほれ、そんなもんでは儂には届かんぞ?もっと本気を出さんか。そもそも、なんで怒っておるのじゃ?」
星露「お主が妾の事をチビと言うからではないかっ!!自分の言った事を忘れるでないわ!!妾はチビ扱いされるのが大嫌いなのじゃ〜!!!」
………ほらな?やっぱそんなとこだと思ったよ。小苑さんホント好きだな、星露をイジるの。まぁ確かに面白いけどよ。
八幡「あーもしもし?今大丈夫か?」
小苑「ん?おぉ、我が弟子ではないか。どうした?久々に稽古をつけようか?」
八幡「それも良いんですが、今回は星露の方に。星露、俺が言ってた武術講習会の事だが……」
星露「後にせい!!今はこの分からず屋に一発入れんと気が済まんのじゃ!!」
………どんだけ頭にきてんだよ。
小苑「はぁ、困ったのう。止まってくれたら八幡が料理を作ってやると言っておったんじゃがなぁ……」
星露「っ!!」
おい、そんなんで止まるなよ。
星露「八幡よ、あやつが言っておったのは本当の事かえ?」
八幡「はぁ……本当だ。俺の話も聞いてくれないと困るからな。もう大丈夫か?」
星露「うむっ!八幡の話とやらも食べながら話そうぞ。」
すると星露は歩き出した。恐らく俺の部屋に行こうとしているのだろう。
小苑「助かったぞ八幡。」
八幡「そう思ってるのなら、俺の料理をエサにするのと、星露で遊ぶのやめて下さいよ。」
小苑「すまんのう。此処に来るとつい楽しみでやってしまうのじゃ。」
八幡「………まぁ今回はいいです。小苑さんも良かったら食べていきます?」
小苑「では頂こうかのう。八幡の作る飯はどれも絶品じゃからのう。」