全く思いつかなかっただけです。
オーフェリアside
………此処、本当にホテルの中なのよね?あまりにも豪華過ぎると思うわ。統合企業財体でもこんなに豪華な部屋や家は持っていないというのに、何処からこんな凄い内装を整えるお金が出てきたのかしら?
………ソファもフカフカだわ。思い切りドカッと座ったら後ろに倒れちゃいそうね。
シルヴィア「八幡くんもおいでよ〜!このソファ凄い座り心地だよ!」
オーフェリア「………まるでソファがクッションみたいなの。」
八幡「それは言い過ぎ……うおっ!?」
そう言って八幡は座ろうとするとバランスを崩して、後ろの背もたれに身体と頭をぶつけたわ。
シルヴィア「………」
オーフェリア「………」
八幡「………言いたい事があるなら言えよ///」
シルヴィア「八幡くん、ふふっ………ちょっと今のは……ぷぷっ……ドジ過ぎるよ。」
オーフェリア「………えぇ、面白かったわ。」
八幡「まさかソファにやられてバカにされるとは予想外だった。」
………私も予想外だったわ。あんな転げ方をするなんて、普段の八幡と比べるとあり得ないもの。
シルヴィア「ねねっ!この部屋の中、少し見てみない?分からないままじゃあ何かと不便だろうし、少し見ておいた方が迷わずに済むと思うんだ。」
八幡「それもそうだな。荷物とかもそろそろ出して整理もしたいしな。」
オーフェリア「………そうね。」
シルヴィア「き〜まり!じゃあ探検にしゅっぱ〜つ!」
オーフェリア「………おー。」
シルヴィア「おっ、オーフェリアさんノリ良いね!ほら八幡くんもっ!」
八幡「………おー。」
………いま部屋の中を見て回っているのだけど、やっぱり此処はホテルじゃないわ。超がつくお金持ちの家だと思う事にするわ。窓側の方は一面ガラス張りなのは、外から見れば分かる。中身は2階もあるのに驚いたわ。どうやら2階はバスルームと寝室になってるみたい。
八幡「ベッドは一つみたいだな。なら「勿論、3人で寝るんだからね?ここまできて誰かが別の所で寝ろなんて薄情な事したり、言ったりしないよね?」………あぁ、しねぇよ?」
シルヴィア「そして寝るときはもちろん八幡くんが真ん中だからね!これは自然の摂理なんだから!」
オーフェリア「………そうね。これは世界が決めた法則ね。」
八幡「無駄な法則だな。」
………1階には横長の白いソファが90度型に置かれていて、1人用のグレーと赤のソファも2つ。そして真ん中に黒いテーブルがある。後、テレビ端末の大きさもかなりのものだわ。
………他にも椅子やテーブルが沢山あって所々に座れるように親切心が出ていたわね。流石は一番の部屋ね。
八幡「一通り見て回ったな。」
シルヴィア「そうだね〜……この後どうしよっか?ここでのんびりするのも良いけど、やっぱり何処か行きたいよね。」
オーフェリア「………空中庭園に行くのもありなのだけど、私と【戦律の魔女】は月に一度はここに来るものね。八幡も偶に呼ぶから、あまり行く意味はないわね。」
八幡「ちょっと?俺を呼ぶってどういうことだ?星露がいるだろ?」
オーフェリア「………あんなのがいても意味ないわ。今すぐ八幡に生徒会長と【万有天羅】の称号を譲渡すれば良いのよ。」
八幡「………流石に言い過ぎじゃね?」
………そんな事ないわ。
シルヴィア「話を戻すけど、本当にどうする?」
八幡「それだよなぁ……特にすることないんだよなぁ。昼には早過ぎるし、かといって此処には遊ぶ所もないからな。」
シルヴィア「主に世界各地の大企業をもてなすために作られたホテルでもあるからね。統合企業財体の他にも資金のある企業はまだあるから。」
それでも統合企業財体に融合していないということは、人間性が出来ているということね。統合企業財体の幹部は人間性のない人たちばかりだものね。
シルヴィア「でも、オーフェリアさんなら庭園に行っても退屈しないんじゃないかな?ほら、四季折々色んな花や植物が咲いてるからさ。月に一度しか入れないんだし、折角だからじっくり見てきたら?」
………盲点だったわ。確かにあの庭園には色んな花があったのを忘れていたわ。会議だけに使う所だったから全く気づかなかったわ。
オーフェリア「………確かにそれもそうね。八幡、【戦律の魔女】、悪いのだけど、私は庭園に行ってくるわ。もしかしたら時間を忘れてしまうかもしれないから、2人はお出かけしていても良いわよ。」
八幡「おう、分かった。ゆっくり見て来い。」
シルヴィア「行ってらっしゃい。後、オーフェリアさん。私のことはシルヴィでいいよ。いつまでもその呼び方じゃあぎこちないからさ。」
オーフェリア「………分かったわ。ならシルヴィアと呼ばせてもらうわ。」
シルヴィア「うん、それでも良いよ。」
オーフェリア「………じゃあ行ってくるわ。」
………綺麗な花も沢山あると思うから、写真も撮ろうかしらね。
オーフェリアsideout
ーーーーーー
シルヴィア「なんか嬉しそうだったね。」
八幡「それはお前もじゃないのか?仕組んでたんじゃないのか?」
シルヴィア「人聞きの悪いこと言わないでよ。確かに八幡くんとは2人きりできたかったけど、私そこまでする程人間捨ててないもん!」
八幡「分かってるよ。純粋に言っただけだろ?」
シルヴィア「勿論。こういう時くらいでしか、オーフェリアさん素顔出さなそうだから。」
八幡「……確かにな。今のところオーフェリアの素顔を知っているのは、俺とシルヴィアくらいだからな。」
シルヴィア「………私たちもどこかに出掛ける?」
八幡「目的もなくぶらつくのはいつもの事だから慣れてるが、どこ行くんだ?」
シルヴィア「それを探す旅っていうのは?」
八幡「ほう………面白そうだな。じゃあ行くか。」
そして俺たちはオーフェリアに書き置きを残して、俺たちがこの1週間で楽しめそうなところを探す旅に出た。