学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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昼ご飯と故郷への想い

 

 

オーフェリアside

 

 

………八幡の料理、久々だわ。《鳳凰星武祭》後以来かしら。あの日は確か……そうだわ。あの3人の粛清のお礼としてデートをした日に料理をするって聞いたから、私が食べたいと言ったら約束してくれたのよね。

 

………そしてそれを思い出した日に連絡を入れてOKを貰って界龍に行ったんだったわね。あの時の炒飯と唐揚げとサラダは本当に美味しかったわ。

 

 

シルヴィア「それにしても、八幡くんの部屋に行くのは随分久しぶりな感じがするなぁ。前に来たのはいつだっけ?」

 

八幡「いやいや、お前さんよ。学園祭を回る時泊まりに来ただろう。もう忘れましたか?

 

シルヴィア「あっ、そうだった♪」

 

八幡「そうだったじゃねぇよ………日はそんなに経ってねぇぞ?なんで忘れちまうかねぇ?」

 

シルヴィア「いやぁ〜八幡くんと過ごす学園祭デートの時間が濃密過ぎてつい……」

 

 

………シルヴィア、それだと学園祭のやっている間だけしか楽しんでないことになるわよ。晩ご飯や就寝の時は楽しくなかったのかしら?

 

 

八幡「まぁ兎に角、部屋に入ったら食材の確認してから作るから時間少しかかるが、いいか?」

 

オーフェリア「………作ってもらう側の私たちが文句を言う訳ないわ。」

 

シルヴィア「オーフェリアさんの言う通りだよ。八幡シェフ、美味しいのを期待してます♪」

 

八幡「よし、任しとけ。」

 

 

ーーー八幡の部屋ーーー

 

 

八幡「数週間ぶりにただいまだな、俺の部屋よ。今から数週間ぶりに掃除してやるからな。」

 

シルヴィア「ふふふっ、八幡くんなんか張り切ってるね。お昼ご飯よりもそっちがメインだったりして?」

 

八幡「流石にそれはないが、綺麗にしておいて損はないだろ?」

 

オーフェリア「………確かにそうね。ものが整っていた方が居心地も良くなると思うから。」

 

 

「………(まん)

 

八幡「………ん?」

 

シルヴィア「どうかしたの?」

 

八幡「いや、今誰か叫ばなかったか?」

 

オーフェリア「………何も「八幡〜〜!!」………聞き間違えじゃなかったようね。」

 

 

………貴女がここに来るとは思わなかったわ。

 

 

星露「は、八幡よ……お主何故ここに?」

 

八幡「いや、今日は偶々界龍に行こうって話になったから来ただけだ。別に他意はないぞ?」

 

星露「部屋に来たということは………昼飯を用意するということじゃな!?」(クワッ!!)

 

八幡「………はぁ、あぁそうだよ。それで?それがどうした?なんとなくというか、予想はもうついてるけど一応聞いておこう。」

 

星露「妾にも食べさせてほしいのじゃ!!」

 

 

………こんな【万有天羅】は初めて見たわ。会議の時とはまた違う感じね。

 

 

八幡「わーったよ。だからこれ以上騒ぐな。」

 

星露「やったのじゃ〜!!久々に八幡の飯が食えるのじゃ〜!!」

 

八幡「………こんな感じになっちまったけど、いいか?ダメなら摘まみ出すが……」

 

シルヴィア「いいよいいよ、気にしないから。それにもう見慣れてるしね。」

 

オーフェリア「………ポンコツ生徒会長ね。私も別に気にしてないから八幡の好きにして。」

 

 

………自立して生活していけるのかしら?あの子は。親というわけではないけれど、とても心配だわ。

 

 

ーーー30分後ーーー

 

 

星露「♪〜楽しみなのじゃ〜♪」

 

セシリー「いやー今日はラッキーデーだねー!」

 

虎峰「シ、シルヴィアさんがこんなに近くに……」

 

陽乃「気絶しないでよ虎峰くん?あっ、八幡くん。盛り付け終わったら私に頂戴ねー、持ってくから。」

 

 

………いつの間にか、私たち3人から7人に増えていったわ。賑やかになったわね。

 

 

八幡「すみません陽乃さん、助かります。あっ、シルヴィ、そこのレタスちぎっておいてくれ。」

 

シルヴィア「分かったよ〜。じゃあトマトとチーズも切っておくね。ハムもカットしたの入れておく?」

 

八幡「頼む。オーフェリア、そっちはどうだ?」

 

オーフェリア「………問題ないわ。後は具材に火がよく通ったのを確認するだけよ……….味の確認をお願いしてもいいかしら?」

 

八幡「おう……んん、いい感じだ。このスープ美味いな。レシピ教えてくれよ。」

 

オーフェリア「………えぇ、分かったわ。」

 

 

………悪くないわね。こうやって肩を並べて料理を作るのも。

 

 

ーーー10分後ーーー

 

 

八幡「よしっ、出来た!んじゃ食べるか。」

 

星露「やっと食えるのじゃ〜!!」

 

セシリー「あぁ〜久しぶりだなぁー!!」

 

虎峰「シルヴィアさんの料理………シルヴィアさんの料理………」

 

陽乃「虎峰くん、怖いからやめてよ。でも本当に美味しそうだね〜。」

 

オーフェリア「………食欲をそそるわね。八幡、お願いするわ。」

 

シルヴィア「音頭をお願いします、八幡くん。」

 

八幡「あいよ。じゃ、いただきます。」

 

 

「「「「「「いただきます!」」」」」」

 

 

………こんな風に大勢で食べるのも久しぶりね。リーゼルタニアの修道院を思い出すわ。

 

 

………この前行った時は元気そうだったけど、今も元気かしら?

 

 

いいえ、きっと元気にしているはず。私もユリスと同じように仕送りをしているからだいぶ楽になっていると思うわ。

 

 

………今度の長期休暇も行ってみようかしら。

 

 

八幡「………オーフェリア、早く食わねぇと冷めちまうぞ?後、急がねぇと星露に全部食われちまうから気をつけろよ。」

 

オーフェリア「………えぇ、分かったわ。」

 

 

次に行った時は、手料理をご馳走してあげたいわね。あの子達も喜びそうな料理を勉強しなくてはね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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