学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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今回は番外編ということで界龍の面子を出しました。




師のいない学院

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

星露「うがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

セシリー「はぁー、また始まったよー……」

 

 

セシリーside

 

 

皆おはよー、セシリー・ウォンだよー。今師父がとんでもないことになってると思うけど、大体予想つくよねー。あたしも理由としては当てはまるんだけど、師父ほどじゃないからねー。

 

 

星露「何故こうも1日が長く感じるのじゃー!!八幡が界龍を1週間離れるとは聞いたが、長過ぎるであろう!!しかもなんじゃ!?歌姫殿と泊まりがけでデートとは!?弛んでおるわ!!」

 

セシリー「でもさー、そう言って大師兄に刺客として模擬戦やらせてたけど、相手にもなってなかったじゃーん。八幡ってば確実に強くなってるし、まだ成長段階だよー。」

 

星露「ぐぬぬ……弟子にも入ってはくれんし、飯を作る機会も大幅に減ったのじゃ。妾は早うあの青椒肉絲が食べたいのじゃ………」

 

 

………師父ってホント八幡の料理の事になると、威厳がなくなるんだよねー。この前なんて飯抜きだーって八幡に言われたら、足にしがみついてたしねー。しかも学院内の廊下で。門下も目を開けてたなー。

 

 

陽乃「でも仕方ないんじゃないのー?あの2人は今や六花1のカップルなんだから。『実力と愛を兼ね備えた最強カップル』なんて雑誌にも乗るくらいなんだから。」

 

セシリー「あっ、陽姐ー!でもあたしも八幡の料理食べてないからさー、ちょっと恋しくなってきたんだよねー。1週間のうちまだ3日しか経ってないけど、陽姐は平気なのー?」

 

陽乃「なんてゆーかねー、あんまり期待しないことかな。ほら私たちってさ、結構八幡くんの料理ねだってたじゃない?それをなくして手伝いとかしたら、割と食べさせてくれるんだよ。」

 

 

でもなー……あたしが台所に立とうとしたら、八幡ってば座ってていいって言うからなー。

 

 

冬香「あら?師父、皆様もおはようございます。こんな朝はやくからどうされたのですか?」

 

星露「うむぅ……八幡の料理が食べどうなってのう。」

 

セシリー「それで絶賛落ち込み中なんですよねー。」

 

冬香「そうだったんですか。確かに八幡さんの作る料理はどれも素晴らしいお味でしたからね。食べたくなるのも分かります。」

 

星露「余裕じゃのう……」

 

冬香「私はそこまで執着があるわけではないので。勿論、許可をいただけるのなら、ご一緒させてはもらいますが。」

 

セシリー「冬香さんの場合、紅茶とケーキのセットだからねー。ホント羨ましー。」

 

冬香「お1つ差し上げようと八幡さんのお部屋に入る前に思っているのですが、どうも忘れてしまうみたいで。八幡さんの作るケーキの美味しさとお話に夢中になってしまうせいでしょうかね。」

 

陽乃「確かにそれはあるかもね。八幡くんってばお菓子作りも上手いからねー。私も作る時あるけど、あの手際の良さ見たら自信なくすよ。」

 

 

八幡って一体何を目指してるんだろう?武術は達人並で料理も出来るし、歌も歌える。将来は何になる気なんだろうねー?

 

 

星露「はぁ………最近の八幡は付き合いが悪過ぎるのじゃ。」

 

陽乃「そりゃあシルヴィアちゃんがいるからね。」

 

 

うーん、確かに彼女が出来たらそっちの方に意識行くよねー。それが【戦律の魔女】だったら尚更ほっとけないよねー。

 

 

星露「決めたのじゃ!八幡が帰ってきたら、模擬戦するのじゃ!稽古ではなくのう!!」

 

冬香「八幡さん受けるでしょうか?私は受けないと思うのですが………」

 

星露「受けざるを得ない状況を作るのじゃ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小苑「呆れたのう。それで八幡が釣れるわけないじゃろうて。」

 

セシリー「あっー!2代目様じゃーん。おはようございまーす!」

 

陽乃「小苑さん、おはようございます。」

 

小苑「うむ、おはようじゃ。」

 

冬香「おはようございます、小苑様。お茶をお持ち致します。」

 

小苑「よいよい、気を使うでない。」

 

セシリー「それよりも2代目様ー?釣れるわけないってどういう事ですか?」

 

小苑「簡単な事じゃ。それを言ってしまえば、飯抜きと言われるのが確実じゃろうからな。将棋でいう、王手に詰みという所じゃな。」

 

 

あぁー、確かに八幡ならそれ言いそうかもー。だとしたら師父って八幡に勝てなくない?

 

 

星露「ならば妾はどうしたら良いのじゃ?」

 

小苑「おとなしく待つことじゃな。待つのも修行の1つじゃ。」

 

冬香「中々奥深いのですね。」

 

陽乃「……あっ、そういえば小苑さんの使ってる武術は何なんですか?」

 

小苑「儂のか?儂の使っている武術は形意拳と呼ばれる中国武術に伝わる内家拳の代表格の武術じゃ。」

 

小苑「まぁ儂が若い頃に使っていた武術はコレじゃが、今は大体の武術は嗜んでおる。八幡に詠春拳を教えたのも、彼奴の根本的な動きが大胆なものではないと分かったからじゃ。今は違うがのう。」

 

冬香「では八幡さんに詠春拳を教えたのは、小苑様なりに彼を見ての判断だということですか?」

 

小苑「まぁの。まあこれに限らず、彼奴も他の武術に手をつけているようじゃがのう。ここの生徒を見れば分かるわい。着々とチビの門下以外の生徒が序列に上がってきておるからのう。今では3割超えておるのではないか?」

 

 

………確かに今の在名祭祀書の中に元序列外の子は結構いるよねー。最高で26位の呂ちゃんだからねー。それにしても………

 

 

星露「また言いおったなお主はー!!」

 

小苑「ほっほっほ、やっぱりお主をイジるのは楽しいのう。」

 

 

まーたやってるよ。師父も2代目様も飽きないよねー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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