続いての閑話はこの方です!
シルヴィアside
新年度が始まって2週間が経った。八幡くんから聞いたんだけど、界龍の入学式は少し騒ぎになったんだって?詳しいことはあまり聞いてないけど、いつかは八幡くんから聞き出します!私の学園は至って普通の入学式を終えることが出来ました!まぁ、新入生からの質問攻めはかなり多かったけど……八幡くん関係のことで。
今日は週に1度のデートDay♪こう見えて普段はあまりデートとかしないんだよ?週1が基本で多い時は2〜3回する時もある。今時期は少し忙しいから週1が限界かな。
シルヴィア「視線が増えるよね〜この時期。」
八幡「あぁ。どの学園にも新入生が入ってるからな。1週間前もそうだったが、こうも見られ続けるのはな……慣れたとはいえ、少し居心地が悪いな。」
シルヴィア「やっぱり苦手なのは治らないんだね。」
八幡「そう簡単に克服できたら、俺は界龍に来てない。ずっと千葉にいただろうよ。」
シルヴィア「………そうだね。」
うん、確かにその通りだ。でも八幡くんが経験した事ってそう簡単に克服できるものじゃない。ゆっくり時間をかけないと治らないものばかり。
あの頃の八幡くんは心の傷が特に酷かった。人を信じられない、特に女の子。軽い人間不信にまで陥っていた。でも六花に来てからは界龍の皆や他学園の代表たちと関わるようになってから随分と変わった。
八幡「俺がこんな風になれたのも、シルヴィのおかげだ。あの時、あんな言葉を掛けてくれたから俺は立ち直れた。」
シルヴィア「やめてよ///もう3年半前も前の話でしょ〜!」
八幡「ふっ……そうだな。」
シルヴィア「ホラッ!デートは始まったばかりなんだから早く行こっ!」
ーーー昼頃ーーー
シルヴィア「意外と面白かったね!」
八幡「興味なかったから触れずにいたが、いざ見てみると迫力あるもんだな。」
シルヴィア「本当にCGなのか疑いたくなるね!誰かの魔法だったりして?」
八幡「あり得るな。」
さて、時間もいい頃だし、そろそろお昼ご飯にしないとね。
シルヴィア「八幡くん何処かでお昼g「あ、あの!」……ん?」
突然声を掛けられた……見たところ星導館学園の制服を着ていた。休みなのに制服を着るなんて……新入生かな?
「突然すみません!比企谷八幡さんとシルヴィア・リューネハイムさんですよね?」
八幡「あぁ、そうだが?」
シルヴィア「私たちに何か用かな?」
「実は……お会いしてもらいたい人物がいるんです。お手数をお掛けしてしまうのですが、着いてきてはもらえませんでしょうか?」
うーん……こういう手合いかぁ。今までも少なからずあったんだよね〜。今から病院までってパターンが。
シルヴィア「八幡くん、どうしよう?」
八幡「……場所は?」
「商業エリアの北側にある○○です。」
シルヴィア「商業エリア?私たちが今いる所なのにどうしてわざわざ君が?」
「……本人は会うのに心の準備がいるそうなので。こうして私が代理で来ました。お願いです、会ってはもらえないでしょうか?」
八幡「分かった、案内してくれ。」
「っ!ありがとうございます!こちらです、着いてきてください!」
八幡くん、速攻で決めちゃったけど、どういうつもりなんだろう?
ーーー商業エリア北側・○○ーーー
「このお店です。このお店の個室にいますので、そこまでご案内します。」
へぇ〜来たことなかったなあこのお店。今度もう一回来てみようかなぁ。何があるのかも知りたいし。
ーーーとある個室ーーー
「着きました、こちらにいます。私は席を外しますので、失礼致します。」
シルヴィア「あれ、一緒にお茶しないの?」
「はい……失礼します。」
???
八幡「まぁいい……比企谷八幡という者ですが、入ってもよろしいでしょうか?」
『………どうぞ。』
八幡「っ!……どういうつもりだ。」
シルヴィア「え?」
八幡くんはさっきの口調が嘘に見えるくらい戸を乱暴に開けた。私も八幡くんに続いて入った。目の前にはあの子と同じ星導館の制服を着ている女の子がいた。でも、何処かで見たことあるような……
八幡「よう久しぶりだな……比企谷。」
小町「………お久しぶりです。」
比企谷!!?じゃあもしかして……八幡くんの妹さん?
八幡「友人を使うとはな……お前らしいやり方だ。」
小町「………」
………なんか私、場違いじゃないかな?
シルヴィア「えっと……私いない方がいいかな?もし邪魔だったら家に帰ってるよ?」
小町「いえ、シルヴィアさんにも聞いて欲しいです。私とお兄………比企谷さんの会話を。立会人も居ないので。」
八幡「立会人?将棋でもねぇのにそんな奴いらねぇだろ。」
シルヴィア「まぁまぁ八幡くん、落ち着いてよ。これじゃあ話なんてできないよ。」
八幡「そもそも俺は2年前に言ったよな?それを分かってて俺たちを呼んだのか?」
小町「………はい、どうか聞いてもらえないでしょうか?お願いします。」
シルヴィア「八幡くん、聞いてあげたら?」
八幡「………」
シルヴィア「この子も勇気を出してここまで来たんだよ。話は聞いてあげようよ。」
八幡「俺の話を一切信じなかった奴の話を聞けって言うのか?虫が良すぎるだろ。」
シルヴィア「それでも、だよ。八幡くんが何を言ったのかは分からないけど、立ち直るのに時間がいるのは八幡くんが1番分かってるでしょ?」
八幡「………」
小町「……お願いします!」
彼女は頭を下げ続けている。
八幡「……分かったよ、話を聞くだけだ。今後何をするかまではその時に決める。」
シルヴィア「うん、ありがとう。君もこれで良いかな?」
小町「はい、ありがとうございます。」
シルヴィア「じゃあ始めよっか。」