学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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第1ブロックの空論と正論

 

 

シルヴィアside

 

 

シルヴィア「……じゃあ、その雪ノ下さんとはもう和解したの?」

 

八幡『和解……と言っていいのかは分からんが、まぁ普通の関係にはなったな。』

 

シルヴィア「そっか。でも良かったよ、私が八幡くんを見つけた時、彼女と2人きりで個室に入るんだもん。」

 

八幡『俺のパートナーはこの世で1人だけだぞ?そいつをほったらかして他の女ななんて作らねぇよ。」

 

 

ほっ……良かった。

 

 

八幡『じゃあシルヴィ、俺は冬香と暁彗の試合を見ないといけないからそっちには行けない。終わったらメールでいいから連絡してくれ。』

 

シルヴィア「うん、また後でね。」

 

八幡『あぁそれともう1つ。』

 

シルヴィア「?」

 

八幡『これはお願いというよりも注意なんだが、由比ヶ浜の言葉は無視しろ。恐らくだが俺の事を罵倒してくると思う。だからそいつの言葉は無視し「悪いけど、もしそれが本当に来たら、私絶対にその子を許さない。」……やっぱりか。』

 

シルヴィア「当たり前だよ。私の彼氏をバカにして黙っていられる程、私の了見はそんなに広くないよ。」

 

八幡『……そうか、ならいい。思い切りやれ。お前がそう決めたのなら、俺は何も言わない。』

 

シルヴィア「うん。」

 

八幡『じゃあまた後でな。』

 

シルヴィア「うん、頑張ってくるね。」

 

 

そして通信が切れた。時間は……あっ、ちょうどいい時間だ!そろそろステージに向かわないとねっ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

由比ヶ浜さん、だったかな?お願いだから私の前で八幡くんをバカにしないでね?

 

 

シルヴィアsideout

 

由比ヶ浜side

 

 

由比ヶ浜「初戦はシルヴィアさんとかぁ……あんな有名人と戦えるなんて凄い事だよね!私も負けないように頑張らないとっ!!それに、早くシルヴィアさんをセンノウ?から解いてあげないとね!ヒッキーってばサイテーだよね!!3年も騙し続けてるんだもん!!勝って優勝したら、私がヒッキーの彼女になるんだから!シルヴィアさんも解放されるから、これで一件落着だよね!」

 

 

もしヒッキーが責められたとしても、彼女の私が庇ってあげればヒッキー私の事もっと好きになるもんねっ!!

 

 

由比ヶ浜「あっ!もう時間だ!!よぉ〜しっ!」

 

 

シルヴィアさんを倒せば、騙されている事にも分かるはずだよね!

 

 

由比ヶ浜sideout

 

ーーーーーー

 

 

クリスティ『さぁさぁ皆様っ!!ようやくこの時間がやって参りましたよ〜!!男共、目玉に目薬入れたか!?これから目にするのはどっちも粒揃いの美少女が戦う光景だから、しっかりと目ん玉見開いてろよ〜!!』

 

護藤『ボ、ボードワンさん……』

 

クリスティ『冗談だって〜。じゃあ真面目モードね!こちらカノープスドームでは第1ブロックの試合が行われます!!皆さんご存知の通り、今回の星武祭出場者は限りなく少ないです。なので先程も言いましたが、目ん玉こじ開けて試合を見てくださいね〜!!』

 

 

護藤(最後、また戻っていたような……)

 

 

クリスティ『それでは選手紹介から参りましょう!!まずは西方から!!星導館学園、由比ヶ浜結衣選手〜!!』

 

護藤『前回は《鳳凰星武祭》に出場して1回戦で敗退していますね……でもこれは転校して間もないので仕方ないと思い、ます。この2年でどれくらい実力をあげたのか、期待が高まりますね。』

 

クリスティ『さっすが護藤さん!いい解説ですね〜!なら次も期待しちゃいますよ〜!お次は東方から!!クインヴェール女学園、シルヴィア・リューネハイム選手〜!!』

 

 

シルヴィアが姿を現わすと、会場からは割れんばかりの歓声が溢れた。

 

 

クリスティ『こりゃまた凄いね〜!流石は世界の歌姫、人気は絶頂ですね〜!!』

 

護藤『彼女はその人気だけでなく、実力も六花トップクラスですから。その証拠に前シーズンの《王竜星武祭》ではレヴォルフ黒学院の序列1位【孤毒の魔女】を破って優勝しています。今大会でも注目度は高い選手ですね。』

 

クリスティ『そして2人共、美少女っ!!どうだ男共、これが六花だ〜!!』

 

護藤『ボ、ボードワンさん!』

 

 

観客「「「wwwww」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シルヴィア「君とは確か……星導館の学園祭で1度会ったかな?」

 

由比ヶ浜「は、はいっ!!今回はよろしくお願いします!」

 

シルヴィア「そんなに堅くならなくでいいよ。」

 

由比ヶ浜「あの……聞いてもいいですか?ヒッキーの事で……」

 

シルヴィア「?ヒッキーって誰の事?」

 

由比ヶ浜「っ……比企谷八幡の事です。」

 

シルヴィア「あぁ、そうなんだ。それで、八幡くんがどうしたの?」

 

由比ヶ浜「どう思ってます?」

 

シルヴィア「うーん、質問の意図がよく分からないけど、一言で言うなら『愛してる』かな。」

 

 

由比ヶ浜(やっぱり……センノウされてるし!私が解くしかない!)

 

 

シルヴィア「それで、聞きたいのはそれだけかな?」

 

由比ヶ浜「シルヴィアさん、ヒッキーに騙されてます!ヒッキーはシルヴィアさんみたいな人が構っていい人間じゃないんです!!」

 

由比ヶ浜「ヒッキーは暗くてボッチで猫背で目が腐っててキモくてサイテーです!!それに、私とゆきのんを一方的に悪者にした奴なんです!!」

 

シルヴィア「……それだけ?」

 

由比ヶ浜「え?」

 

シルヴィア「八幡くんの悪口はたったそれだけ?私なら今の数十倍八幡くんの褒め言葉を言えるよ?もう一度言うけど、八幡くんの悪口はたったそれだけ?」

 

 

シルヴィアは明らかにキレていた。トゥーリアが八幡の悪口を言った時に放ったオーラとは比べ物にならない程だった。

 

 

シルヴィア「君は今の八幡くんを知らないからそんなことが言えるんだよ。過去と今、そして未来を過ごして行く過程でその人がずっとそのままでいられるはずがないんだよ。必ず何処かで変化している。もしそのままだったとしたら、その人は成長していないって事。」

 

由比ヶ浜「そ、それが何ですか?」

 

シルヴィア「分からない?要するに私が言いたいのは、君が2年前から全くと言っていいほど成長していないって言いたいの。身体は大人になっても頭脳や精神は子供のままだって言ってるの。」

 

由比ヶ浜「なっ!!?なんでそうなるしっ!!」

 

シルヴィア「分からないのなら話はここまでだよ。此処は戦う場所、話し合いは終わってからでもできるでしょ?」

 

由比ヶ浜「やっぱりヒッキーにセンノウされてるし……勝って解放してやるんだから!!」

 

 

クリスティ『両者、準備が整ったようです!では参りましょう!!《王竜星武祭》第1ブロック!!』

 

 

『Start of the duel』

 

 

クリスティ『バトル・スタートッ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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