学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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デートの続き?

 

 

八幡side

 

 

陽乃とめぐりさ……めぐりから別れた後、俺たちは自分たちの家へと向かっていた。予想外の1日になったが、それでも楽しかった。シルヴィに関しては、めぐりと再会出来たからだろうか、いつも以上にハイテンションだった気がする。

 

にしても陽乃さ……陽乃も思い切った事をしたもんだ。めぐりを正社員に勧誘するとはな。まだまだ建造もしてない、なんの計画もない状態だが、この星武祭で優勝すれば計画は大きく進むとも言っていたしな。

 

 

シルヴィア「今日は凄かったね。デートはこれからだって思った矢先にあんな事が起きるんだもん。」

 

八幡「めぐりさんとの再会の事か?確かに予想外の事ではあったよな。」

 

シルヴィア「はい、1回目〜!」

 

八幡「ん?何がだ?」

 

シルヴィア「陽乃さんとめぐりさんから頼まれてたんだ〜。八幡くんが2人の事呼び捨てにしないかどうかを監視してっ!ってね♪」

 

八幡「……それ、回数によって何かあるのか?」

 

シルヴィア「特に何もないけど、今日デート出来なかった分の時間戻しをしてもらおうかな。例えば、今1回だったでしょ?それだったらハグとか。」

 

 

要求するものが結構なものなようで……

 

 

八幡「それって呼び捨ての回数を増やして行ったら、最終的にはどうなるんだ?」

 

シルヴィア「………お、大人のキスで/////」

 

 

マジかぁ……あれはシルヴィが正気じゃなくなるからなー、やればやるほど厄介になる。よし、呼び捨てに気をつけよう。

 

 

そんなやり取りをしていると、家の近くまで来ていた。楽しい時間はあっという間というのは本当の事のようだ。

 

 

ーーー家内ーーー

 

 

家に着くと歩きっぱなしだったからか、俺はソファにドカッと座った。

 

それに続いてシルヴィも俺の横に座り、頭を俺の膝に置いた。要は膝枕だ。

 

 

八幡「疲れたのか?」

 

シルヴィア「ちょっとだけね。でも楽しいの方が勝ってるから、気持ちいい疲れかな。ライブやった時の疲れとおんなじ感じ。」

 

八幡「そうか……そういやライブで思ったんだが、デュエットの依頼とか1年経つが全然来ないのはどうしてだ?夏休みとか来ても良いと思っていたんだが……」

 

シルヴィア「そうだよねぇ。ペトラさんも本当はやりたかったんだろうけど、八幡くんは《獅鷲星武祭》があったからじゃないかな?だから遠慮したんじゃない?」

 

八幡「だが俺は知ってるぞ?《王竜星武祭》の1ヶ月前に緊急デュエットライブを依頼してきた奴。」

 

シルヴィア「も、もぉ〜やめてよ!あの時は本当に急いでたんだから!」

 

八幡「ふっ、悪い悪い。」

 

 

あの時はまだ付き合ってもいない時期だったな。今だから本当に懐かしく思える。過去を振り返るのが楽しいと思えるのは、今この時が初めてかもな。今まで気にしてなかったが、過去を振り返るのが楽しいと思えたのはこれが初めてかもしれない。2年以上前はこんな事絶対になかったからな。

 

 

シルヴィア「でも、確かにペトラさんからはデュエットの事何も聞いてないな。もう1度やりたいとは言っていたけど、詳しい事は何もかな。」

 

八幡「そうか……」

 

シルヴィア「でもどうして?またライブやってみたくなった?」

 

八幡「……違うって言ったら嘘になるな。ライブやってて楽しかったってのもあったからな。それに……」

 

シルヴィア「それに?」

 

八幡「もしまた俺たちがライブやったら、めぐりさん来そうだろ?めぐりんパワー使ってチケットゲットしそうだし。」

 

シルヴィア「あっははは!何そのめぐりんパワーって!?」

 

 

いやだってよ、なんだかんだいって俺も参加したライブでは今のところ百発百中でめぐりさんいるから。もしかしたらって思うだろ。

 

 

シルヴィア「そ・れ・と!八幡くん♪」(ニコニコ)

 

八幡「ん?何だ?」

 

シルヴィア「さっきの自分が言った言葉、よ〜く振り返ってみようか。」(ニコニコ)

 

八幡「ん?別に変なところなんて……あっ。」

 

 

思いっきりめぐりさんって言ってたな。

 

 

シルヴィア「気付いた?」(ニコニコ)

 

八幡「……思いっきり呼んでたな。これもう無意識だからヤバイぞ。」

 

シルヴィア「はい、これで2回目〜。」(ニコニコ)

 

八幡「……寝転びながら良い笑顔しやがってからに。頭撫でまわしてやるぞ?」

 

シルヴィア「私を満足させてみたまえ!」

 

八幡「あいよ。」

 

シルヴィア「うわわっ!え、何?」

 

 

俺はシルヴィを影で起こし、その間にソファの上で胡座をかいてその上にシルヴィを座らせた。そして俺はシルヴィに後ろから抱き締めた。簡単に言うならあすなろ抱きだ。

 

 

シルヴィア「ふわぁ……/////」

 

 

いつもならワシャワシャと頭を撫でてるが、今日は趣向を凝らして後ろから抱き締めてみることにした。こんな風にしたことがなかったからか分からんが、シルヴィがめちゃめちゃ可愛い声を上げてたな。

 

 

八幡「……どうだ?何時もなら頭を撫でてるが、今日はこうしてみた。」

 

シルヴィア「……うん、凄く良い/////」

 

八幡「なら良かった。」

 

 

シルヴィはそう答えると、前で組んであった俺の手を握って来た。ここからじゃシルヴィの顔は見えないが、多分安心した顔をしていると思う。

 

けどちょっとヤバイな、少し眠くなってきた。

 

 

シルヴィア「ねぇ八幡くん、少しこのまま寝てもいいかな?ちょっと眠くなっちゃった。」

 

八幡「ん?シルヴィもか?実は俺もでな、なら、このまま寝てみるか?」

 

シルヴィア「ふふ、面白そうだね、それ。じゃあこのまま寝てみよっか。じゃあ……」

 

 

シルヴィは立ち上がると、俺の方を向いて再び座った。向かい合って寝たいってわけね。

 

 

シルヴィア「よし!準備OK〜!」

 

八幡「あんま眠そうには見えないんだが?」

 

シルヴィア「あぁ……急に眠気が……」

 

八幡「なんでわざとらしい……」

 

シルヴィア「だって演技だも〜ん。」

 

八幡「だろうな。」

 

シルヴィア「じゃあ八幡くん、また後で会おうね。もし良かったら夢の中でも会おうね。」

 

八幡「会えたら良いな、お休み。」

 

 

座りながら寝たと思ったら、徐々にバランスが崩れていき、結果的にはソファの上に寝転びながら寝ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





八幡くん、今のところ2回目。
この後何回さん付けをするかな?

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