学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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甘さ控えめのちょっとした八幡の六花に来た時の様子ですね。




料理の大切さ

 

 

八幡side

 

 

昨日は飯を食ってから今日の事を話して、クインヴェールで鍛錬をする事になってから、風呂に入って歯磨きをして寝た。

 

 

今は朝の7時なのだが、特に何もしていない。朝飯を作ってる以外は。だって模擬戦場の使用時間が9時から13時の4時間だから、なるべく早く準備をしておきたい……のだが、肝心のお姫様がまだ起きない。昨日は変則的なデート以外は特に何もしてないのにな……

 

 

八幡「……まぁ俺もパス持ってるから、入ろうと思えば入れるしな。いざとなればペトラさんの名前出せば1発だろうし。」

 

 

……今こう言ったけど、シルヴィを置いて行くとは言ってないからな?ここ重要だぞ?

 

 

ーーー10分後ーーー

 

 

バァンッ!!

 

 

シルヴィア「八幡くんっ!?」

 

八幡「ん?おぉシルヴィ、おはよう。」

 

シルヴィア「おはようじゃないよ!どうして起こしてくれなかったのさ!?」

 

八幡「いやだってよ、あんな気持ちよさそうに寝てる奴を起こすのは気が引けるだろ?」

 

シルヴィア「そんなのいいよ!私は夢よりも八幡くんを取るんだから!」

 

 

おぉ、言い切りやがった。まぁ俺も夢の中のシルヴィよりも現実のシルヴィを取るけどよ。

 

 

八幡「それは悪かった。今度からは起こすようにする。例えどんなに気持ちよさそうに寝てたとしても。」

 

シルヴィア「……それはそれでなんかやだなぁ。」

 

 

おい、さっきの発言はどこ行った?

 

 

八幡「まぁいい、朝飯食べるか?」

 

シルヴィア「うん!」

 

 

まぁ朝は2人で食べた方が美味いよな。1人じゃ味気ねぇし。

 

 

シルヴィ「相変わらず八幡くんの作った料理は美味しそうだなぁ。いつからこんなに上手になったの?」

 

八幡「そんなこと言われてもなぁ……自炊するようになった時からとしか言えない。一応、界龍に入った時から料理はしてるからな。」

 

シルヴィア「へぇ……毎日?」

 

八幡「そんな頻繁には作れねぇよ。今は序列2位の立場もあるから報奨金を受け取れてるが、前までは小苑さんが仕送りしてくれてた金でやりくりしてたからな。料理に関してかなり調べるようになったのは事実だな。」

 

シルヴィア「そうだったんだ〜。道理で料理が上手いわけだよ。なら此処に来てからほぼ毎日って事だよね?」

 

八幡「まぁそんな感じだな。米とかも2キロ買っておけば、俺1人なら2ヶ月半くらいは持つからな。」

 

 

俺、そんなに大食いでもないからな。

 

 

シルヴィア「でも、序列2位になった時から変わったんだっけ?」

 

八幡「あぁ。あの面倒なチビが余計な事を言わなければ、俺が食費を大幅に削らなくても済んだんだよなぁ……」

 

 

あの頃は本当に賑やかだったなぁ……今こそ俺がシルヴィの家で寝泊まりする回数が増えたからそんなに無いが、昔はほぼ毎日来てたからな。いや、俺が帰ったその日も必ず来るんだけどな?

 

 

シルヴィア「あっはは!じゃあ八幡くんってさ、六花に来た1ヶ月間ってどんな生活してたの?学食は?」

 

八幡「学食は最初の頃は食べてたな。けど、料理の事を考えてるうちに、朝と夜は行かなくなったな。寮の部屋にも簡易的なキッチンはあったからな。」

 

 

あの頃は本当に簡単なものしか作れなかったよなぁ……目玉焼きとか卵焼きとかカレーとか。小学生でも作れそうな料理ばっかだったな。

 

 

八幡「そんで本格的な料理を作れるようになったのは、大体1ヶ月くらいだな。その頃には大体のものは作れたな。料理ってハマると楽しいからな。」

 

シルヴィア「それ分かるよ〜!上手くいったらもっと上のものに挑戦してみたくなるんだよね!」

 

八幡「そうだな……俺もそんな意識があったな。徐々に作りたくなってくるんだよ。」

 

シルヴィア「ならさ、今度私たちが共通で作ったことない料理を一緒に作ってみない?初めての料理を共同作業で作ろうよ!」

 

 

ほう……まだ料理してない料理を共同で作る、か……なんか面白そうだな。

 

 

八幡「そうだな、面白そうだ。それじゃあいつかそれをやってみよう。その時までに作ったことのない料理、ピックアップしとけよ?」

 

シルヴィア「分かりました!教官!」(ビシッ!)

 

 

教官じゃありません。

 

 

シルヴィア「まぁ、この約束はまだ先の事だから一旦置いといて、今はこの朝食を楽しんでからクインヴェールに行く準備をしよっか。」

 

八幡「あぁ、そうだな。まだ挨拶もしてなかったな。」

 

 

いつの間にか、食事の事を忘れて2人で料理の事で盛り上がってたな。しかし、朝からこんな事で盛り上がるとはな……分からないもんだ。

 

 

シルヴィア「じゃあ八幡くん、挨拶お願いね!」

 

八幡「おう。んじゃ、いただきます。」

 

シルヴィア「いただきまーす!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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