なんか長かったのか長くなかったのかって感じですね。そして、この作品が誕生してもう1年経とうとしてます!
そしてついでですが、700000字も達成しました!
これからもよろしくお願いします!
八幡side
アーネスト『本当にすまない、比企谷くん。』
八幡「いや、別にいいですよ。」
開始早々にこの会話は理解出来ないだろう。それは数分前くらいに遡る。
ーーー5分前ーーー
シルヴィア「………色々あったけど楽しかったね!ガラードワースの剣術は見れなかったけど。」
八幡「そうだな……まぁ明日は幸い、クインヴェールでシルヴィのライブを観る以外予定は無いから終わったら行ってもいいぞ。けど、行きたいか?」
シルヴィア「正直嫌かな。」
八幡「じゃあやめるか。やめて俺と2人で武術の稽古でもするか?」
シルヴィア「え?ホント!?じゃあライブが終わったらすぐに界龍に戻ろう!手取り足取り教えてくださいね、八幡尊師♪」
尊師は余計だ。
pipipi-pipipi…
八幡「ん?アーネストさんから?」
シルヴィア「何だろうね?事後報告かな?」
八幡「まぁ何にせよ、開いてみないと分からないよな。」
俺はそう思った後、ウィンドウのcallボタンを押して応答した。
アーネスト『やぁ比企谷くん。さっき別れたばかりだけど、もう一度挨拶をしておくよ。』
八幡「どうも。」
アーネスト『早速本題から行くよ。あまり君たちの時間を取りたくないしね。』
……お気遣いをどうも。
アーネスト『葉山くんはもう確保済みだけども、時間が掛かると思う。何せ精神が不安定だからね。君のオーラが余程効いたんだろうね。』
なんか悪い事したな……
八幡「………なんか時間のかかる事を起こしてしまってすみません。そんなつもりはなかったんですけど……」
アーネスト『いや、謝る事はないよ。元々彼のした事は許せない事だからね。そう思ったら君のした事を咎める事はしないよ。』
アーネスト『次に葉山くんが薬を持ったというサンドイッチの事だけど、残念ながらホールの子が片付けて捨ててしまったんだよ。彼女たちはちゃんと理由があってそうしたと言ってたよ。』
八幡「その理由は何ですか?」
アーネスト『一番の理由はお客の多さだね。他にはサンドイッチの鮮度が落ちてしまうから、君たちがそのまま戻ってこなかったから……ぐらいだね。』
八幡「それに関しては俺たちの所為でしょう。何も言わずに出てった挙句に戻らなかったんですから。』
アーネスト『彼女たちを責めなかっただけでもありがたいよ。』
そして冒頭に戻る。
ーーーーーー
アーネスト『じゃあ報告は終わりだよ。通信越しではあるけど、前回や今回の件も含めて謝罪するよ。当学園の生徒が本当に申し訳ない。』
八幡「もういいですよ。」
アーネスト『………じゃあ僕もそろそろ葉山くんの所に行くから通信は終わるよ。それじゃあ。』
そして通信のやり取りはここで終わった。残念ながら証拠は消えてしまったようだ。俺の証言以外は。だがそれだけでは何ともならない。纏められたとなると、どれがどれなんて区別出来るはずもない。
シルヴィア「………残念だったね。」
八幡「歯痒いな。目の前の犯罪者を無視して行くようなものだ。」
シルヴィア「……でもいつかはボロが出るよ。きっとね。八幡くんに与えた傷はあれだけの威圧でも足りないんだから。」
八幡「割と怖いこと言うな……まぁいいけどよ。」
ーーー界龍第七学院ーーー
門番1、2「尊師、奥方様っ!お帰りなさいませ!」
シルヴィア「………ねぇ、その呼び方何とかならないの?」
門番1「奥様!」
シルヴィア「変わってないじゃん!」
門番2「では何と呼べと?」
シルヴィア「普通に呼べない?シルヴィアでもシルヴィでもいいからさ。」
