学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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タイトルは思いつかなかったです。

では、どうぞ。




準備

 

 

八幡side

 

 

…………

 

 

………………………

 

 

……………………………………………

 

 

うん、どうしよう。

 

 

シルヴィア「んん♪〜」

 

 

現在朝の6時半。起きたのは6時だが、起きられないのは俺の正面で未だ睡眠中の超絶美少女が理由だった。気持ち良さそうな寝息を立てていて、俺の身体に抱き着いている。昨日寝た時は離れていたはずなのに、どうやったらこんな器用に背中にまで手を回せるんだ?

 

 

そして、一向に起きる気配がない。

 

 

八幡「……そういや前はくすぐって起こしたっけな。その前は……いや、朝から精神を削るのはやめておこう。」

 

 

だってこれ言ったら必ず起きるんだもん!さっきまで寝ていたとは思えない程目を爛々と輝かせながら近づいてくるもんだから、正直少しだけ参っている。おはようの○○にしては激し過ぎるから却下。

 

 

八幡「だが、どうしたもんかなぁ……」

 

シルヴィア「♪〜」

 

 

撫でたら撫でたで眠りが深くなるから無理。離れようにも離してくれない。大声を上げたら、他の奴らが来るかもしれない。引っぺがそうにもまたくっついてくる。これどうにもならないんじゃない?

 

 

大人しく待ってみるか………

 

 

ーーーAM7:00ーーー

 

 

シルヴィア「んんぅ〜……」

 

 

………起きないなぁ。普段はこんなに寝ないって言ってたのに何でこんなに寝てるんだ?

 

 

※君と一緒に寝てたからです。

 

 

だがそろそろ起きてくれないとな。仕方ない、少し強引だが起こすか。

 

 

八幡「シルヴィ、もう7時だ。起きてくれ〜。」(ユサユサ)

 

シルヴィア「ん?んん?」

 

八幡「もう朝だ。おはよ。」

 

シルヴィア「ふぁ〜おふぁよぉ〜……んん……んはぁっ!」

 

 

まだ半分寝惚けてるっぽいな。冷水でもかければ目覚めるかもな。やらないけど。

 

 

八幡「起きたなら俺を解放してくれないか?着替えや朝飯の用意とか出来ないから。」

 

シルヴィア「はぁ〜い。」

 

八幡「それと、シルヴィは先ず顔を洗ってくるように。」

 

シルヴィア「はぁ〜い。」

 

 

本当に分かってるのか?

 

 

ーーー20分後ーーー

 

 

シルヴィも大分日本の食の味に慣れてきたから色んなものが出せるな。今日はスタンダードに白米、味噌汁、ほうれん草のお浸し、鮭の塩焼き、最後に卵焼きだ。

 

 

シルヴィア「お待たせ〜八幡くん。ゴメンね迷惑かけちゃったみたいで。」

 

八幡「いや、別に気にしてない。シルヴィの寝顔も堪能出来たからな。」

 

シルヴィア「私の寝顔は堪能する為にあるんじゃないんだからね!」

 

八幡「悪かったよ。けどいいだろ?」

 

シルヴィア「八幡くんだから許す!」

 

八幡「ありがたき幸せー。」

 

シルヴィア「ぷっ!ふふふふ……」

 

 

俺たちが食卓のテーブルで座りながら漫才?をやり、俺が悪ふざけで乗ってみたらシルヴィが笑った。よし、勝った。

 

 

八幡「そんなに面白かったか?」

 

シルヴィア「うん!」

 

八幡「それは何よりだ。んじゃあ食べるか。」

 

シルヴィア「そうだね。じゃあ八幡くん、お願いします!」

 

八幡「おう、せーの…」

 

2人「いただきます。」

 

 

ーーー30分後ーーー

 

 

2人「ご馳走様でした。」

 

シルヴィア「今日も美味しかったよ。でも本当にどうやったらあんなに美味しく作れるの?あっ、次のお皿ちょうだーい。」

 

八幡「ほい。俺は別にこれといって何かしている訳じゃないんだが、強いて言うなら『美味い』って言ってくれるような料理を作るようにしてるな。その皿は右の真ん中な。」

 

シルヴィア「意識高いねー。そんな考え方してる人あんまりいないんじゃないかな?私もそんな考え方はしてないから。お茶碗は?」

 

八幡「下の引き出し。まぁこんな考え方する奴は居ないだろうな。でも良い考え方だろ?よし、ラストだ。」

 

シルヴィア「そうだね。でもそういう考え方が出来るから美味しくなるのかもね……よしっ、私の方も終わったよ!」

 

 

おぉ、同時か……何とも息ピッタリな。

 

 

八幡「どうする?時間までまだ1時間くらいあるが……」

 

シルヴィア「あっ!じゃあさ八幡くんの着てた漢服着てもいいかな?」

 

八幡「別に構わないが……シルヴィが着たらブカブカにならないか?」

 

シルヴィア「別にいいもーん!」

 

八幡「まぁ止めはしないからいいが。んーと……あぁ、あった。これのことだろ?」

 

 

俺はシルヴィに此処に入学した頃に着てた黒の漢服を見せた。こうして見ると本当に変な制服だな。片方普通の裾で片方直裾って本当に変だ。

 

 

シルヴィア「そうそれ!中華服って着た事なかったから着てみたかったんだ〜!」

 

八幡「まぁ着てみればいい。因みにアドバイスだ。着るときは下の方から履いた方が着やすいからな。」

 

シルヴィア「はーい♪」

 

 

ーーー10分後ーーー

 

 

シルヴィア「じゃーん!どう?」

 

八幡「おぉ着れたのか。だがやっぱり少し大きいか。」

 

シルヴィア「そこは仕方ないよ。それで、どう?」

 

八幡「色合いが合ってないからか微妙だな。明るい色だったら似合ってると思う。」

 

シルヴィア「じゃあ今日は界龍の制服借りちゃおうかな?どう思う?」

 

八幡「借りれる借りれないは別として、どっちの方を着るつもりだ?」

 

シルヴィア「やっぱりドレスの方かな。」

 

八幡「男の目線は確実にシルヴィに向くだろうな。容易にそうなりそうだ。」

 

 

陽乃さんはドレスじゃなくて服の方だからまだ良かった。陽乃さんがドレスなんて着てみろ、俺や暁彗以外の男はアウトだろうな。

 

借りれない事は分かっているが、シルヴィにはチャイナドレスを着せない事を心の中で1人そう誓った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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