一気に飛ばして《獅鷲星武祭》当日の朝です!
シルヴィアside
………ん、んん?あれ、なんで私ベッドにいるんだっけ?昨日は確か……八幡くんと家に帰って来て……んん〜?あれ、そこから記憶がない。クインヴェールで凄く恥ずかしかったのは覚えてるけど、そこから何にも覚えてないや。
でも、隣には八幡くんもいる。あっ、そういえば今の時間は……朝の4時半かぁ……早起きってレベルじゃないね。外の方もやっと少し明るくなったくらいでまだ殆ど陽はない。
シルヴィア「……しょうがないから起きようかな。今日は本戦のくじ引きもあるし、2度寝したら少し面倒だしね。」
アレ!?私ってどうやってパジャマになったの!?
ーーー30分ーーー
身支度は終わって後は11時までゆっくりするだけなんだけど、昨日何があったのか八幡くんに聞かなきゃ!だって気になるんだもん!どうやって着替えたのかとか、お風呂入ったのとか夕飯は食べたかどうかとか!
……でも、この時間って暇だなぁ。早朝というよりも夜明け?に近い時間だし、朝ごはんを作るにも早い気がする。だってまだ5時だもん。
朝を散歩するにも何もないだろうし誰もいないだろうし、こんな時間にお店なんてやってるとは思えない。やってても非合法なお店くらいだよ。
シルヴィア「うーん……1人の時間って暇だなぁ。今までは色々やってたけど、今は歌を作る気分じゃないし、歌を聴く気分でもない。何しよっかなぁ。」
???「それなら儂の話し相手になってはくれんかのう?」
シルヴィア「!!?」
え!?いつの間に!?っていうかこの声って!
シルヴィア「小苑さん!?」
小苑「おはようシルヴィアよ、お主は存外早起きなのじゃな。」
シルヴィア「お、おはようございます、小苑さん。今日は偶々早く目が覚めちゃっただけなんです。いつもはこんな風に起きたりなんてしません。」
小苑「そうかそうか……まぁ早過ぎる早起きというのも中々良いものじゃぞ。朝に余裕ができるからのう。まぁ、後の方は眠くなるがの。」
それって本末転倒なんじゃ………
小苑「まぁつまらん話はよいじゃろう。今日から《獅鷲星武祭》の本戦じゃが、お主は何処を応援しておるのじゃ?まぁ見当はついておるが。」
シルヴィア「勿論、チーム・帝龍です!それ以外にありませんよ!勿論ルサールカも応援してますけど、好きな人を応援するのは当たり前じゃないですか。」
小苑「ほっほっほ、まぁ予想通りじゃな。八幡も幸せ者じゃのう……これ程のいい
シルヴィア「小苑さんはお付き合いしようとは思わないんですか?」
小苑「全くないのう。儂自身そういう乙女らしい事に関しては興がないからのう。それに、一目惚れというのもよう分からんでな。」
確かに小苑さんが恋愛をするイメージはないなぁ。男っ気がないってわけじゃないけど、小苑さんがそうしようと思ってないから余計にかな?
小苑「とはいえ、見ている分には退屈せんがの。お主らのを見てると、これが『バカップル』だとか『イチャコラ』というものなんじゃなっと思う時があるわい。」
シルヴィア「や、止めて下さいよ///私たちは至って普通のお付き合いをしているんですから!」
小苑「お主らの普通は最早恋人の域を超えていると思うがのう……料理を一緒にする
ま、まだ結婚もしてないのに夫婦だなんて………で、でも小苑さんからはそう見えてるってことだよね?な、なんか嬉しいなぁ……エヘヘ〜///
小苑「嬉しそうな所済まぬが、1人の世界に入らんでくれるかのう?儂が此処に居辛くなるではないか。」
シルヴィア「あっ、す、すみません!」
小苑「よいよい。」
シルヴィア「そういえば、小苑さんはどうしてここに?八幡くんが入れたんですか?」
小苑「まぁの。八幡もお主には悪いと思っておるじゃろう。仮にもこの家はお主のなんじゃからな。勝手をした事には少なからず罪悪感は抱いておるじゃろう。」
シルヴィア「気にするなって言っても無理ですね。八幡くんはそういう人ですから。」
八幡くんって責任感も強いからね。
それから私たちは1時間程お話を続けて、暇を潰していた。こうして小苑さんと話していた。
ーーー1時間後ーーー
八幡「シルヴィおはよう、小苑さんもおはようございます。」
シルヴィア「八幡くんおはよう♪」
小苑「うむ、おはようなのじゃ。」
やった、八幡くんが起きてきた!
八幡「あぁシルヴィ、小苑さん勝手に上げちまって済まない。一応話があってな。」
シルヴィア「ううん、気にしてないから大丈夫だよ。それとさ八幡くん、1つ聞きたいんだけど、いいかな?」
八幡「ん?なんだ?」
シルヴィア「昨日って私、この家に帰ってから何してたのか、教えてもらっていいかな?」
八幡「………覚えてないのか?」
シルヴィア「うん、綺麗サッパリ。」
八幡「信じてもらえないかもしれんが、はっきり言うといつも通りだったぞ?いや、まぁ……少し気が抜けてたところもあったが、あまり変わった様子はなかった。」
えぇ〜本当に!?なんか信じられないよ〜。でも、八幡くんが言う事だから本当なんだろうなぁ。
シルヴィア「なんか信じられないけど、信じるよ。ありがとう八幡くん。」
八幡「おう。」
小苑「八幡、ちょうど飯が炊けたぞい。茶碗によそってはくれんか?」
八幡「わかりました。」
シルヴィア「あっ、八幡くんは支度してきなよ!用意は私がやっとくから!」
八幡「………悪いな、頼む。」
シルヴィア「うん!」
そう言ってから八幡くんは洗面所の方へと向かった。私たちは普段あのスペースで着替えを行なっている。勿論、別々でだよ?一緒には着替えないからね!?
小苑「しかし、シルヴィアは優しいのう。あえて八幡にああ言ったが、迷わず自分を使うとはのう。」
シルヴィア「当たり前ですよ。今日から八幡くんは《獅鷲星武祭》の本戦なんですから。可能な限りのサポートをするのは当然です。」
小苑「なるほどのう……ならば、この年増は邪魔じゃったかのう?」
シルヴィア「い、いえそんな事は!」
小苑「ほっほっほ、冗談じゃよ。」
この人の冗談は冗談に聞こえないよ〜!