シルヴィアside
はぁ……あの店員といい店長といい、ゴリ押しという名の熱血さでOKしちゃったけど、本当に私の家名なんかでいいのかな?もっとマシな名前とかありそうなんだけどなぁ。
あっ!なら次に黒の新種が出てきたら、名前をハチマンにしてもらおっと♪白ならランドルーフェンっていう名前をつけてもらおう♪よぉ〜し、なんかやる気になってきたぞ〜!
………私が作るわけじゃないのにね。
八幡「どうだシルヴィ、中々良い所だと思わないか?俺もオーフェリアに紹介されるまでは知らなかったから、初めて入った時は驚かされたもんだ。」
シルヴィア「うん、私も気に入っちゃったよ。お花畑って感じではないけど、お花の王国って感じがする。」
なんかこんな感じのお花屋さんって初めてだなぁ。いつもCMとかで見るのは、季節に合わせた花の宣伝ばっかりだから、こういう四季折々の花を眺められるなんて中々ないよね。オーフェリアさんが勧めるわけだよ。
シルヴィア「でも、本当にいろんな花があるんだね。ここの季節は春だけだけど、春だけでもこれだけの種類があるんだね。全く知らなかったよ。」
八幡「俺も全く同じことを思っている。世界中にある花を合計したら何種類あるんだろうな?まぁすぐに出てくるんだろうが、こんな花があるんだとは思うだろうな。」
シルヴィア「うん、きっとそうだね。」
こんな風に、ちょっと違う場所でのんびりするのも良いかもね。いつもは家の中でだけど、森林浴とかそんな場所でのんびりしてみたいなぁ。家の近くにならそういうところありそうだから探してみよっと。
八幡「………今度ピクニックでも行くか。家の近くになら、少しは緑の多い場所あるだろうしな。」
シルヴィア「え?八幡くんも同じ事考えてたの?」
八幡「ん?その口振りはシルヴィもか?」
シルヴィア「うん。森林浴でもしながらのんびり出来たらな〜って。ピクニックかぁ〜……良いね!今度落ち着いた時期になったら行こうよ!」
八幡「おう、そうだな。」
よしっ♪
シルヴィア「それにしてもオーフェリアさん、花に夢中だね。あんなに好きなんだ………」
八幡「あぁ。俺がアクセサリー作り終わって帰ってきた時でも、まだ観察してたからな。まぁあの時は初めて入ったからしょうがないかもしれないが、今日もよく見てるなぁ。」
そ、そんなに?まぁ私たちから見れば本当によく観察しているって感じしか分からないけど、あれで分かるのかな?
八幡「オーフェリアが花に夢中になってる間に、俺たちは創作教室に行って何か作るか?」
シルヴィア「あっ、そういえばこのお店はそういうのも出来るんだったね!うん、やってみたい!」
八幡「じゃ、いくか。」
ーーー創作教室ーーー
八幡「すみません。アクセサリーを作りたいんですけど……」
店員「はーい、分かりましたー♪ちょっと待っててくださいねー。」
………随分とのんびりした店員さんだなぁ。
店員「お待たせしました。創作の方ですね?何をお創りになられますか?」
八幡「あー……そういやあんま考えてなかったな。シルヴィは決めてるのか?」
シルヴィア「私は指輪!八幡くんとお揃いのを作りたいなぁ〜って。」
八幡「あぁ、それの事か。なら俺は髪飾りでも作るか。シルヴィの髪色からしてみれば、黄色か青色とか似合いそうだな。」
私の事よく見てくれているんだなぁ♪ふふふっ、なんだか嬉しいっ♪
店員「お決まりになりましたね?では次に………」
その後もちょっとしたやりとりがあって、創作に移った。指輪ってかなり難しいんだね。八幡くんがいかに器用かっていうのが分かったよ。でも歪な形にはなってないと思う。
八幡くんは経験しているだけあって上手に道具を使っていた。うぅ〜ん、最初は普通の白い玉が花の色素を使って黄色になってから黒のペイントを塗るだけであんなにオシャレになるなんて………しかも模様が楽譜になってる。これ私に合わせたって事だよね?
嬉しいなぁ………よし、私も八幡くんに負けないように頑張って作らないと!