そしてーーー
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では、どうぞ!
八幡side
八幡「………んっ……ここは?」
起き上がった八幡。だがそこは、界龍とは思えない程に殺風景で何もない空間だった。下も上も真っ白な空間だった。
八幡「………ここ何処だ?、どうやって出りゃいいんだ?」
???「カーカー。」
背後からカラスの鳴き声が聞こえたから振り向いて見ると、そこには普通のサイズより、ふた回りくらい大きいカラスがいた。
???『貴殿が、新しい主人か。』
八幡「………え?誰だ?どっから?」
???『目の前にいるのが分からんのか?それともふざけているのか?』
どうやら目の前にいる大きいカラスが声の正体みたいだ。テレパシーかよ。
八幡「………お前?」
???『いかにも。拙僧、
八咫烏?日本神話の?あっ、確かに3本足に3つ目だ。
ていうか…………え?憑く?どゆこと?
八咫烏『貴殿の戦、拝見させてもらった。拙僧は貴殿が気に入った。それ故に、拙僧は貴殿に憑く。』
八幡「いやいや、訳が分かんねぇよ。そもそも、お前いつから試合見てたんだよ。」
八咫烏『最初からだ。もっと言えば、貴殿が力に目覚めた時から中に憑いていた。』
八幡「……なら何でもっと早く話しかけなかったんだ?出来ただろ?」
八咫烏『それは拙僧が憑くに値するか見極めが重要だったのだ。貴殿が拙僧の力を振るうに相応しいか見極めていたのだ。拙僧のこの目は、天・地・人の全てを見通す目なのだ。黒く輝きを放つその眼と、強者に立ち向かう強き魂。体内の奥に眠る
八幡「んなこと言われてもな……俺、お前の力なんて分かんねぇし……」
使うってどうやって?飛ぶの?
八咫烏『貴殿は気づいていないだろうが、先の戦で受けた雷光で無事だったのは、拙僧の力を貴殿が強制的に引き出したからだ。』
八咫烏『拙僧の地の力を使い、地より力を借りたのだ。故に貴殿は、拙僧の力をすでに使えるのだ。意識して使用すれば役に立とう。でなければあれほどの雷光、無事では済むまい。』
え?もしかしてお前のおかげなの?あのインチキ妖刀じゃなくて?え?そうなの?
八咫烏『《不幸中の幸い》っというやつだな。貴殿ならば、拙僧を自由に使いこなすことが出来よう。』
八幡「…………分かった。まぁ、よろしくな。八咫烏。」
八咫烏『うむ。拙僧の力は、必ず貴殿の力添えになるだろう。』
八咫烏『さて、拙僧の話は終わった。現世に戻りたいであろう。すぐに送ろう。』
八幡「おぉ、助かる。」
八咫烏『拙僧はいつでも此処におる。現世の方では会話が出来んのでな、いつでも会いに来るがいい。さらばだ。」
そう最後に言い終わると、八咫烏が銀色に輝き始め、俺は目を瞑った。
八幡「…………ん?」
知らない天井だ……だが作りは中華風だ。多分ここは医療室だな。薬臭い。
もう夜だった。時計を見ると日付が変わっていて、夜中の3時を回ろうとしていた。
……マジかよ。3日も大爆睡?そんなに寝てたの俺?嘘だろ?
まぁあんな戦って疲れたのって今までになかったからな。ていうか初めてだしな。そんなの当たり前か。
それにしても……ここの真夜中って星が見えるのか………意外だな。都会って光多いから見えないかと思ったんだが、俺の元住んでた場所も見れないけど。
八幡「……俺、勝ったんだよな。」
あぁ〜、少しのんびりしたいな〜。でも学校あるしな〜。サボった分メッチャ勉強しねーと追いつけねーよな。
ま、寝てからでも考えるか。
そうして、また布団を身体に被って眠りについた。けど………
八幡「今起きたばっかだから、全然眠くねぇ。それ以前に………」
ぐうぅぅぅ……
八幡「メッチャ腹減った………」
こうして八幡は、こんな時間に起きたことを空腹の音と共に後悔していた。
八幡「早く……朝になんねぇかな。」
次は、空腹と冒頭の十二人の皆さんが登場します!