学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

443 / 609
ヘルシーな昼食

 

 

シルヴィアside

 

 

全くもう!皆して八幡くんを取り合うんだから!八幡君は私の彼氏なんだから優先権は私にありますっ!

 

過ぎたことはもう置いておこうか。私を含めた3人はレヴォルフを出て商業エリアに来ています。理由は昼食を食べるため。この旅行中は色んなのを食べたけど、他に食べてないのってなんだろう?

 

 

シルヴィア「ねぇ八幡くん、今まで行ってきたお店以外でどこか無い?」

 

八幡「あるにはある。だが俺はオススメしないな。」

 

シルヴィア「え?どうして?」

 

八幡「俺たちが作る時はバランスが取れていたからいいが、外食だとメインしか食べないからどうしても野菜が足りなくなる。今までのを振り返ったら、少しヘルシー系なのを食べてみてもいいと思ってる。」

 

オーフェリア「………確かにそうね。私は最初の日の昼食は食べてないけれど、それ以降はカロリーの高そうな食べ物ばかりだったわね。」

 

 

成る程………それは確かに盲点だったなぁ。うん、八幡くんに賛成。だって八幡くんに太った所なんて見られたくないから!

 

 

オーフェリア「………でも都合よくあるかしら?野菜メインのお店だなんて。」

 

八幡「別に野菜にこだわる必要はないと思うぞ。カロリーの低い食材は肉にもあるからな。例えば馬肉とか鹿肉は牛や鳥に比べてないと言っていいくらい低カロリーだからな。」

 

シルヴィア「さすが八幡くん、いろんなことを調べてるんだね。」

 

八幡「料理は俺の数少ない趣味の1つだからな。それに……ん?なぁ、あの店はどうだ?」

 

2人「?」

 

 

ーーーリピルカーーー

 

 

八幡「看板見れば分かると思うが、野菜メインの品を出してくれるみたいだ。」

 

シルヴィア「良いねぇ!賛成!」

 

オーフェリア「………私も賛成よ。」

 

 

ちょうどいいタイミングで良いお店があってラッキー♪

 

 

 

 

 

店員「いらっしゃいませー!あっ………3名様でよろしかったですか?」

 

 

?今の『あっ』って何だろう?

 

 

八幡「はい。」

 

店員「ではお席へ案内します。」

 

 

私たちが案内されたテーブル席は窓際から離れていて一通りが少し少なそうな場所だった。これはこれでありがたい。だって、周りから注目されていたまんまだったら食べ辛いからね。

 

 

店員「ではこちらメニューになります。お決まりになりましたらそちらのボタンを押して下さい。ごゆっくりどうぞ。」

 

 

 

 

八幡「さて、何にするか……」

 

シルヴィア「へぇ〜意外と種類があるんだね。」

 

オーフェリア「………どれも美味しそうだわ。」

 

 

ーーー5分後ーーー

 

 

ピンポーン

 

 

店員「お待たせいたしました。ご注文をお伺いします。」

 

八幡「ひとくちキッシュのジャガイモとカボチャとキノコを1つずつ。ロールキャベツのスープを1つ。野菜スープを1つ。いも餅を1つずつ。以上です。」

 

店員「かしこまりました。それではお作りいたしますので、少々お待ちください。」

 

 

そして店員さんはまた厨房の方へと戻って行った。

 

 

このお店は当たりかもね。内装も外装も綺麗だし、メニューも少しおふざけな感じが含まれてあったから好感が持てる。

 

 

八幡「しかし、明日以降はどうする?明日はクインヴェールに行くからいいとして、その次だ。なんも予定がないぞ。」

 

オーフェリア「………エルナトで過ごすのは無理があるわね。1日中にいても退屈になるだけだわ。」

 

シルヴィア「そう言われると、確かに行くところがなくなっちゃったね。他に何処かあったかなぁ?」

 

八幡「他学園に押し掛けるか?」

 

シルヴィア「やめなよ〜絶対ビックリするから。それに、そんな事したらオーフェリアさんが可哀想だよ。生徒会長になったとしても、周りからは【孤毒の魔女】って印象が強過ぎるんだから。」

 

八幡「いや、冗談だよ?俺がそんなことするわけねぇだろ。」

 

オーフェリア「………私は周りのことなんて気にしないわ。私が信頼している人を信じるだけだもの。私の中で信頼している人は3人だけ……言わなくても分かるわよね?」

 

八幡「俺は分からんから教えてくれ。教えてくれたら食材の一口食べさせてやる。」

 

オーフェリア「………口移しで?」

 

八幡「おい、流石にそれは冗談キツイって。一つやるって意味だよ。俺の頼んだキッシュを。」

 

オーフェリア「………遠慮しなくてもいいのよ?」

 

八幡「誰がいつ遠慮したよ?彼女がいる前で他の女に口移しで食べさせるバカいるか?シルヴィも黙って俺をガン見しないでくれ。大丈夫!やらないから!」

 

 

………ふぅ、しょうがないなぁ。まぁ冗談だっていうのは分かっていたからいいけど、もし本当にやっていたら………八幡くんの唾液が全部なくなる所だったよ?勿論、私の口の中にね?

 

 

ーーー10分後ーーー

 

 

店員「失礼いたします。こちら一口キッシュ、カボチャです。」

 

シルヴィア「はーい♪」

 

店員「キッシュのジャガイモです。」

 

オーフェリア「………私よ。」

 

店員「キッシュのキノコです。」

 

八幡「はい。」

 

店員「続いてロールキャベツのスープです。」

 

オーフェリア「………私よ。」

 

店員「続いて野菜スープです。」

 

シルヴィア「はい。」

 

店員「最後にいも餅です。以上でご注文はお揃いでしょうか?」

 

八幡「はい。」

 

店員「ありがとうございます。ではごゆっくりお寛ぎください。」

 

 

八幡「美味そうだな。野菜だけでもこんなに違うんだな。作り方なんだな……」

 

オーフェリア「………そうね。私も料理の勉強をしてみようかしら?」

 

シルヴィア「私もそう思っちゃった。でも今は食べようよ!八幡くん、お願い!」

 

八幡「俺じゃなくてもいい気がするんだが?」

 

シルヴィア「雰囲気の問題だよ!ほら早く!」

 

八幡「分かった分かった。それじゃ……いただきます。」

 

2人「いただきます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。