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葉山「うおおおおぉぉぉぉ!!!」
八幡「ちぃ!こいつどんだけパワーアップしてんだよ!さっきまでとパワーもスピードも桁違い過ぎんぞ!」
八幡(なんなんだこいつ!?急にキレたと思ったら攻撃の勢いどころか力まで上がってやがる……本当に人間かよこの力と速さ!)
葉山「はぁっ!せいっ!!フンッ!!」
八幡「くっ……チィッ!」
葉山の動きは格段に向上し、八幡も動きについて行けなくなっていた。あまりにも素早く、あまりにも鋭く重い剣を振ってくるため受け流してもすぐに剣を振るってくるのだ。
その為、八幡の制服は少しずつ切られた跡が残り、制服が切られた場所からは、切られた後から血が流れていた。
葉山「所詮、お前みたいな奴がこの六花であれだけの注目を浴びている事や、人気があること自体が間違っているんだ!!本来お前のいる位置は俺が相応しいに決まってる!界龍にどうやって取り入ったかは知らないが、序列2位になったのだって何かしたんだろう!そうでなければ、お前が世間からの人気や評判が良かったり、陽乃さんが認めてたり、シルヴィアさんと付き合えるはずがないんだ!!」
八幡「だから俺を倒して、お前が俺の代わりになるってか?」
葉山「あぁ、そうだ!!」
葉山が圧倒的な動きで八幡を押していた。八幡は葉山に攻撃する隙がないのか、受けたり受け流したりの連続だが、受けきれないものもあり、ダメージを蓄積していった。
葉山「ガラードワースに来てお前の名前を探した時に目を疑ったよ!序列2位にいたんだからな!俺は即座に思ったさ!絶対に何か卑怯な手を使ったに違いないってな!そうでもなければ、お前が界龍で序列2位、しかもシルヴィアさんとまで付き合えるわけがない!!」
八幡「好き勝手言いやがって!!」
葉山「遅いなぁ比企谷!!」
八幡「うぐっ!」
八幡が攻撃を仕掛けたが、葉山が難なく八幡の手首を掴み、そのまま八幡を壁に叩きつけた。そのまま八幡に斬りかかったが、八幡もそれを受け止めた。
葉山「そろそろ負けを認めたらどうだい?ヒキタニくん?これ以上無様を晒すつもりかい?」
八幡「うるせぇ!」
葉山「ぬあっ!?」
背中を壁につけたまま鍔迫り合いの状態になっていた八幡だったが、葉山の足を払い転ばせた。
その隙に体勢を立て直し、剣を構え直した。
八幡(……見えた。奴のうなじに腕と同じような模様で紫に光ってる物体が!)
葉山「はっはは……やってくれるじゃないか!けど、君の負けは確定だ!今のが最後の攻撃だと思って浮かれてれば良いさ!」
八幡(せめて奴の動きを止められれば!)
セシリー「八幡……」
虎峰「苦戦してますね……相手も中々の使い手、手強いですね。」
実夏(違う、会長と戦った時はあんな動きしてなかった。力任せに剣を振ってるだけだよあんなの。葉山くんの持ってる剣も泣いてる……)
エレン「実夏……葉山くんのアレ、私たち全員……」
実夏「うん、絶対見たことないよ。雪ノ下さんから教えてもらったからわかる。今の葉山くん、比企谷さんに復讐するためだけにここにいる。私たちのことなんてどうでも良いんだよ、きっと。」
ジョー「………あぁ。比企谷さん以外のメンバーには目もくれてねぇしな。比企谷さんしか見てねぇ。」
エンデル「チクショウ!!俺らはあんな奴に手を貸してたのかよ!!」
実夏「エンデル落ち着いて……」
実夏(………無理だよね。自分たちはあいつに利用されたんだから……)
陽乃「私の言ってた事を嘘だとは思わないのかな?その可能性も否定できなくないでしょ?」
実夏「………あれを見せられて否定なんてできません。あいつの比企谷さんに対する執着心を見れば分かります。」
虎峰「確かに、雪ノ下師姉から聞いた話と今の彼を重ねてみれば、ああなるのも頷けますね。」
陽乃「……そう、信じてくれてありがとう。」
陽乃は安堵していた。もし自分の話を信じてもらえなかったら、このチームもあの葉山みたいになっていたかもしれなかったからだ。
エンデル「でも、俺は収まんねぇよ!なんか出来ねぇのかよ!」
ジョー「落ち着けエンデル、それはチーム全員が思ってる事だ。奴に仕返ししてやりたいのはお前だけじゃない。」
