シルヴィアとオーフェリアを出しました。
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シルヴィア「武術の方に出ちゃったから午後の方に出られないのは分かっていたけど、八幡くんが居ないと暇だね。」
オーフェリア「………そうね。今やっている講習は中継されているのかしら?」
シルヴィア「八幡くん一言もそんな事言ってなかったからね。確認してみよっか。」
シルヴィアは界龍のホームを開いて今開催されている講習会についての詳細を見ていた。
シルヴィア「うーん……なさそうだね。けど、参加者非参加者関係なしで学園祭で開催された講習会の動画は1週間無料配信するみたい。」
オーフェリア「………良い考えね。」
シルヴィア「でもさ、どうせなら近くで見たいよね。部屋で待ってて欲しいって言われても1時間は退屈だよ。」
オーフェリア「………近場で観れる所はないかしら?」
シルヴィア「星露に聞いてみよっか。もしかしたら許可がもらえるかもしれないしね。」
オーフェリア「………お願いしてもいいかしら?私は連絡する人なんて今の所2人くらいしかいなくて。」
シルヴィア「いいよ〜。あっ、じゃあさ、これを機に私たちも番号交換しようよ。オーフェリアさんといる時間も少し増えてきたからね。」
オーフェリア「………ありがとう。」
2人はお互い連絡先を交換して登録した。1年前まで《王竜星武祭》で激闘していたのが嘘のようだった。そしてシルヴィアは星露の方へと通信を始めた。
星露『どうしたのじゃ歌姫殿?八幡が居なくなって寂しくなったかえ?』
シルヴィア「それもあるけど今回は別件。星露、界龍の八天門場で八幡くんが見れる場所は何処かあるかな?」
星露『そういえばお主の姿が見えんと思っとったら、何処におるのじゃ?』
シルヴィア「八幡くんの部屋の中。あまり勝手な事はしたくないけど、1時間もこの状態だと暇だから。」
星露『ふむ……なら妾たちがおる冒頭の十二人の席に来るがよい。ここなら八幡も見れよう。』
シルヴィア「ありがとう。あっ、因みに私ともう1人いるんだけどいいかな?」
星露『席なら余っておる。連れて来ても構わんぞ。』
シルヴィア「うん、じゃあ早速向かうね。後でね。」
シルヴィアは星露との通信を終えてオーフェリアの方へと向いてから、許可が得た事を伝えた。
オーフェリア「………そう。それなら良かったわ。これで八幡の姿を見られるわ。」
シルヴィア(オーフェリアさんって本当に八幡くんが一番なんだね………ちょっと複雑な感じになっちゃうよ。)
シルヴィア「じゃあ行こっか!」
オーフェリア「………えぇ。」
ーーー界龍・廊下ーーー
シルヴィア「そういえば、オーフェリアさんってどんな風に八幡くんと出会ったの?君が今瘴気が出ていないのは分かってるけど、昔は違ったでしょ?」
オーフェリア「………私と八幡の出会いは2年前の商業エリアのお花畑だったわ。その頃の私はまだ身体から出てくる毒素を抑えられなかったから花に触ろうと思ってもその前に枯れてしまうの。」
オーフェリア「………自分の好きな花を自分で枯らしていると思ったらとても悲しかったわ。でもそんな時に八幡と出会ったわ。その時の私は不思議に思ったわ。どうしてこんなに近くにいるのに?どうして私に触れているのに何ともないのかって。八幡からこう言われたわね。『何故こんな事をする?良い気分が台無しだ。』って。」
オーフェリア「………枯らすのをやめてくれとも言われたけど、あの時の私にそんな事出来なかったから無理だと言ったのだけど、次には叩かれたわ。」
シルヴィア「た、叩かれた!?」
オーフェリア「………えぇ。それから少し口論になって『テメェの都合で枯らされた花たちはどうなる?』って花たちを指を差してそう言ったわ。私だってそんな方法があるのならって思ったわ。私もそれでムキになったのね、私もやれるものならやってみてと言ったら、彼は……口籠る事もしないで私に『首を洗って待ってろ。』って言ったわ。」
シルヴィア「………」
オーフェリア「………でも、本当になんとかしてくれるなんて思っても見なかったわ。そのおかげで私は好きな花も見られるし触れる。街にも出歩けるわ。今の私がいるのは、間違いなく八幡のおかげね。」
オーフェリアは自身の校章に触れて微笑みながらそう語っていた。
シルヴィア「……そうだったんだ。じゃあ知り合ったのは八幡くんがこっちに来てすぐだったんだね。」
オーフェリア「………すぐ?」
シルヴィア「………あれ、知らなかった?八幡くん2年前のちょうど《獅鷲星武祭》が終わった時期くらいに界龍の特待生として転校して来たんだよ。あっ、《獅鷲星武祭》は例えだからね。その年は《王竜星武祭》だから。」
オーフェリア「………初耳だったわ。じゃあ八幡はたった1ヶ月で序列2位になったの?」
シルヴィア「驚くよね。実際の期間は1ヶ月ないからもっとビックリだよ。」
オーフェリア「………全く知らなかったわ。なんで教えてくれなかったのかしら?」
シルヴィア「その頃は色々と忙しかったから。ほら、この前のガラードワースで会った人。」
オーフェリア「………あぁ、あの人ね。思い出したわ。後は星導館にいる【魔将天閣】の妹の雪ノ下雪乃に由比ヶ浜結衣、後は比企谷小町ね。」
シルヴィア「あれ、よく知ってるね?」
オーフェリア「………私にも警戒の通信は来てたの。後は……………制裁を加えたから。」
シルヴィア「それは八幡くんから聞いたよ。だからデートを要求したんだよね?」
オーフェリア「………えぇ、楽しかったわ。貴女もあんな気分だったのね?」
シルヴィア「そうだね。うん、オーフェリアさんの感じてる思いと同じだと思うよ。」
2人は同時に顔を合わせると少し微笑んだ。
シルヴィア「で・も!あんまり人の彼氏に手を出さないように!」
オーフェリア「………少しくらいいいじゃない。」
シルヴィア「そうやってエルナトについて行きたいって言ったのは誰かな〜?」
オーフェリア「………」
シルヴィア「あっ、こら!顔を背けない!」
オーフェリア「………早く行きましょう。八幡の講習会が始まっちゃうわ。」
シルヴィア「むぅ〜……この話はまた後でありますからね!」