シルヴィア「まだ結婚してないよ!!」
八幡side
イタリア料理のフルコースを食べ終えて部屋に戻ったら、そこには俺も初めて見る、六花の夜景が見えた。例えるなら、空の星をそのまんまコピーしたような感じだ。そしてこのエルナトが摩天楼といった所だろう。
中々に絶景だ。こんな景色は……まぁ拝める機会は空を飛べばあるだろうが、そんなにはないだろう。
シルヴィア「綺麗だね……クインヴェールには高い所はあっても、ここまでは見れないからすごく綺麗に見えるよ。」
八幡「そうだな。此処が六花の中にあるからっていう意味もあるが、こういう景色はそうそう体験はできないな。」
オーフェリア「………こんな景色、リーゼルタニアでも拝めないわね。」
おそらく千葉でも無理だろう。まず千葉にはこんなデカイ高層ビルは無いからな。高いのはあってもそこはホテルかどうか分からんからな。
シルヴィア「こんな景色をお風呂に入りながら眺められたら最高だろうね〜。」
八幡「ならすればいいんじゃないか?ここの風呂にも窓はあったから眺めながら入浴を満喫することもできるだろ。」
シルヴィア「おぉ、それ良いね!じゃあ1週間の楽しみが1つ増えたね♪」
どうやら俺の提案はOKみたいだ。
シルヴィア「じゃあ八幡くん、お先にお風呂どうぞ♪八幡くんが言ってくれたんだから、お先は八幡くんが景色を楽しんで来て。」
八幡「いいのか?先はシルヴィが入りたかったんじゃないのか?」
シルヴィア「確かにそうだけど、明日の水着についてオーフェリアさんと相談しておきたいんだ。」
オーフェリア「………水着なんて着る機会が無かったから。シルヴィアと話し合ってイメージしておこうって決めてたの。」
八幡「そうだったのか……じゃあお先に風呂入ってくる。なるべく早く上がるようにするわ。」
シルヴィア「気にしなくていいから、ゆっくり浸かってて大丈夫だよ。」
オーフェリア「………シルヴィアの言う通りよ。時間がないわけではないのだから、のんびりしていると良いわ。」
………なんか気を遣わせたか?まぁいい、俺も少しのんびりしたいって思ってたから、少しだけ湯に入る時間を長くするか。
八幡sideout
シルヴィア&オーフェリアside
シルヴィア「行ったね。」
オーフェリア「………行ったわね。」
シルヴィア「じゃあ、水着の事を話そうか………には、ならないからね?」
オーフェリア「………」
シルヴィア「オーフェリアさんさ、八幡くんが入ってる間にお風呂入りに行くつもりでしょう?」
オーフェリア「………その通りよ。」
シルヴィア「あのね、その如何にも何を当たり前なことを聞いてるの?っみたいな顔をしないでよ。当たり前じゃないからね?」
オーフェリア「………じゃあシルヴィアはどうするの?」
シルヴィア「わ、私?私なら許可を取って、八幡くんが良いって言ったら入るけど……」
オーフェリア「………律儀なのね。」
シルヴィア「オーフェリアさんが八幡くんに対してオープン過ぎるだけです!」
シルヴィア(この子は本当に………八幡くんとオーフェリアさんのなれそめは知ってるけど、どうやったらこんなにも懐くの?オーフェリアさんの経緯が知りたいものだよ。)
オーフェリア(………やっぱりシルヴィアは手強いわ。彼女を納得させるのは中々の試練ね。でも、この1週間しかない期間、唯一八幡と居られる時間。なるべく一緒に居たいもの、使える物は全て使うわ。)
オーフェリア「………シルヴィア。」
シルヴィア「ん?なに?」
オーフェリア「………この1週間、お願いよ。八幡と一緒に居られる時間を少しでも長くしたいの。この1週間だけは大目に見てくれないかしら?」
シルヴィア「だからってお風呂まで一緒はどうかと思うけどね。」
オーフェリア「………長くいたいっていうのは本当よ。だから、物で釣るような感じになってしまうのだけど………」
すると、オーフェリアさんはポケットから1枚の折りたたんである用紙を渡して来た。
中身を見ると………
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お一人様コース
プールで体験!短めトライアスロン!!
泳ぐ!漕ぐ!走るをプール内で実施!!頑張って最速を目指そう!
お二人様コース
協力してゴールしろ!
水中歩きと水上歩き!!
水中歩きは必ず潜って歩くこと!顔が出ている時は歩いちゃダメだ!
水上は浮島の上で歩くこと!落ちたらすぐに戻って歩こう!
カップルコース
どれだけ長い間潜っていられるか!我慢比べ対決!!
登録してくれた全カップルがスタートと同時に水の中に入って出て来るまでの時間を競います。片方が出ても、もう片方が出てなければ続行です!
コースで1位を取った方は、入場料と参加料を返金!!やってみませんか!?
参加費:1,000円
(お二人、カップルの場合は1人500円とします。)
春休みの思い出に、応募しよう!!
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シルヴィア「………オーフェリアさん、これはどっちに参加しろって言いたいの?」
オーフェリア「………カップルしかないと思うのだけど。」
シルヴィア「………オーフェリアさんは私たちに何をさせる気かな?」
オーフェリア「………?」
ま、まさかの天然?もしかして純粋な意味で?
シルヴィア「ふ、ふぅ〜ん……そ、そっかぁ……」
オーフェリア「………因みにだけど、貴女は何をさせられると思っていたの?」
シルヴィア「うぇ!?べ、別に何も思ってないよ!?ただ、どっちをやらせるのかなぁって思っただけ!」
オーフェリア「………そう。」
あ、危ない……気付かれてなかった。
シルヴィア「………ま、まぁこれの詳細は分かりました。ではオーフェリアさん、判決を致します。」
オーフェリア「………」
シルヴィア「明日から一日置きなら良いよ。毎日はダメ。私も流石にそれは許可できない。」
オーフェリア「………ありがとう、シルヴィア。」
シルヴィア「もう、仕方ないからだよ。」
八幡「はぁ〜スッキリした〜。次に入る奴いいぞー。色んなオプションがあって思ってた以上にリラックス出来た。」
その後私がお風呂に入りに行ったら、普通、ジャグジー、電気の3種類があって予想以上だった。
うん、これはリラックス出来るね。