シルヴィアside
八幡くん、無事に勝てたみたいで良かったよ。君が決勝に来ないと意味がないからね。私もこの後に強敵が待ってるけど、それを乗り越えたら君と戦える。八幡くんならネイトネフェルに勝てるよ。彼女は踊りで相手を惑わせるスタイルだけど、それは八幡くんの十八番でもあるでしょ?
オーフェリア「………八幡、無事に勝ってよかったわね。」
シルヴィア「そうだね〜……って、オーフェリアさん!?いつの間に!?」
本当にいつから此処にいたの!?
オーフェリア「………私、八幡の試合は必ず生で見ることにしてるの。だからレヴォルフの席で見た後に、ここに来たってわけよ。」
シルヴィア「じ、じゃあ……入って来たタイミングって試合が終わるのと同時?」
オーフェリア「………そうね。試合の決着がつきそうになった時にはもう移動してたわ。」
ぜ、全然気が付かなかった………それよりもオーフェリアさんってどうやって入って来たんだろう?此処って許可が出ないと入れない仕組みになってるはずなのに。
まぁいっか。
シルヴィア「それじゃあ、八幡くんがくるまで待ってようか。」
オーフェリア「………えぇ、そうしましょう。」
早く帰ってこないかなぁ〜♪
オーフェリア「………シルヴィア、1つ聞きたいのだけど、いいかしら?」
シルヴィア「うん?」
オーフェリア「………さっきの試合、八幡と対戦していた雪ノ下雪乃なのだけど、彼女からは悪意を感じなかったわ。それどころか試合の後は清々しい顔をしていたわ。あれはどういう事?」
シルヴィア「あぁ、オーフェリアさんは知らないのか。実は……(カクカクシカジカ説明中)……ていう事なんだって。どうやらやっと分かったみたいだよ。」
オーフェリア「………そうなの。私は八幡が許すと決めたのならそれでいいわ。でも私はなんだかやるせない気がするわ。」
シルヴィア「まぁオーフェリアさんの気持ちも分からなくもないよ。八幡くんの事を罵倒してた人があんな風にしてるんだからね、複雑な気持ちにもなるよね。」
オーフェリアさんは星導館の3人と葉山くん、全員に目の前で八幡くんを罵倒する言葉を聞いてるから、余計にだろうね。私は由比ヶ浜さんと葉山くんだけだけど、それでもかなり嫌な気分にはなったなぁ。
シルヴィア「そういえばさ、私《鳳凰星武祭》の事を大雑把にしか聞いてないんだけど、どんな風だったのか教えてもらってもいいかな?もし嫌なら別にいいけど。」
オーフェリア「………構わないわ、貴女には知る権利があるもの。」
今度はオーフェリアさんが《鳳凰星武祭》で起きた『八幡くん星武祭棄権作戦』(シルヴィア命名)の事について説明してくれた。やっぱり本人に聞くと内容が違うなぁ。相当八幡くんの事を下に見てたんだね。今の雪ノ下さんと小町さん……だったかな?その2人は自分の非を認めているから丸くなってるけど、由比ヶ浜さんはダメみたいだね。
オーフェリア「………シルヴィア、その由比ヶ浜とかいう女の特徴を教えて頂戴。今から制裁しに行くから。」
シルヴィア「あ、あれ?私声に出してた?」
オーフェリア「………私、八幡とシルヴィアの心の内なら少しだけ読み取れるようになったの。」
そんな能力会得しないでよ!?八幡くんは分かるけど、なんで私まで!?
シルヴィア「でもダメだからね。この後彼女は試合があるんだから。」
オーフェリア「………残念だわ、いたぶりがいがありそうだったのに。」
シルヴィア「あはは……でも安心してよ!相手は界龍の序列4位の冬香さんだから!きっと恐怖という恐怖を教えてくれるんじゃないかな?」
オーフェリア「………怖い人なの?」
シルヴィア「ううん、凄く良い人。礼儀正しいし、優しいし、面倒見も良いし、なんか本当によく出来たお姉さんみたいな人かな。多分だけど、私にあんな姉がいたら甘えそう。」
オーフェリア「………なんとなく分かったわ。普段は優しいけれど、怒らせたりしたら凄く怖くなる、そんな感じの人ね?」
シルヴィア「怒った所を見たことがないから分からないけど、多分そうじゃないかな?」
オーフェリア「………あれかしら?怒ったら床に正座とかさせられないかしら?」
シルヴィア「うーん……分からない。でも、なんかやりそうな感じあるなぁ。笑顔で『正座してくださいね♪』とか言いそう。」
冬香「……くしゅんっ!」
八幡「?風邪か?」
冬香「いえ……そうではないのですが、何故でしょう?」
八幡「誰かがお前の話題で話してるんじゃないか?噂してるって奴だ。」
一方冬香は、試合前にシルヴィアたちに噂されていたため、くしゃみをしていた。