八幡side
今日の夜中はシルヴィに言われるまま、というよりも説得されて眠りについて5時間。現在は午前7時で、カーテンの間から朝日の光が漏れている。隣には正しい息遣いをしながら眠っているシルヴィ。流石に今日の2度寝は響いているようでグッスリだ、今はそっとしておこう。
俺だけでも身体を起こして何か準備をしておこうとも思ったが、そうもいかない。シルヴィが俺の腕にしっかりとしがみついている為、行動する事が出来ないのだ。それに約束もあるし、この場は俺も大人しくしておこう……でも、どうするか。
八幡「………仕方ない、俺も少し寝るか。」
俺は2度寝ならぬ3度寝をする事にした。3度寝なんていつぶりだ?
八幡sideout
シルヴィアside
………皆さん、おはようございます。シルヴィア・リューネハイムです。今は朝の8時、普通なら誰でも起きてる時間だね。起きていても身体を動かしていない人も居る時間帯だと思うの。今の私は後者の方かな。あっ、別に動きたくないからそうしてるわけじゃないからね?ちゃんとした理由はあるよ。
八幡「……………」ギュ∼
シルヴィア「……………/////」
その理由はもう分かったよね?私が八幡君の抱き枕にされているから。だって起きたらそうなってたんだよ?こんなの身体を起こすわけにはいかないよ。この時間をたんの……んんっ!有効に使わなきゃ損だよ!
というわけで私は今、八幡君に抱き枕された状態を満喫中なのです。抱き枕の気持ちってこんな感じなのかな?凄く窮屈だし、全く身体を動かせない……だけど凄く安心する。それに、八幡君が抱いてくれているからか分からないけど、頭は冴えている筈なのに眠くなってくる。
シルヴィア「………もう少しだけなら、寝ても良いよね?」
私は八幡君が気持ち良さそうに寝ているのを見て、3度寝をする事にした。だってズルいと思わない?こんなに気持ち良さそうに寝てるんだもん、負けてられないっ!
シルヴィアsideout
ーーーーーー
2人が寝てから1時間経ち、現在は9時。未だに2人は寝ているが、寝ている光景でさえも華があった。向き合いながら吐息を重ね合い、八幡の方は腕をシルヴィの腰に当て、自分の方へと寄せていて、シルヴィアの方は八幡の胸に手を当てていた。
これがもし雑誌などで取り上げられたとしよう、間違いなく一面トップを飾るだろう。この場に2人だけしか居ない事が唯一の救いであろう。
八・シ「………ん。」
そんな2人もそろそろ3度寝から起床する時間のようだ。
シルヴィア「んんぅ……あれ?八幡君おはよう。起きてたの?」
八幡「そういうお前こそ……俺は今起きたばっかだぞ?3度寝だけどよ。」
シルヴィア「……八幡君も?私も1回8時に起きてまた寝たんだ。」
八幡「そうだったのか、んじゃあお互いに1回は起きてたんだな……あっ。」
八幡は漸く自分の状況に気付いたのか、少しだけ頬を赤に染めた。
八幡「わ、悪いな……寝てる間に抱き締めちまったみたいだ。」
シルヴィア「私は全然構わないよ。寧ろやって欲しかったから嬉しかったよ。抱き枕の気持ちもなんとなく理解出来たし。窮屈で身体を全く動かせなかったけど、凄く安心出来たよ♪」
八幡「……それってつまり、役得ってヤツか?その解釈で合ってる?」
シルヴィア「合ってる合ってる、それにお釣りが出るくらい役得だねっ♪」
八幡「………なら、いいか。おはよう、シルヴィ。」
シルヴィア「うん!おはよう、八幡君。」
朝の挨拶を交わした後、2人は軽い唇を重ねた。
ーーー30分後ーーー
ベッドから出て、身支度、朝食などを済ませた後、2人はソファに座ってのんびりしていた。2人の格好は明らかに外出用の服装だったが、今の時間帯は何処も準備中である事を予想しているのだろう。
それに今の六花は《獅鷲星武祭》の最中である為、様々な企業の幹部クラスの人間が世界各地からこの六花へと集まっている。統合企業財体に融合したいという企業も多いだろう。2人の事を考えるならば、行政エリアは1番近付きたくない場所であろう。
幸いな事に行政エリアは南東の方角にあり、2人の今住んでいる外縁移住区はクイヴェール寄りの位置にある為、反対方向に位置している。余程の事が無い限り、2人が行政エリアに赴く事は無いだろう。
八幡「今日はどうするんだ?今日言ってた通り、何処かに出かけるか?」
シルヴィア「そうだねぇ……八幡君はどうしたい?質問を質問で返すようで少し悪いけど。」
八幡「俺は特に何処かへ行きたいというのは無いな。シルヴィと過ごせればそれで良い。」
シルヴィア「今はそれが1番困る返答なんだよなぁ~。うぅ~ん……じゃあいつも通り適当に商業エリアでも探索してみる?」
八幡「なんなら行った事無い店にでも行ってみないか?色々と知れて面白いかもしれないからな。」
シルヴィア「じゃあそうしよう!じゃあ10時になったらしゅっぱ〜つっ!!」
八幡「おー。」
久々のこのコーナー!
もしもこんなやり方だったら?その2
『仮想世界で』
シルヴィア「すぅ~……すぅ~……」
八幡「………」
シルヴィア「?……ふふっ。」
八幡「悪い、起こしたか?」
シルヴィア「うん、ちょっとだけ夢見てたの、元の世界の夢を。おかしいんだ。」
シルヴィア「夢の中で、この世界であった事が、八幡君と会った事が夢だったらどうしようって思って……凄く怖かったんだ………良かった、夢じゃなくて。」
八幡「変な奴だな、帰りたくないのか?」
シルヴィア「帰りたいよ。帰りたいけど、この世界で過ごした時間が無くなるのは嫌。私にとっては大事な2年だもん、今ならそう思える。」
そう言ってからシルヴィアは身体を起こした。
シルヴィア「ねぇ八幡君、暫く戦いから身を潜めても良いかな?」
八幡「え?」
シルヴィア「……なんだか怖い。すぐ戦場に行ったら、また良くない事が起こりそうで……ちょっと疲れちゃったのかも。」
八幡「そうだな、俺も少し疲れた………22層の南西エリアに森と湖で囲まれた小さい家があるんだ。2人でそこに引っ越そう。それで……」
シルヴィア「?……それで?」
八幡「……け……結婚しよう。」
八幡にそう言われた瞬間、シルヴィアは目から涙が出てきていた。それも大粒の。
そしてシルヴィアは満面の笑みで………
シルヴィア「……はい。」
夫婦になる事を誓った。
内容は全く変わってません!ちょっとだけ台詞を変えただけです!
さて、どのアニメか分かりますか?