それでは、どうぞ。
八幡side
………………ヤバい、マジでヤバいぞ。俺はとんでもない奴に喧嘩吹っ掛けちまった。よりにもよってアイツなのかよ。
※これは前回の未公開シーンである。
イレーネ「どうよ比企谷、プリシラの料理は美味ぇだろっ!?」
八幡「あぁ、俺も思わず手を伸ばしちまう程の美味さだった。また食いてぇな。」
プリシラ「でしたらいつでも来て下さい!姉共々歓迎しますっ!」
イレーネ「あぁ!お前ならいつでも歓迎するぜ!なんせ気が合うしなっ!」
八幡「おう、じゃあそろそろ………っとそうだ。1つ聞いてもいいか?イレーネは知ってると思うんだが……」
イレーネ「あん?何だ?」
八幡「お前んとこの学生で白い長髪に赤い目した女子生徒って居るよな?誰なのか知ってたら教えて欲しいんだが……って、どうした?そんな血相変えて?」
プリシラ「……ええっと、比企谷さん。それって実際に会ったんですか?」
八幡「ん?あぁ、まぁな。」
イレーネ「お前、まさか何かしたんじゃないだろうな?」
八幡「いや、特に何も……あっ、そういや、花を枯らされてイラッとしたから叩いちまったな。悪い事したな。」
2人「叩いたぁ!!?」ズイッ!!
八幡「うおっ!?な、何だよ?」
プリシラ「比企谷さん!誰に手を出したのか分かってるんですかっ!?」
八幡「いや……分かんないから今こうして聞いてるんだが?」
イレーネ「だから近頃のアイツの様子が可笑しかったのかよ……比企谷、お前殺されるぜ?確実にな。」
八幡「いや、そんなんじゃ分かんねぇよ。誰なんだよ?」
イレーネ「お前が手を出したソイツは、ウチ等の学院の序列1位、【
八幡「……………………what's?」
ん?ちょっと待てよ、その2つ名ってどっかで聞いたな。確か【孤毒の魔女】だろ?
アレマ『この六花最強の魔女、レヴォルフ黒学院の序列1位、【孤毒の魔女】が2つ名の『オーフェリア・ランドルーフェン』って奴だよ。』
八幡『2つ名の感じからしてヤバそうな奴なのは確かですね。』
アレマ『あぁ、確かにヤバい奴だぜ。言っとくけど、会ってみたいとか間違っても思うじゃねーよ?八幡ちゃん。』
会ってたあぁぁぁ!!!注意受けてから5日後に会ってたぁ!!?
イレーネ「それに偶々見かけたんだがよ、アイツが花畑の近くに居るのをな。それも結構な頻度でな。」
八幡「……………俺、死んだな。」トオイメ
イレーネ「まさか……お前か?」
八幡「…………俺、もう帰るな。」トオイメ
プリシラ「は、はい……」
八幡「………飯美味しかった、じゃ。」トオイメ
2人「…………」
ーーー回想終了ーーー
だって誰もアイツが【孤毒の魔女】だなんて思わねぇよっ!!何これっ!?ねぇ何これっ!?神様の悪戯!?
いや、もう完成してるよ?アイツの毒かき消すための物ならもう作ったよ?けどさ、怖過ぎるよ!?読者の皆様なら出来るか?知らん奴に喧嘩吹っかけたらとんでもない奴で、知ってもなお平気に挨拶って?
俺だったら死ぬわっ!しかも結構な頻度と来た!これあれだね?俺死ぬね?
そんな後悔だらけにまみれてる状態の俺に出来る事はたかが知れてるがもう足ガクガクです。子鹿のように震えてます。
だってもう………
その現地に着いちゃってんだもんっ!!座った状態でも足ガクガクだよ!?こんなんでまともに喋れると思う?否っ!!楽しい雰囲気なんて出せんわ!!
