八幡、小苑さんと出会って以来、およそ3年ぶりの2人だけの修行です!
3年の間でどれくらい小苑さんに近付いているかな?
八幡side
ーーーとある一軒家ーーー
居てくれたらいいんだかな……こればっかりはあの人の行動次第だしなぁ。まぁ居なかったら居なかったで出直すだけなんだが、でもそれだと二度手間になるから今の時間で居てくれる事を願う。
俺は目の前にある呼び鈴を鳴らした……あっ通信入った。
小苑『むっ?誰かと思えば八幡ではないか。どうしたのじゃ、儂の所に来るとは珍しいではないか?』
八幡「はい、実はちょっとしたお話、もといお願いがあってお伺いしました。今お時間はありますか?」
小苑『可愛い弟子を放ったらかしにする程、儂は冷酷な人間ではない。上がって来るがよい、中で話そうぞ。』
八幡「分かりました、お邪魔します。」
良かった……どうやら話は聞いてくれるようだ。まぁまだ話を聞いてくれるだけだ、教えを請うてくれるかどうかは分からないけどな。
ーーーとある一軒家・居間ーーー
八幡「失礼します。」
小苑「待っておったぞ八幡よ、遠慮せず座るが良い。」
麗蘭「お久しぶりですね、八幡さん。およそ半年ぶりでしょうか?」
八幡「えぇ、お久しぶりです。何故こちらに?」
麗蘭「この家は元々私の住まいでもあります。貴方なら既にお気付きになっていると思いますが、バリアフリー対策をしているでしょう?」
……成る程な、確かに廊下にも手摺があった。それに居間にも手摺がある。けどこの人なら問題無く過ごせそうなものだが、一応の対策って事か?
小苑「八幡よ、早う座れ。そこで立たれたままでは話しにくい。」
八幡「あっ、はい。」
忘れてた、麗蘭さんの挨拶に時間を取り過ぎたか。
小苑「それで?話とは何じゃ?」
八幡「単刀直入に言います。もう一度、俺を鍛えてくれませんか?」
八幡sideout
麗蘭side
………確かに単刀直入ですね。それに何故でしょう?彼は既にもう充分過ぎる実力を持っていると思いますが……
小苑「ふむ……それは何故じゃ?お主はもう充分な程に実力を備えておる。なのに何故、それ以上の力を求めようとする?」
八幡「3代目【万有天羅】を倒す為です。」
麗蘭「ほう……星露をですか?」
八幡「はい。今の俺では、星露に傷を付ける事は出来ても倒す事は出来ません。アイツを倒す為にも、もっと力を付けたいんです。」
どうやら自身の実力については把握しているようですね。いえ、そうでなければ此処へは来ていませんね。先代の小苑にお願いをするくらいですからね。
小苑「お主、4代目【万有天羅】になるつもりかえ?」
八幡「肩書きなんて俺は興味ありません。最初の俺の目的を思い出しただけですよ。自分はこの六花でどこまで通用するのか、それを今からやってやろうってだけの話です。それに俺が序列2位を勝ち取ってから、もう3年が経ちました。そろそろ自分の殻を破る頃合いでもあると感じたからです。」
麗蘭「それを試すのにちょうど良いのが、星露だと?」
八幡「はい。小苑さん、お願いします!」
八幡さんはそう言って椅子から立ち上がると、頭を下げた。
麗蘭「小苑、どうするのですか?」
小苑「………お主の心意気は分かった。その覚悟も認めよう。他ならぬ愛弟子の頼みじゃ、断る理由なぞどこにも無いわい。良かろう。」
八幡「っ!ありがとうございます!」
小苑「礼など要らぬ。それで、チビと戦うのはいつにするのか決めておるのか?」
八幡「1週間後の公式序列戦を予定してます。俺が暁彗と戦ったのと同じ理由です、これなら手を抜けなくなりますからね。まぁ、あの星露が手加減するとは思えませんけど。」
1週間後……成る程、自分を追い詰めるには期間が短い方が良いというわけですか……考えているようですね。どうやら頭も相当キレるようですね。
小苑「1週間もあれば充分じゃな。よし、ならばその期間の間、お主をみっちり扱いてやる。覚悟しておく事じゃ。」
八幡「覚悟ならもう出来てます。よろしくお願いします、小苑さん。それから、星露や界龍の生徒達にはまだ話さないでくれませんか?暁彗の時のように無謀とか無茶とか、言われたくないので。」
小苑「話す気など毛頭無いわい。それにあのチビの事じゃ、お主から聞かされた方が大喜びするじゃろうしな。儂から伝えるような事はせん。」
麗蘭「私もお約束しましょう。八幡さんからの願いは決して口外しないと。それにしても、序列1位と2位の決闘ですか……これが知れたら、世間は荒れるでしょうね。」
八幡「一応お2人の他に後2人だけは事情を知っていますけど、言いふらすような事は絶対にしませんので大丈夫です。」
八幡(そもそも、シルヴィが色んな人に言いふらす光景が全く想像出来ない。アレマさんも言わないって言ってくれてたし大丈夫だろう。序列戦を楽しみにしていたくらいだし、自分から楽しみを壊すような事はしないだろう。)
麗蘭「この1週間は退屈せずに済みそうですね。私もその鍛錬の様子を見学させていただきますね。八幡さんがどのようにしてその強さを得たのか、実際に見てみたいですからね。」