学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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八幡が序列1位になった時の反応です。
まずはガラードワースから!


反応 聖ガラードワース学園

 

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六花北東部、六角形に象られた水上都市アスタリスク。その北東に位置する学園は《聖ガラードワース学園》である。

 

規律と忠誠に重きを置き、これまで何度も総合優勝をしてきた六花の中でも名門中の名門校である。しかしそれは去年までの事。去年の秋に開催された星武祭にて、元ガラードワース学園生の葉山隼人が不正を行ったため、今年の入学者数は過去最低を記録する程だった。

 

そんな彼等も名誉を回復するために必死だった。日頃から行なっている鍛錬、騎士としての嗜み、毎日欠かさずやっていると行ってもいいだろう。元生徒会長であるアーネスト・フェアクロフも例外ではなかった。フェアクロフ家次期当主でもありながら、生徒会長を兼任するほどの実力者。日々面倒ごとは絶えないであろうが、持ち前の騎士としての気高さ、高潔さを漂わせながら日々の業務に勤しんでいた。

 

 

そんなガラードワースに1つの速報が入って来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『界龍に新王者誕生!!!比企谷八幡が現序列1位に勝利ッ!!4代目を継承!!新たな2つ名は【神羅武双】!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アーネスト「やれやれ、彼には本当に驚かされるね。まさかミス星露を倒してしまうとはね。」

 

ケヴィン「こいつ本当に人間かよ?【万有天羅】って異次元な存在とも言われてるんだろ?そいつに勝つってどういう事だよ………」

 

ライオネル「奴も別種の存在だという事だろう。全くふざけた奴だ。」

 

レティシア「常識を超えてますわね。」

 

パーシヴァル「流石比企谷さんです。」

 

 

生徒会室では、現生徒会の5人が比企谷八幡の序列1位昇格に感想を述べていた。

 

 

アーネスト「いつか挑戦するとは思ってはいたけど、まさかこんなにも早く彼女に挑んで勝ってしまうなんてね………以前から思っていたけど、やはり彼は恐ろしいね。常軌を逸しているよ。」

 

パーシヴァル「序列戦が行われたのは丁度2週間前ですね。ですが、何故か2人の戦いだけ別の日になっています。」

 

ケヴィン「生徒全員に見せてやろうっていう気遣いじゃねぇか?ほら、戦って気を失った奴いるかもって考慮したんじゃねぇの?」

 

パーシヴァル「比企谷さんの性格ならあり得ますね。あの人はお優しい方ですから。」

 

アーネスト「確かに比企谷くんは、僕から見ても気高い存在に見えるからね。優しい、というのも分かるね。」

 

 

3人からは高評価だった。

 

 

レティシア「でもアーネスト。相手はあの自由を妨げてはならないとまで言われている【万有天羅】ですわよ?幾ら【夢幻月影】が強いからといってそう簡単に勝てる相手ではないと思いますわ。」

 

ライオネル「失礼な言い方だが、とても勝てたとは思えない。」

 

 

2人からの評価は勝てるはずがない、だった。

 

 

アーネスト「2人共、1年前の学園祭の事を忘れたのかい?あの気迫、六花中に響き渡る程強大なものだった。そんな気迫を放つ程の人が、【万有天羅】に勝てるはずがないと決めつけるのは些か失礼だと思うよ。それに僕たちは彼の力の一部を見ている筈なんだ。それでも彼が勝てないと言い張るのかい?」

 

 

レティシア/ライオネル「………」

 

 

アーネストの言葉に2人は沈黙してしまった。図星だっだのだ。比企谷八幡に対する評価が甘かったのもあるが、《獅鷲星武祭》を考慮していなかったのだ。

 

 

アーネスト「それに、僕たちは彼に文句を言えるような立場ではないよ。彼にはこの学園の汚物を取り除いてもらったんだからね。感謝はすれど、文句を言う筋合いはないよ。」

 

ライオネル「……その通りだ、前言を撤回する。」

 

レティシア「私もですわ。」

 

ケヴィン「まぁアーニー、それくらいにしてやろうぜ。別に2人も悪気があって言ったわけじゃないんだしよ。それよか、エリオットちゃんへの引き継ぎと《王竜星武祭》の出場選手状況の確認だろ?」

 

アーネスト「そうだったね。エリオットにはもう仕事の内容は伝えてあるよ。作業する事も一通り一緒にやっているから、大体のことは分かってると思うよ。分からなさそうにしていたら、フォローをよろしく頼むよ。それからパーシヴァル、状況はどうだい?」

 

パーシヴァル「はい、《王竜星武祭》出場者は30名程いました。」

 

レティシア「充分な数ではないですの。」

 

アーネスト「……いや、そうじゃないよ。パーシヴァル、()()()、なんだよね?」

 

パーシヴァル「はい。比企谷さんが序列1位になった事により、出場者は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

0になりました。」

 

 

ライオネル「0?」

 

ケヴィン「おいマジかよ……」

 

アーネスト「やれやれ……これじゃあガラードワースは学園創設初の最下位になってしまうね。でも仕方のない事だね、相手が強大過ぎる。」

 

レティシア「今年の星武祭に出場したいなんて人は………いる方が不思議ですわね。」

 

アーネスト「きっとミスリューネハイムは出場すると思うよ。彼と本気で戦える最後の舞台なんだからね。これを逃す手はないよ。」

 

ケヴィン「今年の《王竜星武祭》はカレカノの夫婦対決になりそうだな!なんか燃えて来たぜ!」

 

ライオネル「相変わらず軽い奴だ。」

 

 

ガラードワースでは、驚きつつも平常運転のようだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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