門番2「尊師の奥方様を呼び捨てになど出来ません!」
シルヴィア「もぉ〜!///」
ホントお前ら好きだよな……このネタでシルヴィいじるの。
八幡「行くぞシルヴィ……どうせ近い未来そうなるんだからいいだろ。」
シルヴィア「ちょっと〜/////」
ーーー界龍廊下ーーー
校内に客はもう居なかった。朝あれだけいたのが嘘のようだった。さて、今日の集計冬香さんに聞きに行こ。
八幡「冬香さん。」
冬香「あら、八幡さん。それにシルヴィアさんも。本日は如何でしたか?」
八幡「楽しめましたよ。明日も楽しみますけど。」
冬香「ふふふ、そのようですね。それで、私に何か?」
八幡「えぇ、今日の結果を聞きに来まして。一応言い出しっぺは、俺なので。」
冬香「あぁ、その事ですか。ご安心ください。本日だけでも予想の3倍を上回る数字でした。鳳凰星武祭のセミファイナリストとファイナリストが直々に教えを受けられるのが、余程上手くいったんでしょうね。予定金額が50000円で、今回の収入は176000円でした。小さいお子様は無料で出来るというサービスも効いていたみたいなので親子連れも多々見られましたね。」
八幡「マジですか………これもう出し物する必要ないんじゃないですか?」
シルヴィア「何言ってるのさ!最終日は八幡くんの講習会でしょ!自分の番をサボっちゃダメだよ!私も楽しみにしてるんだから!」
冬香「ふふふ、そうですね。八幡さんがやる講習会では、おそらく本日行った講習会よりも倍くらいの収入になると思いますよ?」
冬香さんが言うと嘘に聞こえないんだよなぁ……っていうか、本当になりそう。
冬香「そうそう八幡さん。師父から言伝を頂いてますよ。黄辰殿で待っているそうです。」
………まぁ、そうだろうな。
冬香「八幡さん。こう申し上げては何ですが、私も感じていましたからね?あなたの発した気を。何処で発したかは分かりませんが、私や当学院の生徒を含め、お客様方も突然の事に動揺していました。その中で師父だけは喜んでおいででしたが。」
………なんか予想通り過ぎるな。
八幡「分かりました。行ってきます。シルヴィは俺の部屋で待ってるか?」
シルヴィア「ううん、私も行くよ。一応関係者だからね。」
ーーー黄辰殿ーーー
八幡「星露、入るぞ。」
陽乃『良いよー入って来て。」
ん?陽乃さん?
シルヴィア「陽乃さんもいるんだね。」
八幡「そうみたいだな。」
星露「おぉ、待っておったぞ八幡。それに歌姫殿も一緒とは……お主らは相変わらずじゃのう。」
八幡「そんな話をする為に呼んだのか?俺も分かってんだよ。」
星露「おぉ、そうじゃそうじゃ!お主実に良い殺気を出してはおらなんだか?」
八幡「あぁ、俺だ。」
星露「やはりお主であったか!妾も感じておったぞ!お主の殺気は六花を包む程あったぞい!大したものじゃ!流石は小苑に育てられただけはあるのう!」
八幡「褒められてる気はしないが、まぁいい。それで?」
星露「そうじゃったな………何故あんな気を出したのじゃ?」
まぁ、そうなるよな。
俺はガラードワースであった事を話した。
陽乃「成る程ねぇ……あいつ行動してきたんだ。でも八幡くんには敵わなかったようだね。」
星露「当然じゃろう。我が校序列2位じゃぞ?そこらの奴にやられては示しがつかんじゃろ。」
シルヴィア「それに八幡くんがそう簡単にやられるはずないもんね。」
またも嬉しいんだか嬉しくないんだか分からん言い方されてるな。
八幡「もう行っていいか?」
星露「おぉ、そうじゃの。良いぞ。」
八幡「おー。」
俺も少し疲れたのか、シルヴィの手を意識することもなく掴んで、自分の部屋まで連れて行った。その際、途中でシルヴィが腕を抱き締めたのは言うまでもないだろう。