学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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同じ風景

 

 

八幡side

 

 

………見知った天井だ。確か、3年前もこんな風景だったっけ。しかも時間帯も同じ、真夜中と来たもんだ。何、呪いでもかかってるのか?何で俺が医務室で寝たら真夜中で起きちまうんだよ………俺何も出来ないじゃん!

 

 

八幡「………取り敢えず、身体起こすか……ん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シルヴィア「スゥ……スゥ……」

 

 

シルヴィ?まさかずっと俺の側にいたのか?ていうか今の日付と時間は………まんま3年前と同じじゃねぇかよ。3日間眠りっぱなしの夜中の3時!これもう腹減ること間違いなしのパターンだろ。あー……早く朝にならねぇかなぁ。

 

……そういや思ったんだが、身体思ったよりも動くな。今確認したが、最後に星露に斬られた傷や肩に突き刺した傷もなくなってる。戸塚でも来たのか?

 

 

シルヴィア「ん……んん……八幡くん?」

 

八幡「あっ……起こしちまったか?」

 

シルヴィア「八幡くんっ!!目が覚めんたんだ………良かったぁ………」

 

八幡「心配かけさせたみたいだな、すまない。」

 

シルヴィア「ううん、こうやって目を覚ましてくれただけで私は満足だよ。」

 

 

ホント良い彼女を持ったもんだ俺は。こんな風に微笑みかけてくれるんだもんな。

 

 

八幡「あの後どうなったんだ?」

 

シルヴィア「私も全部知ってるわけじゃないんだ。一応その場にはいたけど、私は界龍の生徒じゃないから。細かいことは教えられてないんだ。」

 

 

俺は簡単に事の顛末を教えてもらった。

 

 

俺が勝ったことにより、序列が入れ替わり。

【万有天羅】継承。

意識が回復するまで待ちましょう!(さっきまで此処)

目が覚めたら報告(夜中に出来るか!)

 

 

まぁこんな感じだ。

 

 

シルヴィア「私が知ってる限りはこんな感じかな。」

 

八幡「そうか……後、シルヴィはずっと此処に居たわけじゃないよな?学園に戻ったりはしてるんだよな?」

 

シルヴィア「流石に学校もあるから学園には戻るよ。でも、終わったらすぐに此処に来たよ。1番最初に顔を合わせるのは私なんだから!」

 

 

うん。君の言った通り、最初に顔を合わせたのはシルヴィだったよ。

 

 

八幡「それよりもシルヴィ、お前あまり寝てないだろ?ちょっとだが隈が出来てる。」

 

シルヴィア「あぁ〜……やっぱり分かっちゃうんだね。」

 

八幡「当たり前だ。酷くはなってないが、少しだけ黒い。クインヴェールの生徒会長ともあろう人が美容に気をつけないでどうする?」

 

シルヴィア「美容なんかよりも八幡くんの方がずっと大事だもん!」

 

 

………いや、まぁ……嬉しいんだが、流石に気にした方がいいという俺の気遣いも汲み取って?

 

 

八幡「まぁそんなわけだ、ほれ、こっちに来い。」

 

シルヴィア「病人が寝てるベットになんて入れないよ。八幡くんが寝てて。」

 

八幡「俺、3年前はこの時間に起きて空腹と戦ってたんだ。だから、隣に物凄く安心出来て良い香りのする出来た彼女がいると、すごく安心するんだがなぁ……」

 

シルヴィア「……ちょっと寝不足気味だからお邪魔しても良いかな?」

 

八幡「勿論だ。」

 

 

俺は布団を持ち上げてシルヴィを中に入れた。

 

 

シルヴィア「えへへ♪あったかい。」

 

八幡「こうしたらもっとあったかいぞ。」

 

 

俺はシルヴィの身体に抱き着いて、身体を密着させた。シルヴィからはふんわりとした柑橘系の良い香りがしていた。

 

 

シルヴィア「なんかすぐに眠れちゃいそう……寝ても大丈夫かな?」

 

八幡「大丈夫に決まってるだろ。普通なら今は寝てる時間だ、コンビニ店員と24時間営業の店員以外は皆お眠の時間だ。」

 

シルヴィア「ふふふっ、そうだね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シルヴィア「八幡くん、おはようのキスとおやすみのキス、してくれないかな?」

 

八幡「……あぁ、分かった。」

 

 

俺たちは顔を近づけて、2回程口づけを交わしてからその日もう一度、眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー朝8:00ーーー

 

 

麗蘭「おやおや、クインヴェールの生徒会長ともあろうお方が、こんな所でこんなにも安心しきった顔で睡眠を……ふふ、なんだかこちらも安心してしまいました。」

 

小苑「我が義息子に義娘は良い子じゃろう?こんなにも仲が良いのじゃからのう。」

 

麗蘭「もう学園は始まっていますが、私から連絡を入れておいた方がよろしいですね。写真付きで。」

 

小苑「お主、意外とお茶目な所あるよのう。」

 

 

その後、俺たちは2時間後の10時に起きた。シルヴィは慌てて学園に戻ろうとしていたが、麗蘭さんの事情を聞いてホッとしたような顔をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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