八幡「………あぁ、これでやっと死んだ曾爺ちゃんに会えるよ………」トオイメ
オーフェリア「………貴方は1人で何を言ってるの?」
あぁ、この声………遂に来てしまったのか。
八幡「いや、川の向こう側で曾爺ちゃんが俺を呼んでた気がすんだよ。」
オーフェリア「………意味が全然理解出来ないわ。」
そうですよね。分かる筈無いよね?俺今スゲェ死にたい気分なんだから。
だが落ち着け。こんな所で恥を晒すわけにはいかん。冷静にだ。あっちもいきなり攻撃はしてこないだろう。
オーフェリア「………貴方が此処に居るという事は、前に言った私を泣かせるっていうのと関係あるの?」
八幡「………あぁ。」
オーフェリア「………そう。なら、見せてもらってもいいかしら?」
八幡「その前に1ついいか?」
オーフェリア「………何?」
八幡「あん時は、いきなり叩いて悪かった。腹が立ったとはいえ、女に手を出したのは間違いだった。済まない。」
一応頭も下げる。そうしなきゃ何されるか分からん。下手したらヤバい。
オーフェリア「………貴方は本当に不思議な人ね。」
八幡「……は?」
オーフェリア「………私をそんな扱いした人なんて誰も居ないのに。」
八幡「いや、どっからどう見ても女だろお前。間違えねぇよ。」
オーフェリア「………私には毒があるのよ?そのせいでそんな扱いを受けた事なんて1度もないわ。」
八幡「俺にその毒ってのは効かないみたいだけどな。何でだ?」
オーフェリア「………分からないわ。でも、少し興味を持ったわ。」
八幡「あっそ。俺はこれが終わったらお前と関わる気なんて無いがな。」
オーフェリア「………終わったらの話よね?終わらなかったら?」
八幡「仮定の話は好きじゃないが、それならなんぼでも付き合ってやるよ。」
オーフェリア「………そう。」
……やっぱコイツの目は嫌いだ。前までの俺を見てるみたいだ。悲しみと諦めに満ちた目だ。俺みたいに腐ってはいないが。
オーフェリア「………それで、貴方の私を泣かせる程の物を早く見せてほしいんだけど?それともないの?」
八幡「一々言うな、わーってるよ。」
コイツって結構待てないタイプなのか?
オーフェリア「………何かしら?私の学院の校章じゃない。これが何?」
八幡「これは作り物だ。こいつは俺の能力を込めた校章だ。つけて触れてみろ。お前の身体を俺の能力で覆う。」
オーフェリア「………覆う?」
八幡「安心しろ、見た目は変わらん。透明になるだけで、通気も問題無い。」
オーフェリア「(ピトッ)……っ!」
そう言ってから左胸に校章をつけ、触れた。すると、影がオーフェリアの全身を包むと思ったら、見えなくなってしまった。
オーフェリア「………これは?」
八幡「まぁ、それじゃあ分かんねーだろうからコレを用意してきた。ホイッ。」
オーフェリア「………何……っ!」
そう。俺が投げたのは花……花束だ。だが、投げられた花束は枯れる様子が無い。
オーフェリア「………何故?」
八幡「どうやら成功のようだな。俺の能力は影を操る事だが、太陽(八咫烏)の力もあってな。そのおかげでお前の毒は俺には効かない。その力をその校章にも織り交ぜておいた。それを身に付けている限り、お前は毒を撒き散らす事は無い。」
オーフェリア「………」
八幡「どうせお前の事だ、触りたくても触れなかったんだろ?それのせいで。」
オーフェリア「………えぇ。」
八幡「ならそれをずっと付けてろ、それなら花だろうが虫だろうが触れる。よしっ、これで終了だな。」
オーフェリア「………っ。」
あぁ〜良かったぁ〜……これで解放されるぅ〜。天にも昇る気分だ。
オーフェリア「………待って。」
八幡「んあ?」
え?まだなんかあんの?勘弁してよ。俺はアンタのお守りじゃないんだよ?
オーフェリア「………貴方の名前は?」
八幡「……比企谷八幡だが?」
オーフェリア「………八幡、私の事も名前で呼んで。さっき貴方は関わる事は無いと言ったわよね?」
八幡「いきなり名前呼びかよ……あぁ、確かに言ったが?」
オーフェリア「………その言葉を撤回してもらってもいいかしら?」
八幡「はぁ?何で?」
オーフェリア「………貴方に興味を持ったからよ。それと話は変わるけど、貴方はアネモネの花言葉は知ってるかしら?」
八幡「……いや、知らんけど。」
オーフェリア「………そう。アネモネの花言葉は『見捨てられる』『見放される』。」
八幡「おい。まだそんな事「それともう1つ」あ?」
オーフェリア「『期待』よ。」
そう言うとランド……オーフェリアの口角は少し上がっていた。ふ~ん、意外と良い笑顔すんだな。