学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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明日の事と未来の事

 

 

八幡side

 

 

最後の戦略会議も終了して、俺は帰路についている。行き先?そりゃ勿論、俺()()の家に決まってるだろ。そこ以外に俺が寝食出来る場所といったら、自分の寮部屋、《九生龍子》のアレマさんの所くらいだ。

 

明日はシリウスドームで開会式やって終わりだからな。俺たちの初戦は星導館のヒュノスティエラだが、一番最初ではない。星導館が戦ってから俺たちが戦う事になっている。順番でいくとこうだ。

 

 

ヒュノスティエラVSエンフィールド

 

帝龍VSヒュノスティエラ

 

帝龍VSエンフィールド

 

 

こんな形になっている。まぁ何もなければ1位通過は出来るだろう。だが、俺のグループよりも、気になるチームが1つだけある。そこは家に着いたらゆっくりと話すか。

 

 

ーーー外縁移住区・とある家ーーー

 

 

八幡「ただいま〜。」

 

 

俺が玄関を開けてそう言うと、奥の方からは小走りでこちらに向かってくる紫髪の美女がいた。

 

 

シルヴィア「お帰りなさい、八幡くん!」

 

八幡「あぁ。」

 

 

これも見慣れた風景だ。前まではぎこちなかったが、今ではもう普通になった。

 

 

シルヴィア「今日はどうする?」

 

八幡「やっぱり飯だな。シルヴィアの作る料理は俺にも胃にも優しいからな。」

 

シルヴィア「もう〜そんな事言っても愛情しかあげられないんだからね♪」

 

 

愛情は既にいっぱい貰ってるんだが。まぁいくらもらっても嬉しいもんだからいいけど。

 

 

ーーー居間ーーー

 

 

2人「いただきます。」

 

 

シルヴィアの料理も日々上達している。最近は海外のツアーがあまりないから六花に残っている時間の方が多い。そのためか、日本料理の味もしっかりと出ている。あっ、味噌汁美味い。

 

 

シルヴィア「《獅鷲星武祭》の会議はどう?もう明日からだけど大丈夫?」

 

八幡「いつも通り過ぎて逆に俺も落ち着いてる。まぁその方が返って緊張しなくて良いのかもな。」

 

シルヴィア「そうかもね。私も前日はあまりそういうのは考えないようにしてるから。流石に決勝とかになると考えちゃうけどさ。」

 

八幡「今からアドレナリン分泌しても意味ないからな。俺たちの試合明後日だし。」

 

シルヴィア「あはは……試合が明後日からじゃ、今からアドレナリン出しても意味はないよね。」

 

 

ーーー30分後ーーー

 

 

夕飯も食べ終わり、食器を洗って立てかけておいた。その後に俺たちはソファに座ってのんびりする。これも2人でいる時は当たり前の事になっている。

 

 

シルヴィア「……気になるんじゃないの?《獅鷲星武祭》出ている1つのチームが。」

 

八幡「やっぱり分かっちまうか。」

 

シルヴィア「急激に伸びてたからね。私でも目を疑ったよ。」

 

 

そうしてシルヴィアは目の前に端末を開いてガラードワースの冒頭の十二人のページを開いた。

 

そして10位の生徒の情報端末を開いた。

 

 

______________________________________________

 

葉山隼人

 

聖ガラードワース学園高等部3年

 

序列10位

二つ名:《義剣(ぎけん)

 

所有煌式武装:片手剣型煌式武装

 

所有純星煌式武装:無し

 

 

出場星武祭

《獅鷲星武祭》チーム・ジャスティス(リーダー)

 

 

______________________________________________

 

 

シルヴィア「……特に目立ったところはないね。」

 

八幡「これがこいつの本当の実力だったら良いんだが、何かに手を染めてるとしたら最低な行為だな。鍛錬を積んで序列入りした奴に失礼過ぎる。」

 

シルヴィア「きっとチームの皆も葉山くんの事を知らないんだと思うよ。八幡くんの悪口は言ってないと思うけど、その分、心には溜め込んでると思う。」

 

 

その心に溜め込んでたモンを吐き出したのが、学園祭のアレだからな。

 

 

シルヴィア「だから八幡くん、気を付けてね?多分だけど、今回の大会で1番気をつけなきゃいけないのは葉山くんだと思う。」

 

八幡「あぁ、分かってる。」

 

 

まぁ葉山のいるチームはフェアクロフさんと一緒の所だ。ランスロットは序列1位から5位で構成されたメンバーだ。負ける事なんてまず無いだろう。

 

 

シルヴィア「話は変わるけどさ、私たちやっと18歳になったよね。」

 

八幡「……あぁ。」

 

シルヴィア「結婚は20歳になるまでは出来ないけど、やっと結婚できるって思えたら嬉しくて。」

 

八幡「俺が8月8日になった時点で結婚は出来るが、同い年の方が良いんだろ?」

 

シルヴィア「うん。だから結婚も私たちが20歳になったらって思ってるんだ。」

 

 

まぁそれが妥当だろうな。

 

 

八幡「その話、ペトラさんにしてない……訳ないよな。」

 

シルヴィア「勿論♪」

 

八幡「なら、俺たちが《王竜星武祭》に出て、1年ゆっくりのんびり過ごしたら結婚、って訳か?」

 

シルヴィア「そうなるね〜。なんか嬉しいなぁ。あと2年って考えると。」

 

 

さっきまでの空気と打って変わって幸せムード満開だな。これが《星武祭》前日の過ごし方とは思えないが、全く悪いとは思ってない。

 

 

八幡「この話もおいおいだな。明日は開会式あるから早めに休養取るか。寝る時間はいつもと同じで問題ないし。」

 

シルヴィア「そうだね。じゃあお風呂沸かしてくるね!」

 

 

その後はお風呂に入ってからまたのんびりと過ごし、時間になったらベッドに入って夢の世界へと旅立った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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