八幡side
ヤ、ヤバい……シルヴィとのキスに夢中になり過ぎて時間を見てなかった。もう2時間も経ってる。時間が過ぎるのって早い……いや、シルヴィとのキスが恐ろしいんだ。うん、そうだ。そうに違いない。
そんな風に思ってる今も進行形でキスはしているんだけどな。だってマジで止めらんねぇんだよ。でも、そろそろ止めて夕飯の準備しなくちゃいけない。シルヴィも正気に戻さないとな。恥ずかしさで顔真っ赤にするだろうけど。
八幡「んん……」
シルヴィア「んむっ……ちゅっ……れろ、んんぅ……ぱぁ……/////」
キスも20秒に1回のペースで息を整えてからまた再開するというハードな感じだった。肝心のシルヴィは全然キスに飽きていないようだった。
シルヴィア「八幡くん……もっとやろうよぉ/////」
八幡「シルヴィ……時間を見てくれ。俺も出来ればしたいが、2時間もしてる。これ以上はマズい。」
シルヴィア「……2時間?」
そしてシルヴィは正気に戻り、俺の予想通り顔を真っ赤にしながらベットの毛布にくるまった。
これは……暫くそっとしておこう。
ーーー1時間後ーーー
八幡「シルヴィー、ご飯出来たぞー。そろそろそこから出て来いよ。飯食えないぞ?」
シルヴィア「………」
八幡「……寝てないよな?」
シルヴィア「お、起きてます……」
声が篭ってて聞き取りづらいが、なんとか聞けた。
八幡「そうか……ご飯できてるから出て来てくれないか?」
シルヴィア「うぅ……恥ずかしいよぉ〜/////」
八幡「大丈夫だ。別に何も言わないから。それとも布団引き剥がした方がいいか?」
シルヴィア「………」
すると布団がモソモソと動き、シルヴィが姿を現した。顔は真っ赤なままだが。
シルヴィア「………/////」
八幡「よし、出て来たな。」
シルヴィア「子供扱いしないでよ〜/////」
八幡「じゃあ撫でるのやめるか?」
シルヴィア「………やだ///」
八幡「だろうな。ほれ、食卓に行くぞ。飯冷めちまうから。」
シルヴィア「……うん///」
ーーー食卓ーーー
やっと出てきてくれた。料理作ってる時もいつ来るかって気になってたから少し遅くなった。俺たちが一緒の時は風呂はランダムだが、常に一緒に過ごすと決めているから、勿論飯も一緒だ。
八幡「落ち着いたか?」
シルヴィア「うん、もう大丈夫。ゴメンね取り乱しちゃって。」
八幡「気にするな。そういう時あるからな。」
俺は最近あんまりないけど。
シルヴィア「今日も美味しそうだね。手伝ってあげらなかったのは本当にゴメンね。」
八幡「顔も出せないくらい恥ずかしかったんだろ?もういいって。お前が美味いって食ってくれるならそれで良い。」
シルヴィア「……うん、分かった。じゃあ食べよっか!じゃあ八幡くん、音頭をお願いします!」
八幡「あいよ、いただきます。」
シルヴィア「いただきまーす!」
シルヴィ……メチャメチャ笑顔で食べてくれてるな。料理人にとってこれが一番の幸せって奴なのかね?
ーーー30分後ーーー
2人「ご馳走様でした。」
シルヴィア「ふぅ〜、今日も美味しかったよ。また腕を上げたんじゃない?」
八幡「毎日料理はしてるからな。でも最近は似たようなのばっかだから新しい料理も試さないとな。」
シルヴィア「新しい料理かぁ……すぐに出てこないなぁ。」
八幡「今んところは、シーフードカルパッチョだけなんだよな。まぁ存在してる料理なんだが。」
シルヴィア「でも、作った事ないんでしょ?」
八幡「あぁ。」
シルヴィア「なら挑戦あるのみだよ!最初はナビでやりながら作って、後から自分流にアレンジしたら良いんだよ!」
八幡「そうだな。いざとなれば界龍に残飯処理係が2人いるからな。」
シルヴィア「2人?3人じゃなくて?」
八幡「学園祭の日から陽乃さんは勝手に上がるようなことはしなくなってきてな、むしろ手伝ってくれるから助かってるくらいだ。」
シルヴィア(私のあの言葉が効いてるのかな?だから手伝ってるとか?)
八幡「だからってわけじゃないが、クッキーとか紅茶とかも普通に作ってやれるな。まぁあの人と話をするのは割と好きだからな。」
シルヴィア「じゃあ星露と【雷戟千花】は?」
八幡「ん?一切変わってない。」
シルヴィア(あの時、2人にもそういえば良かったかな……どうなんだろう?)
八幡「あの2人に関してはもう諦めてるからいい。将来のためにも味見役を引き受けてもらう事にしてる。」
シルヴィア「将来?」
八幡「忘れたのか?お前料理屋したいって言ってただろ?そのためにも修行中だ。」
シルヴィア「……真面目に考えてくれてたんだ。」
八幡「当たり前だ。どう解釈すりゃ適当になれんだよ?彼女の願いを蔑ろに出来るわけないだろ。」
シルヴィア「……嬉しいなぁ。じゃあ将来のためにも、八幡くんには《獅鷲星武祭》を頑張ってもらわないとね!」
八幡「おう、任しとけ。」