学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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2つの霊

 

 

八幡side

 

 

八幡「……どうだ?少しはお前に見合うだけの実力はついてると思うが?」

 

???『………及第点といったところだな。まだ余を掌握するには足らぬが、余を纏っても問題はないくらいにはなったようだな。』

 

八幡「でないとお前をただ閉じ込めておくだけになるからな。そういうことはあまりしたくないしな。」

 

???『ならばお主が力を全て開放すれば良いだけの話。だがそれでは意味がない。お主がどれだけの力を身につけられるか、待っていたのだ。これは前にも言ったな。』

 

八幡「あぁ、言われたな。」

 

 

突然だが、俺は今俺の中に眠っているという神と対話している。姿はまだ見えない。おぼろげだが、恐らくは動物が神格化したものだと思う。

 

 

???『ところで、お前は現世のあの女とまた身体を交わせたようだな?』

 

八幡「………だから何だよ?」

 

???『お前と身体を合わせた事で霊力が高まっている。そうだな、今まであの女の霊力は滲み出る程度だったが、今日の2回目からは身体から溢れ出すくらいに強まっていた。あの女、化けなければいいが……』

 

八幡「化けても化けなくてもどっちでもいい。俺は全力の……いや、本気のシルヴィと戦うだけだからな。シルヴィが強くなってくれるのなら願ったりだ。」

 

???『……フン、とんだ依り代だな。』

 

 

シルヴィの霊力が高まってるっつっても、シルヴィって霊的な攻撃とか事象改変って出来たっけ?

 

 

八幡sideout

 

シルヴィアside

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シルヴィア「………」

 

???『ふふふ、緊張しているのかしら?安心しなさい、取って食べるわけじゃないのだから。』

 

 

え〜っと、夢なのは分かってるけど、困惑してます。何故かというと、目の前には物凄く綺麗な人がいるから。サラサラな金髪、それを引き立てるかのような金と黒の和服……なんだけどかなりはだけてて大きい胸が強調されている。私以上に整った端正な顔、そして大人のお姉さん的な口調。うん、凄く理想的な人だと思う。でも凄く気になるところがある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぴょこんっ!

 

しゅるっ!

 

大人のお姉さんの頭から動物の耳と尻尾が生えているの。私先にそこが気になって仕方ないよ!

 

 

シルヴィア「え、えぇっと、貴女は?私はシルヴィア・リューネハイムっていうんですけど。」

 

???『あら、自己紹介をしていなかったわ、ごめんなさいね。私は八坂というの。世間一般では羽衣狐や九尾の狐が分かりやすいかしらね。』

 

 

ごめんなさい、全く分からないです。

 

 

八坂『それで、なんで貴女が私に会いに来たの?ということでいいのかしら?』

 

シルヴィア「あっ、は、はい。』

 

八坂『そうね……短絡的に言ってしまえば、貴女が気に入ったからかしらね。だってあの坊やの彼女だものね。可愛らしい子だとは思っていたのだけど、心も綺麗だったから貴女に憑いていくことにしたのよ。』

 

シルヴィア「八幡くんの事を知ってるんですか?」

 

八坂『知ってるわよ。彼のような膨大な量の霊力の持ち主はそういないもの。惹かれて憑いて来ちゃったのよ。でも私は女の依り代でしか効果を発揮出来ないから彼とは話が出来ないのよ。だから坊やの彼女である貴女に憑いたってわけなのよ。』

 

シルヴィア「そ、そうなんですか。」

 

八坂『それにしても、本当に良かったわねぇ。』

 

シルヴィア「え、何がですか?』

 

八坂『私が見えるようになったからよ。前までは見えてなかったのよ?』

 

 

そういえば、八幡くんの中にいる霊たちも言ってた。八幡くんの能力の一部が乗り移ってるって。

 

 

八坂『私が見えるようになったって事は、あの坊やと夜の営みを盛大に楽しんだのね?』

 

シルヴィア「な、なななな!?/////」

 

八坂『貴女だって聞いているのでしょう?私たちが見えるようになった訳。だとしたらもう分かっているのでしょう?私が見えるようになるための一定霊力が貴女の中にあるという事だもの。』

 

八坂『つまりは、あの坊やからたっぷりと「それ以上は言わないで下さい!!/////」あらあら、ふふふ♪』

 

 

こ、この人はな、ななんて事を言うのさ!!た、確かに八幡くんとは……その……そのまましちゃったけど、た、たっぷりって表現はやめてよ!なんか凄くいやらしく聞こえちゃうよ!/////

 

 

八坂『でも間違ったことは言っていないわ。坊やの精液を体内に取り入れた事で、貴女の霊力が高まった。結果的には貴女も坊やと同じことができるかもしれないという可能性が出てきたわけよ。』

 

 

八幡くんの使っている憑霊の事かぁ………

 

 

シルヴィア「……私も出来ますか?」

 

八坂『どうかしらね。そこは貴女次第だしやってみないと分からないわね。でも、出来ないとは言わないわ。』

 

 

でも、決勝で私が八幡くんと同じ憑霊を使うことが出来れば勝率はかなり上がる。これはチャンスかも!

 

 

シルヴィア「八坂さん、私やりますね!貴女を纏えるかどうかは分かりませんがぶっつけ本番でなんとかしてみせます!」

 

八坂『良い目になってるわね。えぇ、頑張りなさい。私も応援しているわ。』

 

シルヴィア「はい!」

 

 

よしっ!打倒八幡くん!!君に初の負けの字をつけてやるんだから!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八坂『現世に戻ったらまた営むのかしら?』

 

シルヴィア「し、しませんよ!!/////」

 

 

 

 

 

 

 

 

 





シルヴィアに憑いていった霊、有名な9つの尾を持った狐でしたね。

因みにイメージはハイスクールD×Dの八坂です。


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