ーーーーーー
部屋に響き渡る金属音。刀と刀のぶつかり合い。現在、比企谷八幡とアレマ・セイヤーンは
目で追うのも難しい程の剣戟を繰り出している両者。攻めては防ぐの繰り返し。
キンッ!
その音と共に、両者は互いに下がり間合いを取り直し、攻撃に備えている。
アレマ【いや~凄いね〜八幡ちゃんは。あたいの剣撃をこうも完璧に受けたり受け流したりするもんだから、少し自信をなくすよ。】
八幡「……どうも。」
アレマ【本当に汪さんに教わっただけなのかい?俄かには信じられない腕だね。少しは自分流にアレンジしてるんじゃないかい?】
八幡「正解です、少しはアレンジ加えてます。そうでないと少し動きづらいんですよ。」
アレマ【もしかしてだけど、武術とも組み合わせているかい?動きに余り大胆さが無かったからね。君の使う武術はそういうものだろ?】
八幡「……流石っすね、正解です。」
アレマ【あたい相手に小細工なんてしても無駄だから、早くかかって来なよ。】
八幡(だったら、少し試してみるか。)
八幡「では、いきます…よっ!」ダッ!
アレマ【ん?正面からなんて、一体何を考えているのかな?】
八幡「
突っ込んだと思ったら、八幡の祢々切丸から紫の炎が出てきた。その刃をアレマは、間一髪で避けた。
アレマ【ふぅ、危なかっ……!】
八幡「
八幡「
カスッ
アレマ【っ!】
紫の炎を纏った刀で怒濤の8連撃。アレマは全て受けずに避けていた。だが最後の一撃でアレマの右肩に擦り傷をつける。
アレマ【……いやぁ~八幡ちゃん凄い技もってんだねぇ?酷いじゃないか、隠すなんて……それになんて出鱈目な威力してんだよ。小技とは言えないレベルだね~。】
八幡「言ったらつまんないでしょ?多分ですけど、教えたら絶対当たんないと思うんで秘密にしといたんですよ。」
アレマ【女の身体に傷をつけるものじゃないけどねー。責任、取ってくれるんだよね?】
八幡「………それじゃあ聞きますけど、その頰の傷は一体どうやって出来た傷なんでしょうかね?アレマさん。」
アレマ【……テヘペロ?】
八幡「………」
アレマ【それよりも、さっき言った事を訂正しなきゃね。小細工は無駄って言ったけど、どうも違うみたいだね。あたいに擦り傷とはいえ、傷をつけたんだからね。あたいもそれなりにやんないと、あられもない姿にさせられちゃいそうだからね。】
八幡「そんな姿にするつもりはありませんが、そうしてくれるとありがたいです。」
アレマ【さて、もう少しやろうか。あたいもまだまだやりたいしね。】
八幡「望むところです。」
アレマ【良いね~その目。あたいを切るって感情が湧き出てるよ。】
八幡「切るつもりで行かなきゃ切らしてもらえませんからね。さっきも結構本気でしたし。」
アレマ【よしっ!その調子で後10分やろうかっ!八幡ちゃん!】
八幡「うっす。」
それから2人は、一進一退の攻防でお互いに傷を付ける事も、付けられる事もなく終了した。
アレマ【いやぁ~楽しかった!やっぱり戦いは楽しくなきゃつまんないねっ!】
八幡「流石、星露にも劣らない戦闘狂ですね。今のを楽しむなんて。俺にはその感情は理解できませんよ。」
アレマ【八幡ちゃんもあんま人の事言えた事じゃないと思うんだけどねー。それにしたって、八幡ちゃんが炎を使うとはね……驚いたよ。あれはどういう原理なんだい?】
八幡「あぁ、あれ炎じゃないんですよ。」
アレマ【What?】
八幡「……何故英語に?まぁそれはおいといて、あの技は俺の魔術師としての能力を炎の形に具現化しただけですよ。燃えはしませんが、切れ味は増してます。」
アレマ【ほほう?その能力とは何だい?あたいに教えておくれよ。ズバリッ!?】
八幡「言うなれば影ですかね。影を具現化させてから炎の形にしたんですよ。」
アレマ【面白い使い方をするね、八幡ちゃんは。するとあたいは八幡ちゃんの能力にまんまと騙されたってワケか。】
八幡「俺の能力は影と幻ですからね。まぁ、騙されたっていうならそうなんじゃないですかね?」
アレマ【かかかっ。普通に戦っていただけだというのに、影で作られた技に嵌められるなんてね……とんだ策士だよ。】
八幡「初見ならしょうがないと思いますがね?そう簡単には分かんないっすよ。初見で分かられたら、俺の能力の意味が無くなっちゃいますし。休憩が終わったら次は星仙術ですよね?」
アレマ【あぁ、そうだよー。】
八幡「俺あんまり星仙術は得意じゃないんで、よろしくお願いします。」
アレマ【分かってるよ少年。手取り足取り教えてあげるから覚悟しておきなよー?】
八幡「よろしくお願いします。」