エンデル「でもよ!」
陽乃「………それなら君たち4人共、私に協力する気はない?」
4人「?」
陽乃「ちょーっと前にセシリーと計画してた事があるんだ〜。」
セシリー「えぇ〜陽姐ーあたしあんまり乗り気じゃないんだけどー。八幡が許してくれるとは思えないんだけどー?」
陽乃「そこはほら!女は度胸的なアレでさ!ね?お願いっ!」
セシリー「……まぁやるってお願いされて断らなかったのは私だけどさー……あぁもぉーやるよーやれば良いんでしょー!!」
陽乃「そうこなくっちゃー!!君たちは?」
エンデル「あいつに一泡吹かせられるのなら、喜んで協力します!」
エレン「私も協力します!」
ジョー「俺もやります。」
実夏「……私もやります。あいつにギャフンって言わせてやります!」
陽乃「よし♪じゃあ作戦を教えよう!」
陽乃は葉山を潰すためにセシリーとチーム・ジャスティスに作戦を伝えた。
シルヴィア「八幡くん………」
めぐり「……比企谷くん、頑張って。」
シルヴィア(今度は私が君を応援する番だね………八幡くん、勝って。)
葉山「お前さえ……お前さえいなければ、俺の人生はこんな事にはならなかったんだ!!だから俺はお前をここで倒して全てを取り戻す!!」
そしてまた鍔迫り合いの状態になった。若干八幡が押され気味だが、持ち堪えていた。
八幡「俺を倒してその後はどうする?そんな一時の瞬間なんてすぐに終わるぞ。何も変わらん。」
葉山「変わるっ!!少なくとも俺はなっ!!お前を倒した後、俺はお前をこの六花から追放してやるのさ!!」
八幡(こいつ、ここまで……)
葉山「あぁ……その後、お前に騙されていた奴を正気に戻して、シルヴィアさんを俺の恋人にするのさ。」
八幡(こいつ……今なんて言った?)
葉山「お前よりも俺の方が相応しいに決まってる。お前みたいな何かしらの手を使って強くなったお前よりも俺の方が良いに決まってる!」
八幡「………さっきの言葉、もう一度言ってくれ。なんて言った?」
葉山「耳まで腐ったのかい?何度でも言ってやる!シルヴィアさんを俺の恋人にしてやるって言ったんだよ!」
八幡(聞き間違いじゃなかったか………なら、もう終いにしてやる。)
八幡「葉山、今の言葉忘れるなよ?俺を本気で怒らせたんだ。後で撤回なんて言ったらその無駄に映える金髪全部剃り落としてやるからな。」
葉山「やれるものならやってみなよ。かかって来なよ、ヒキタニくん?」
八幡「………そうか、なら遠慮なく行かせてもらう。」
八幡が最後にそう言った途端、八幡の周りからとてつもない量の星辰力が溢れていた。青色に光るはずの星辰力が透明色だった。
八幡(索冥、憑霊だ。)
索冥『は、八幡様!?私との憑霊は力不足により不可能だと先日仰いました!どうか、他の者で(足りないものが分かったんだよ。)……え?』
八幡(俺がお前を纏えなかった理由………それは『怒り』だ。麒麟とは本来、殺傷を嫌う動物。お前はその中でも人への誹謗中傷、軽蔑、罵りを最も嫌う。そんなお前があいつの言葉を聞いて何も思わないわけがない。今この時だけでも良い、俺を信じてくれ。)
索冥『主人を信じないとは、私も守護する身として失格ですね。全ては主君である貴方様の望むままに致します。』
八幡(……悪いな。)
索冥が八幡の意思に従うと、八幡の隣に索冥が半透明になって現れた。
葉山「な、何だあれは?」
索冥が
白色の帽子に装飾が施されていて、右目には何故か眼帯をしていた。。
上半身は首元に装飾付きマフラーを巻いていて、服装は前(胸元や腹筋が丸見え状態)が開いた白のロングコートになっていて、裏地は黒だった。
下半身も白のズボンを履いていて黒の装飾が施されていた。
八幡が持っていた祢々切丸は手元から消え、代わりに長い白銀の槍を持っていた。
八幡「憑霊……
葉山「な、なんだその姿は!?」
八幡「お前に教える義理はない。言っておくが逃げるなよ。あれだけの啖呵を切ったんだ、逃げやがったら髪だけじゃすまさねぇぞ。」
八幡『それじゃあ行くぞ、索冥。』
索冥『はい!八幡様!!』
で、出ました!!索冥との憑霊が!!出来ないって言ってたのに出来ちゃいました!!
え?矛盾?それが何か!?こうして出来たんですから良いじゃないですか!!
次回!!………まぁ想像つきますよね?