学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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皆様、大変長らくお待たせ致しました!
本日より投稿を再開したいと思います!

今回は暁彗と綺凛が抜けた所でしたね。その続編となります。

では、どうぞ!




予選最終試合⑤

 

綾斗side

 

 

綺凛ちゃん、俺のために……綺凛ちゃんに助けてもらった分はちゃんと働かないとねっ!

 

 

綾斗「……いつまでも苦しんでいる場合じゃ、ないっね!」

 

虎峰「大師兄が倒されたのは誤算でしたが、我々の作戦に変わりはありません。次は僕が相手です、【叢雲】。」

 

綾斗「次は【天苛武葬】が相手か……俺ってくじ運がないのかな……」

 

 

綾斗&虎峰sideout

 

八幡&クローディアside

 

 

八幡「………不意打ちとはいえ、まさか暁彗がやられるとはな。刀藤もやるな。良いメンバーじゃねぇか。」

 

クローディア「はぁ……はぁ……お褒めに預かり…はぁ……光栄です。」

 

 

八幡とクローディアの戦いでは一見剣を受け合っているかのようにも見えたが、未来視の能力で八幡の動きは読めても、一撃の重さまでは読めなかった。その為、一度目や何度か受けただけでも全身に何十キロの重りを叩きつけられたかのような重量感に襲われていた。

 

一方の八幡は涼しい顔をしていた。クローディアの剣を刀で受け流したり、受けたりしていたが、一回一回の攻撃の重さは軽かった。八幡が気をつける部分といえば、自分の反応が弱い所に付け入られないかだけだった。

 

 

八幡「試合とはいえ、やはり女を切るのは気が引けるな。直接というわけではないが、女には刃を向けたくないのが正直なところだ。まぁ、今まで攻撃しておいてなんだがな。」

 

クローディア「………確かに、刀で攻撃していた方が言う言葉ではありませんね。」

 

八幡「正論だな。まぁそんなわけだ、俺は今から刀は使わない。つまり拳だけで戦うってわけだ。」

 

クローディア「……刀を抜きにしたとしても貴方は相当強いと思うのですが?」

 

八幡「剣だけで序列2位なんて務まらねぇよ。行くぞ、【千見の盟主】。」

 

 

剣と刀の剣戟は終わり、今度は剣と拳のぶつかり合いが始まろうとしていた。

 

 

八幡&クローディアsideout

 

オーフェリアside

 

 

ーーーレヴォルフ黒学院・VIPルームーーー

 

 

ころな「ほえ〜!やっぱり凄いですね、【夢幻月影】の比企谷さんは!

 

オーフェリア「………そうね。純星煌式武装所有者を相手に格闘だなんて考えられないわ。これは界龍だから出来る戦い方ね。」

 

ころな「でも、この前の戦いでもそうだったんですけど、会長はなんで界龍の戦いだけこちらに赴くのですか?」

 

オーフェリア「………八幡を出来るだけ近くで見たいからよ。それがどうかした?」

 

ころな「い、いえ!会長は随分比企谷さんの事を気にしておられる様子だったので……ただ気になっただけなんです。」

 

オーフェリア「………そう。」

 

 

………八幡が負けるだなんて全く想像もしてない。というより出来ないわ。私も八幡に勝てるとは思えないもの。

 

 

オーフェリア「………ところでころな、貴方は八幡の動き

どう見えているかしら?」

 

ころな「え?そ、そうですね……本気というよりも全力という感じ……でしょうか。なんというか、まだ力を出していない感じがします。」

 

オーフェリア「………よく見ているのね。」

 

ころな「?じゃあ……」

 

オーフェリア「………えぇ、八幡は本気を出していないわ。でも全力は出しているわね。」

 

ころな「でも、どうしてなのでしょう?」

 

 

………貴方の本気を出す相手は、もう決まっているのよね、八幡。

 

 

私には分かるわ、貴方が今本気で相手をしたい人………それは彼なのでしょう?

 

 

オーフェリアsideout

 

八幡&クローディアside

 

 

クローディア「………サポートが入らないだけで、ここまで辛いとは……思いませんでした。」

 

八幡「俺たちとの勝負を見越してチームワークを上げていたんなら詰めが甘かったな。俺がやろうと思っていたのは、1対1の戦いでな。1対複数は想定してないんでな。まぁ、1回戦は暁彗がやりたいって言ったから、やらせたけどな。」

 

クローディア「……はぁ……はぁ……」

 

八幡「その状態だとすぐにトドメさせちゃいそうなんだが、構わないか?」

 

クローディア「……悪足掻きでもしましょうか。簡単にはやられたくないので。」

 

八幡「……そうか。なら……躱せよ?」

 

 

八幡が詠春拳の構えから違う構えに変えた。腰を落として右脚を後ろ、左足を前において左腕の拳を自分の目線より少し下の辺りてボクシングの構えのような形にしていた。右腕は右の脇腹に添えるような形にしていた。

 

 

クローディア「っ!!?」

 

 

ドゴォッ!!

 

 

クローディアの純星煌式武装が未来を予測してからほんの1秒で八幡はクローディアに攻撃を仕掛けていた。それ程までに八幡の速さが異常である事を示していた。

 

 

クローディアはというと、八幡の攻撃を【パン=ドラ】で受け止めたとはいえ、まともに受けてしまった。その威力は剣で受けていても、直接受けたかのような錯覚に陥る程だった。

 

 

そして校章の前で剣を交差したからか、剣で潰されたかは分からないが、クローディアの校章が砕けていた。

 

 

梁瀬『試合終了〜!!勝者、チーム・帝龍!!これによってチーム・帝龍は本戦出場が決まりました〜!!』

 

 

シリウスドームからは歓声が響き渡った。

 

 

チャム『最後の比企谷選手とエンフィールド選手のやり取りだけど、クローディア選手の防御は間に合ってたけど、比企谷選手の攻撃があまりに強かったから剣で受けるには少し無理があったんだと思うっス。』

 

 

 

 

 

八幡「まずは予選通過だな。」

 

陽乃「さっすが八幡くん!シビれたよ〜!」

 

虎峰「お見事でした!」

 

セシリー「流石はリーダーだよねー!」

 

暁彗「……………見事だった。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうしてチーム・帝龍は本戦出場の切符を手にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





補足するのを忘れていたので追記します。

八幡が構えを変えた時の事ですが、詠春拳から八極拳の構えに変更したのを伝え忘れました。

気になる方はググってみて下さい。


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